一貫性とは?いっかんせい
一貫性とは、トランザクションの実行前後で、データベースが定義された整合性制約をすべて満たした状態に保たれる性質。ACID特性のC にあたり、担保するのは主キー制約・参照制約・検査制約・トリガなどDBMS側に宣言した条件と、業務ルール上の不変条件である。実行の途中では制約が崩れていてもよく、コミット時点で満たされていればよい点が原子性との分担になる。分散環境で語られるCAP定理の一貫性は「どのノードから読んでも最新値が見える」という別概念であり、同じ語でも指すものが違う。
最終更新:2026-10-06
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業務上の不変条件をアプリケーション側だけで守らせると、画面・バッチ・別システム・手作業の更新と経路が増えた瞬間に、どこか一つでチェックが抜ける。制約をデータ側に宣言してDBMSに強制させるのは、この抜けを一点に集約し、経路が増えても破られない位置に置くための設計判断である。さらにデータを複製して分散させる時代になると、同じ「一貫性」という語で複製間の見え方を指す必要が出てきたため、CAP定理の文脈では別概念として使い分けられるようになった。
具体例
在庫1点の商品に対して2件の購入トランザクションが同時に走っても、在庫数を負にしないという検査制約があれば、後からコミットしようとした側が制約違反で失敗する。アプリケーションのチェック漏れがあってもDBMSが最後の砦になる、という設計判断がここに効く。
試験での引っ掛け
隔離性との切り分けが記述式の頻出。一貫性は「制約を満たしているか」、隔離性は「同時実行が互いに干渉しないか」で、直列化可能性の話は隔離性側である。またACIDの一貫性は単一DB内の制約、CAP定理の一貫性は複製間の見え方で、結果整合性の議論を持ち込むのは後者の文脈に限る。原子性が「全部か無か」を保証するのに対し、一貫性は「その結果が制約に反しないこと」を保証する、と役割で言い分けられるようにしておく。
関連用語
出た過去問
出典:令和6年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問56(IPA)
JIS Q 20000-1:2020(サービスマネジメントシステム要求事項)によれば、継続的改善に関する記述として、適切なものはどれか。
正解:改善の機会に対して適用する評価基準には、改善とサービスマネジメントの目的との整合性が含まれなければならない。
要点:改善機会の評価基準にはサービスマネジメントの目的との整合性が必須
JIS Q 20000-1では、組織は改善の機会を評価する基準を定めることが求められ、その基準にはサービスマネジメントの目的との整合性を含めなければならないとされる。改善が場当たり的にならず、SMSの目的に資するものを選ぶための要件である。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問62(IPA)
情報システム全体の最適化目標は経営戦略に基づいて設定される必要があり,その整合性を検証する必要がある。“財務状態の予測”と整合性を確保すべきものはどれか。
正解:情報化投資計画
要点:財務状態の予測と整合させるのは情報化投資計画
財務状態の予測は、いつどれだけの資金を投じられるかという制約に直結する。したがって、投資の時期と金額を定める情報化投資計画との整合性を確保する必要がある。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問64(IPA)
システム管理基準(平成16年)によれば、情報戦略策定段階の成果物はどれか。
正解:経営戦略に基づいて組織体全体で整合性及び一貫性を確保した情報化を推進するために、方針及び目標に基づいて策定する全体最適化計画
要点:情報戦略策定段階の成果物は全体最適化計画
システム管理基準では、情報戦略策定段階の成果物として全体最適化計画が挙げられている。これは経営戦略に基づき、組織全体で整合性と一貫性のある情報化を進めるために、方針と目標に沿って策定するものである。開発計画・開発手順・運用手順は、それぞれ後続の企画・開発・運用の各段階の成果物である。
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問27(IPA)
第3正規形であることの効果又は影響に関する記述として、適切なものはどれか。
正解:冗長性が排除され、データの整合性を保ちやすくなる。
要点:第3正規形は冗長性を排して更新時の不整合を防ぐ
第3正規形は、非キー属性が主キーに完全関数従属し、かつ推移的関数従属が排除された状態である。同じ事実が複数箇所に重複して保持されなくなるため、更新時の不整合(更新異常)が起こりにくくなり、データの整合性を保ちやすくなる。
出典:平成31年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問30(IPA)
トランザクションのACID特性のうち、一貫性(consistency)の説明はどれか。
正解:整合性の取れたデータベースに対して、トランザクション実行後も整合性が取れている性質である。
要点:一貫性はトランザクション前後でDBの整合性が保たれる性質
ACID特性の一貫性(consistency)とは、トランザクション実行前に整合性が保たれていたデータベースは、実行後も定義された制約を満たした整合状態にあるという性質である。トランザクションの途中で一時的に制約を破っても、完了時点では必ず整合が取れていることを保証する。
出典・参考
公式シラバスの4 開発技術 > 1. システム要件定義・ソフトウェア要件定義 > (4) システム要件の評価及びレビューに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。