CPIとは?しーぴーあい
CPI(Cycles Per Instruction)は、1命令の実行に要する平均クロック数。実行時間=命令数×CPI×クロック周期と表せるため、性能改善はこの3つのどれを下げるかという整理になる。パイプラインが理想的に流れればCPIは1に近づき、複数命令を同時に発行するスーパスカラでは1を下回ることもある。
最終更新:2026-10-07
この語が出る過去問を解く →背景
クロック周波数だけを見ても速さは決まらない。1命令に何クロックかかるかと、そもそも何命令実行するかが同時に効くためで、命令1つで多くを済ませるCISCと、単純な命令を高速に流すRISCという設計思想の対立も、この式のどの項を取りにいくかの違いとして説明できる。午前I(科目A-1)では、専門がPMや監査の受験者にとって担当外になりやすいプロセッサ性能の定番計算になる。
具体例
同じプログラム(命令数2億)を2台で走らせて比べる。CPI 4・1GHzの機械では2億×4÷1G=0.8秒、CPI 2・1.5GHzの機械では2億×2÷1.5G=約0.27秒になる。周波数の差は1.5倍しかないのに3倍近く開くのは、1命令あたりのクロック数が半分になったことのほうが効いているからである。
試験での引っ掛け
CPIとクロック周波数はトレードオフになりやすく、周波数を上げるためにパイプライン段数を深くすると予測が外れたときの損失が増え、CPIが悪化して期待どおりに速くならない。同じCPIでもプロジェクトマネジメントの分野ではEVMのコスト効率指数(Cost Performance Index、EV/AC)を指すので、設問の分野で判断する。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成31年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問18(IPA)解説で登場
ある組織では、プロジェクトのスケジュールとコストの管理にアーンドバリューマネジメントを用いている。期間10日間のプロジェクトの、5日目の終了時点の状況は表のとお…
正解:150
要点:EAC=BAC÷CPI。CPI=EV÷ACで現在のコスト効率を測る
コスト効率指数CPIはEV÷AC=40÷60=2/3である。このコスト効率が今後も続くと仮定する場合、完成時総コスト見積りEACはBAC÷CPIで求める。100÷(2/3)=150万円となる。予算100万円に対して50万円の超過が見込まれることを意味する。
出典:令和4年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問18(IPA)解説で登場
ある組織では、プロジェクトのスケジュールとコストの管理にアーンドバリューマネジメントを用いている。期間10日間のプロジェクトの、5日目の終了時点の状況は表のとお…
正解:150
要点:EACはBACをコスト効率指数CPIで割って見積もる
コスト効率指数CPIは出来高を実コストで割った値で、EV40÷AC60=2/3となる。この効率が最後まで続くと仮定した場合の完成時総コスト見積りEACは、BACをCPIで割って求める。100÷(2/3)=150万円となり、予算100万円を50万円超過する見込みである。
出典:令和5年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問4(IPA)
動作周波数1.25GHzのシングルコアCPUが1秒間に10億回の命令を実行するとき、このCPUの平均CPI(Cycles Per Instruction)として…
正解:1.25
要点:CPIは動作周波数を毎秒の実行命令数で割って求める
CPIは1命令の実行に要する平均クロック数なので、1秒あたりのクロック数を1秒あたりの命令数で割れば求まる。1.25GHz=毎秒12.5億クロック、命令実行数は毎秒10億命令なので、12.5億÷10億=1.25となる。
出典:令和6年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問18(IPA)解説で登場
EVMで管理しているプロジェクトがある。図は、プロジェクトの開始から完了予定までの期間の半分が経過した時点での状況である。コスト効率、スケジュール効率がこのまま…
正解:計画に比べてコストは多くなり、プロジェクトの完了は遅くなる。
要点:EV<AC<PVはコスト超過かつ進捗遅れを意味する
現時点でEV<AC<PVという関係にある。EV<ACはコスト効率指数CPI=EV/ACが1未満であること、すなわち出来高に対して実コストが超過していることを示す。EV<PVはスケジュール効率指数SPI=EV/PVが1未満で、計画より出来高が遅れていることを示す。この傾向が続けば、コストは計画より多くなり完了は遅れる。
出典:令和7年度 春期 高度試験 午前Ⅰ 問4(IPA)
同じ命令セットをもつコンピュータAとBとがある。それぞれのCPUクロック周期、及びあるプログラムを実行したときのCPI(Cycles Per Instructi…
正解:2
要点:1命令の実行時間はクロック周期×CPIで求まる
1命令当たりの実行時間はクロック周期×CPIで求まる。コンピュータAは1ナノ秒×4.0=4ナノ秒、コンピュータBは4ナノ秒×0.5=2ナノ秒である。同じ命令セットで同じプログラムなら実行命令数は等しいので、処理時間の比は4÷2=2倍となる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。