組織形態とは?そしきけいたい
組織形態とは、会社の中を、何を単位にして部門に分けるかの型。仕事の機能(製造・営業・経理など)で分ける職能別組織、製品や地域ごとに分けて利益の責任まで持たせる事業部制組織、職能と事業の両方に属させるマトリックス組織、事業部を独立した会社に近づけたカンパニー制、目的と期間を決めて各部門から人を集めるプロジェクト組織が代表的な型である。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
会社が1種類の製品を作っているうちは、機能ごとに部門を分ければ専門性が高まり、不都合も少なかった。製品や地域が増えると、何かを決めるたびに製造・営業・経理の各部門の調整が必要になり、判断が遅くなる。製品ごとに部門を分ければ速く決められるが、今度は同じ機能が部門ごとに重複する。この速さと無駄のどちらを取るかの選択から、いくつもの型が生まれた。
具体例
ソニーは1994年、事業部をさらに独立した会社のように扱うカンパニー制を日本で早い時期に取り入れ、事業ごとに利益だけでなく資産の責任まで持たせた。一方、製造・営業・経理のように機能ごとに部門を置き、社長がそれらを束ねる形は、多くの中小企業で見られる職能別組織である。
試験での引っ掛け
図や説明文から型を当てさせる問題が多い。見分けの手がかりは3つで、①部門が利益の責任を持つか(事業部制は持つ、職能別組織は持たず全社で持つ)②1人の所属先が1つか2つか(マトリックス組織は2つで、上司が2人になり指示がぶつかりやすい)③期間が区切られているか(プロジェクト組織は目的を果たすと解散する)。事業部の中に研究開発・生産・販売がそろっている図なら事業部制。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問21(IPA)
図によって表される企業の組織形態はどれか。
正解:事業部制組織
要点:事業部制は事業ごとに機能を重複して持ち独立採算で運営する
事業部制組織は、製品や地域などの単位で事業部を設け、それぞれが研究開発・生産・販売といった機能を自前で持って独立採算的に運営する形態である。図では事業ごとに同じ機能部門が重複して置かれており、これは事業部制の典型的な特徴である。機能を全社で一本化する職能別組織とは対照的で、意思決定は速いが機能の重複によるコスト増が生じやすい。
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験 問26(IPA)解説で登場
職能別組織を説明したものはどれか。
正解:業務を専門的な機能に分け、各機能を単位として構成する組織
要点:職能別組織は専門機能ごとに部門を分けた組織
職能別組織は、製造・営業・経理・人事のように業務の専門的な機能ごとに部門を分けた組織形態である。専門性を高めやすく重複が少ない反面、部門間の調整が必要になり、利益責任は各部門ではなく全社に置かれる。事業単位で利益責任をもつのは事業部制、縦横二重の指揮系統をもつのはマトリックス組織で、それぞれ別の形態である。
出典:平成28年度 秋期 ITパスポート試験 問25(IPA)
図によって表される企業の組織形態はどれか。
正解:職能別組織
要点:機能ごとに部門を分けるのが職能別組織
研究開発・製造・販売・総務人事・経理財務といった仕事の機能(職能)ごとに部門を置き、それぞれが社長の直下に並ぶ形は職能別組織である。専門性を高めやすい一方、部門をまたぐ調整は経営層に集中しやすい。事業部制なら製品や地域といった事業単位で部門が分かれる。
出典:平成28年度 春期 ITパスポート試験 問34(IPA)
出典:令和7年度 秋期 ITパスポート試験 問15(IPA)
事業運営における意思決定の迅速化、組織の独立採算の推進を目的とし、一つの企業の中に事業領域ごとに独立した組織を設置する組織形態はどれか。
正解:カンパニー制組織
要点:カンパニー制は事業別に独立採算の社内会社を置く形態
カンパニー制組織は、社内の事業領域ごとに独立した会社に近い組織を置き、権限と責任を大幅に委譲する形態である。各カンパニーが独自に損益や資本まで管理する独立採算とすることで、意思決定を現場に近づけて迅速化できる。事業部制をさらに徹底した形といえる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。