バランススコアカードとは?ばらんすすこあかーど
略語の意味
BSC=Balanced Scorecard
会社の戦略の進み具合を、お金の数字だけでなく「財務・顧客・業務プロセス・学習と成長」の4つの見方で偏りなく測るやり方
- Balanced
- 釣り合いのとれた
- Scorecard
- 成績表
バランススコアカードとは、会社の戦略がうまく進んでいるかを、「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習と成長」の4つの視点から測る経営管理の手法。売上や利益といったお金の数字だけを見ると、その数字が出た理由や、来期以降の伸びしろが見えない。そこで、お客様の満足度(顧客)、仕事の進め方の質(業務プロセス)、社員の教育や仕組みづくり(学習と成長)まで合わせて測り、偏りをなくす。4つは並列ではなく、社員が育つ(学習と成長)から仕事の質が上がり(業務プロセス)、その結果お客様に選ばれ(顧客)、最後に売上が伸びる(財務)という下から上への因果でつながっているのが特徴である。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
会社の成績を売上や利益だけで測ると、教育や設備の手入れを削るほど今期の数字はよくなるため、来期以降の力を削ってでも目先の数字を作る動きが起きてしまう。しかも財務の数字は結果が出てから動くので、悪くなってから気づいても打ち手が間に合わない。そこで、お客様の評価・仕事の進め方・社員の育成という、数字に表れる前の段階もあわせて測り、4つを因果でつなげて見るようにしたのがバランススコアカードである。「バランス」とは、財務と非財務、短期と長期、結果と原因を釣り合わせるという意味になる。
具体例
スターバックスは従業員の研修に力を入れていることを公表しており、この考え方をBSCに当てはめると、学習と成長の視点で「1人あたりの研修時間」、業務プロセスの視点で「注文から提供までの時間」、顧客の視点で「顧客満足度」、財務の視点で「1店舗あたり売上高」というように指標を置ける。研修時間を増やした結果が数か月後の満足度や売上に表れる、という順でつながっているかを見るのが、この手法の使い方になる。
試験での引っ掛け
4つの視点の名前を言い換えた選択肢が定番。正しくは財務・顧客・業務プロセス・学習と成長で、「株主の視点」「従業員の視点」「社会の視点」などに差し替えたものは誤り。また「財務指標を使わない手法」も誤りで、財務は4つのうちの1つとして残る。バランスとは、財務と非財務、短期と長期、結果と原因のバランスのこと。SWOT分析(強み・弱み・機会・脅威の整理)やPPM(事業の位置づけの整理)とは目的が別なので、手法名と目的の組み合わせを入れ替えた選択肢に注意する。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問16(IPA)
バランススコアカードで企業業績を評価する四つの視点として一般的なものは、"財務","内部ビジネスプロセス"及び"学習と成長"ともう一つはどれか。
正解:顧客
要点:BSCの四視点は財務・顧客・内部プロセス・学習と成長
バランススコアカードは、財務指標だけに偏らないよう、財務・顧客・内部ビジネスプロセス・学習と成長の四つの視点から業績を評価する手法である。四つは因果関係でつながっており、学習と成長が業務プロセスを改善し、それが顧客価値を高め、最終的に財務成果に結びつくと考える。
出典:平成22年度 春期 ITパスポート試験 問20(IPA)
消費財メーカにおけるBSC(バランススコアカード)で、顧客の視点に関する業績評価指標として、最も適切なものはどれか。
正解:市場占有率
要点:BSCの顧客の視点は市場占有率や顧客満足度で測る
BSCは、財務・顧客・業務プロセス・学習と成長の4つの視点から業績を評価する手法である。顧客の視点では、市場でどれだけ顧客に支持されているかを測るため、市場占有率や顧客満足度、クレーム件数などが指標になる。開発効率は業務プロセス、特許取得件数は学習と成長、キャッシュフローは財務の視点に対応する。
出典:平成26年度 秋期 ITパスポート試験 問9(IPA)
BSC(Balanced Scorecard)の説明として適切なものはどれか。
正解:財務、顧客、業務プロセス、学習と成長という視点から行う企業業績の評価手法
要点:BSCは財務・顧客・業務プロセス・学習の4視点で評価
BSC(バランススコアカード)は、業績を財務指標だけで測ることの偏りを補うため、財務・顧客・業務プロセス・学習と成長という四つの視点から目標と指標を設定し、戦略の実行状況を多面的に評価する手法である。短期の財務結果と、将来の成長につながる要素を同時に管理できる点が特徴である。
出典:平成26年度 春期 ITパスポート試験 問23(IPA)
部品製造会社Aでは製造工程における不良品発生を減らすために、業績評価指標の一つとして歩留り率を設定した。バランススコアカードの四つの視点のうち、歩留り率を設定す…
正解:業務プロセス
要点:歩留り率はバランススコアカードの業務プロセスの視点
バランススコアカードは財務・顧客・業務プロセス・学習と成長の四つの視点で目標と指標を設定する。歩留り率は投入に対する良品の割合であり、製造という社内の業務の効率と品質を測る指標なので、業務プロセスの視点に置くのが適切である。財務や顧客の視点は成果としての売上や満足度、学習と成長は人材や組織の能力に関する指標を扱う。
出典:平成27年度 秋期 ITパスポート試験 問27(IPA)解説で登場
企業の経営を,財務的な業績からだけでなく顧客,業務プロセス,学習と成長といった側面から分析評価し,戦略の策定に結び付けようとする手法はどれか。
正解:BSC
要点:BSCは財務・顧客・業務プロセス・学習の4視点
BSC(バランススコアカード)は、財務の視点に加えて顧客、業務プロセス、学習と成長という4つの視点から業績を測り、戦略を具体的な指標と行動に落とし込む手法である。財務指標だけでは見えない将来の成長要因まで評価できる点が特徴になる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。