営業秘密とは?えいぎょうひみつ
営業秘密とは、製造方法や顧客リストのように、秘密として管理され(秘密管理性)、事業に有用で(有用性)、公然と知られていない(非公知性)情報。この3要件を満たすと、不正競争防止法によって不正な取得・使用・開示から保護される。出願や登録の手続きは要らない。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
特許は20年の独占と引き換えに内容を公開する制度なので、公開したくない技術や、そもそも発明にあたらない顧客リストは守れない。かといって何の保護も無ければ、退職者や取引先が持ち出しても止められない。そこで「秘密のまま守る」もう一つの道が用意された。期限が無い代わり、公になった瞬間に保護は消える。
具体例
コカ・コーラは原液の配合を特許出願せず、限られた人しか触れられない状態で管理し続けることで、100年以上にわたって営業秘密として保護している。特許を選んでいれば、とうに公開され権利も切れていた。
試験での引っ掛け
3要件のうち実務で落ちやすいのは秘密管理性で、誰でも見られる共有フォルダに置いていた資料は、有用で非公知でも営業秘密として保護されない。登録制の特許権と違い出願・登録が不要な点、根拠が不正競争防止法である点も問われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問9(IPA)
不正競争防止法の営業秘密に該当するものはどれか。
正解:秘密保持契約を締結した下請業者に対し、部外秘と表示して開示したシステム設計書
要点:営業秘密は秘密管理性・有用性・非公知性の3要件を満たすもの
不正競争防止法の営業秘密と認められるには、①秘密として管理されていること(秘密管理性)、②生産方法や販売方法など事業活動に有用な技術上・営業上の情報であること(有用性)、③公然と知られていないこと(非公知性)の3要件をすべて満たす必要がある。秘密保持契約を結んだ相手に部外秘表示をして開示した設計書は、管理され、有用で、公知でもないため3要件を満たす。
出典:平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問1(IPA)
営業秘密を保護する法律はどれか。
正解:不正競争防止法
要点:営業秘密を守るのは不正競争防止法。3要件は秘密管理性・有用性・非公知性
不正競争防止法は、事業者間の公正な競争を守るため、他社の商品表示の混同惹起や、営業秘密の不正取得・使用・開示などを「不正競争」として規制している。営業秘密として保護されるには、秘密として管理されていること(秘密管理性)、事業活動に有用な技術上・営業上の情報であること(有用性)、公然と知られていないこと(非公知性)の3要件を満たす必要がある。
出典:平成26年度 春期 ITパスポート試験 問24(IPA)
営業秘密を保護する法律はどれか。
正解:不正競争防止法
要点:営業秘密を守るのは不正競争防止法
営業秘密は、秘密として管理され、事業活動に有用で、公然と知られていないという三つの要件を満たす情報をいい、不正競争防止法によって保護される。不正な取得・使用・開示は不正競争行為として差止めや損害賠償の対象になる。特許法や実用新案法は出願・登録して公開される権利、著作権法は表現を保護する法律で、秘密であること自体を守る仕組みではない。
出典:平成27年度 秋期 ITパスポート試験 問2(IPA)
不正競争防止法で保護される,自社にとっての営業秘密に該当するものはどれか。ここで,いずれの場合も情報はファイリングされており,ファイルには秘密であることを示すラ…
正解:新製品開発に関連した,化学実験の未発表の失敗データ
要点:営業秘密の3要件は秘密管理性・有用性・非公知性
不正競争防止法の営業秘密は、秘密として管理されていること(秘密管理性)、事業活動に有用な技術上・営業上の情報であること(有用性)、公然と知られていないこと(非公知性)の3要件をすべて満たす必要がある。失敗データも、次の開発に生かせる有用な技術情報であり、公表されていなければ営業秘密になり得る。設問では管理体制は共通なので、有用性と非公知性で判断する。
出典:平成27年度 秋期 ITパスポート試験 問10(IPA)解説で登場
プライバシーマーク制度で評価されるマネジメントシステムが,管理の対象とするものはどれか。
正解:個人情報
要点:Pマークは個人情報保護マネジメントシステムの認定
プライバシーマーク制度は、個人情報を適切に扱う体制(個人情報保護マネジメントシステム、JIS Q 15001準拠)を整備・運用している事業者を第三者が認定し、マークの使用を認める制度である。したがって管理対象は個人情報である。営業秘密や情報システム全般を対象とする制度ではない。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。