NDA(秘密保持契約)とは?えぬでぃーえー
NDA(秘密保持契約)とは、取引や共同作業のなかで知った相手方の営業秘密・技術情報・個人情報などを、第三者に開示せず目的外にも使わないと取り決める契約。秘密として扱う情報の範囲、守る期間、契約終了時の返却や廃棄の方法、違反したときの損害賠償までを定める。多くは商談や見積依頼の前、情報を渡す時点より先に結ぶ。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
商談や共同開発は、社内の情報を見せなければ具体的な話に進めない。しかし渡した情報が競合に流れたり別の用途に使われたりしても、口約束では止められず損害の立証もできない。さらに不正競争防止法で営業秘密として保護されるには秘密として管理していた事実が要るため、契約という形で線を引く必要がある。ITパスポートでは、調達や外部委託の場面の契約知識として問われる。
具体例
経済産業省が公開する「秘密情報の保護ハンドブック」やIPAの「モデル取引・契約書」には、NDAのひな型と記載すべき条項が示されている。システム開発を外部に頼むときは、まずNDAを結んでから自社の業務フローや顧客データの項目を開示する、という順序が実務の基本になる。
試験での引っ掛け
SLA(サービスレベル合意書)と略語が似ており、選択肢で入れ替えられやすい。NDAは秘密を守る約束、SLAはサービスの品質水準の約束で目的が別。締結の順序も出題点で、情報を渡した後に結んでも渡した分は守れない。また契約が切れても秘密保持の義務だけは一定期間残る条項が置かれるのが普通。
関連用語
出た過去問
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問9(IPA)
不正競争防止法の営業秘密に該当するものはどれか。
正解:秘密保持契約を締結した下請業者に対し、部外秘と表示して開示したシステム設計書
要点:営業秘密は秘密管理性・有用性・非公知性の3要件を満たすもの
不正競争防止法の営業秘密と認められるには、①秘密として管理されていること(秘密管理性)、②生産方法や販売方法など事業活動に有用な技術上・営業上の情報であること(有用性)、③公然と知られていないこと(非公知性)の3要件をすべて満たす必要がある。秘密保持契約を結んだ相手に部外秘表示をして開示した設計書は、管理され、有用で、公知でもないため3要件を満たす。
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問1(IPA)
A社では新たなシステムの開発を予定している。そのシステムの著作権をA社に帰属させるために必要なことだけを全て挙げたものはどれか。ここで、著作権に関する特段の契約…
正解:③
要点:著作権は創作者に発生。外注では特約がないと自社に来ない
著作権は原則として実際に創作した者(法人の業務として作られた場合はその法人)に発生する。開発を外部に委託すると、特約がない限り著作権は受託側に残るため、委託だけではA社に帰属しない。一方、自社の社員および指揮命令下にある派遣社員が職務として作成したプログラムは職務著作となり、A社に帰属する。したがって③のみが必要な条件となる。
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問86(IPA)
【中問A:商品開発プロジェクトに関する記述、問85と同じ前提】 〔ストラテジ〕 N社が、見積依頼先のB社及びC社と守秘義務契約を締結した理由として、適切なものは…
正解:見積書作成のためにB社、C社に与える情報が、いずれかを通じて外部に漏れるのを防止するため
要点:守秘義務契約は見積り段階で開示する情報の漏えいを防ぐ
見積りを依頼する段階では、まだ契約先が決まっていない複数の会社に対して、社外秘の商品構想や仕様の情報を開示することになる。守秘義務契約はこの開示した情報が外部へ漏れるのを防ぐためのもので、再委託の禁止や指揮命令、著作権の帰属といった事項は、それぞれ別の契約条項で取り決める内容である。
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験 問7(IPA)
NDA (Non Disclosure Agreement) の事例はどれか。
正解:システム開発などに際して、委託者と受託者間でお互いに知り得た相手の秘密情報の守秘義務について契約で定めた。
要点:NDAは業務で知った機密を漏らさないと約束する秘密保持契約
NDAは秘密保持契約と訳され、業務上知り得た相手方の機密情報を第三者に漏らさず、目的外に使わないことを取り決める契約である。システム開発の委託などでは業務内容や技術情報を相互に開示するため、着手前に締結されることが多い。サービス水準を定めるSLAや、売買契約・請負契約とは目的が異なる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。