UML(統一モデリング言語)とは?ゆーえむえる
UML(統一モデリング言語)とは、オブジェクト指向の分析・設計の成果を図で表すためにOMGが標準化した表記法。クラス図・オブジェクト図のように静的構造を表す図と、シーケンス図・アクティビティ図・状態遷移図のように振る舞いを表す図に大別され、どの図で何を表すかが規格で決まっている。応用情報では図を描く力より、与えられた図から仕様を読み取り、図種の選び方が妥当かを判断させる形で問われる。
最終更新:2026-10-06
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1990年前後、オブジェクト指向の設計手法は提唱者ごとに独自の記法を持ち、同じ意味の関係が書物によって別の線で描かれていた。設計図が読み手に正しく伝わらないという状態を解消するために記法を統一したのがUMLで、図の意味が標準化されて初めて、設計を会社やチームをまたいで引き渡せるようになった。設計を文書で引き継ぐ場面がそのまま実務であるため、応用情報でも繰り返し問われる。
具体例
Enterprise Architectやastahといったモデリングツールは規格どおりの図種を扱い、クラス図からJavaのクラス骨格を生成できる。要件定義では利用者とシステムの関わりをユースケース図で示し、内部の呼び出し順序はシーケンス図に分けて書く、という使い分けをして、読み手の関心ごとに図を選ぶ。
試験での引っ掛け
図種の役割の取り違えが定番。クラス図は静的構造、シーケンス図はオブジェクト間のメッセージを時間順に、アクティビティ図は処理の流れと分岐を、状態遷移図は1つのオブジェクトの状態変化を表す。ユースケース図はアクターと機能の関係だけを描き、内部の処理手順は描かない。集約(白ひし形)と合成(黒ひし形)は、全体が消えたとき部分も消えるかで区別する。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問66(IPA)
表は,ビジネスプロセスをUMLで記述する際に使用される図法とその用途を示している。表中のbに相当する図法はどれか。ここで,ア~エは,a~dのいずれかに該当する。
正解:ユースケース図
要点:ユースケース図は機能単位と利用者の関係を表す
システムが提供する機能のまとまりと、それを使う利用者(アクタ)との関係を表すのはユースケース図である。利用者から見た外部的な振る舞いを示し、要件の整理に使われる。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問62(IPA)
業務プロセスを可視化する手法としてUMLを採用した場合の活用シーンはどれか。
正解:複数の観点でプロセスを表現するために,目的に応じたモデル図法を使用し,オブジェクトモデリングのために標準化された記述ルールで表現する。
要点:UMLは複数の図法で多角的にモデル化する標準記述ルール。
UMLはオブジェクト指向のモデリングのために標準化された記述ルールをもち、クラス図・ユースケース図・アクティビティ図など複数の図法を備えている。業務プロセスの可視化では、目的に応じてこれらの図を使い分け、構造・振る舞いなど複数の観点から表現できる点が特徴である。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問66(IPA)
UMLの図のうち、業務要件定義において、業務フローを記述する際に使用する、処理の分岐や並行処理、処理の同期などを表現できる図はどれか。
正解:アクティビティ図
要点:業務フローの分岐・並行・同期はアクティビティ図で表す
アクティビティ図は、処理の流れを開始から終了まで順に表し、条件による分岐や合流、並行して行う処理の分割と同期をフォークやジョインで表現できる。このため業務の手順を可視化する業務フローの記述に適している。誰が行うかをレーンで区切って示すこともできる。
出典:令和6年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問66(IPA)
UMLの図のうち、業務要件定義において、業務フローを記述する際に使用する、処理の分岐や並行処理、処理の同期などを表現できる図はどれか。
正解:アクティビティ図
要点:アクティビティ図は分岐・並行・同期を含む処理の流れを表す
アクティビティ図は処理の流れを表すUMLの図で、判断ノードによる分岐、フォークとジョインによる並行処理と同期を表現できる。業務フローの記述に適しており、業務要件定義でよく用いられる。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問46(IPA)
UMLのユースケース図の説明はどれか。
正解:システムとアクタの相互作用を表現する。
要点:ユースケース図はアクタとシステムの相互作用を表す
ユースケース図は、システムの外側にいる利用者や外部システム(アクタ)と、システムが提供する機能(ユースケース)との関係を表す図です。システムが誰に対して何をするのかという利用者視点の振る舞いを示すため、要件定義の段階で用いられます。内部の構造や状態遷移は、クラス図や状態遷移図など別の図が担当します。
出典・参考
公式シラバスの4 開発技術 > 1. システム要件定義・ソフトウェア要件定義 > (6) ソフトウェアの境界及び要件の定義に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。