クラス図とは?くらすず
クラス図とは、システムを構成するクラス(データと操作のまとまり)と、その静的な関係を表すUMLの構造図。各クラスを名前・属性・操作の三段の箱で描き、関連・汎化(継承)・集約・コンポジションといった線種で結ぶ。関連線の両端に置く多重度が、そのままデータモデルの制約に対応する点が実装への橋になる。
最終更新:2026-10-06
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設計を文章だけで書くと、あるクラスが別のクラスを「持つ」のか「継承する」のかが読み手によって解釈が割れ、食い違いが実装段階で初めて表面化する。関係の種類を線の形として決めておけば、設計者と実装者が同じ図から同じ構造を読み取れる。応用情報では、図から実装やテーブル設計を復元させる形で科目Bにも出る。
具体例
「顧客」クラスに属性(顧客番号、氏名)と操作(住所を変更する)を書き、「注文」クラスと関連線で結ぶ。両端に1と0..*の多重度を置けば、1人の顧客が0件以上の注文を持つ関係が表せる。UMLの仕様はOMGが管理しており、astah*やPlantUMLといったツールで記述・生成できる。
試験での引っ掛け
クラス図は静的構造を表すため、処理の順序や時間の経過は表現できない——時間的な流れはシーケンス図の役割。実際のインスタンス1件ずつを表すのはオブジェクト図で、クラス図とは別の図である。また集約(部分が単独でも存在できる)とコンポジション(全体と生死をともにする)は菱形の塗りつぶしで区別され、ここも狙われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問62(IPA)解説で登場
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問46(IPA)解説で登場
UMLのユースケース図の説明はどれか。
正解:システムとアクタの相互作用を表現する。
要点:ユースケース図はアクタとシステムの相互作用を表す
ユースケース図は、システムの外側にいる利用者や外部システム(アクタ)と、システムが提供する機能(ユースケース)との関係を表す図です。システムが誰に対して何をするのかという利用者視点の振る舞いを示すため、要件定義の段階で用いられます。内部の構造や状態遷移は、クラス図や状態遷移図など別の図が担当します。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問26(IPA)解説で登場
データモデルを解釈してオブジェクト図を作成した。解釈の誤りを適切に指摘した記述はどれか。ここで,モデルの表記にはUMLを用い,オブジェクト図の一部の属性の表示は…
正解:“123456:注文”が複数の商品にリンクしているのは,誤りである。
要点:オブジェクト図のリンク数はクラス図の多重度を超えられない
クラス図では注文と商品の多重度が「注文側が多、商品側が1」となっており、1件の注文が指せる商品は1つだけである。ところがオブジェクト図では1件の注文が2つの商品にリンクしており、この多重度に違反している。
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問26(IPA)
社員と年の対応関係をUMLのクラス図で記述する。二つのクラス間の関連が次の条件を満たす場合,a,bに入れる多重度の適切な組合せはどれか。ここで,“年”クラスのイ…
正解:a=0..*,b=1
要点:UMLの多重度は相手側から見た対応個数として読む。
条件(1)より、どの社員も入社年が必ず一つ特定できるので、社員から見た年の多重度は1になる。条件(2)より、ある年に一人も入社しないことがあるので、年から見た社員の多重度は0以上、すなわち0..*となる。多重度は「相手側から見て何個対応するか」を記す点を押さえれば決まる。
出典:令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問48(IPA)
図は、ある図形描画ツールのクラス図の一部である。新たな形状や線種で図形を描画する機能の追加を容易にするために、リファクタリング“継承の分割”を行った。変更後のク…
正解:図形クラスから線種クラスへ関連が張られ、図形クラスから三角形・四角形が継承され、線種クラスから太線・細線が継承される構造
要点:独立した2つの観点は継承ではなく関連で分離する
元の設計は「形状」と「線種」という2つの独立した観点を継承の階層に押し込んでいるため、形状や線種を増やすとクラス数が組合せの数だけ増えてしまう。そこで線種を図形とは別のクラス階層として切り出し、図形から線種を参照する関連にすれば、形状と線種を独立に拡張できる。これが「継承の分割」であり、Bridgeパターンの考え方に相当する。
出典・参考
公式シラバスの1 基礎理論 > 5. その他の言語 > (2) その他の言語に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。