概念設計・論理設計・物理設計とは?
概念設計・論理設計・物理設計とは、データベースを構築する際の設計工程の分類。概念設計は業務で扱う対象と関連を整理する段階(ER図の作成など)、論理設計はその内容を特定のDBMSに依存しない形の表構造(正規化された表)に落とし込む段階、物理設計は実際のDBMS上でのファイル配置やインデックスなど性能・運用面を考慮した実装の段階。
ITパスポートの過去問では5回出題されています(2012年度〜2021年度)。
がいねんせっけい・ろんりせっけい・ぶつりせっけい
概念設計・論理設計・物理設計の意味
データベースを構築する際の設計工程の分類。概念設計は業務で扱う対象と関連を整理する段階(ER図の作成など)、論理設計はその内容を特定のDBMSに依存しない形の表構造(正規化された表)に落とし込む段階、物理設計は実際のDBMS上でのファイル配置やインデックスなど性能・運用面を考慮した実装の段階。
概念設計・論理設計・物理設計の具体例
概念設計で「顧客と注文は1対多」という関連を洗い出し、論理設計でそれを「顧客表」「注文表」という具体的な表構造に変換し、物理設計で検索性能を高めるためのインデックスを設定する、という流れで進む。
概念設計・論理設計・物理設計は試験でどう引っ掛けられる?
DBMSに依存しないのが論理設計、依存するのが物理設計という線引きが要。正規化や表・列の定義は論理設計、インデックスやファイル配置・容量見積りは物理設計に属する。ER図で対象と関連を整理するのは概念設計で、この配置がよく入れ替えられる。
概念設計・論理設計・物理設計と関連する用語
概念設計・論理設計・物理設計が出た過去問
関係データベースの設計で用いられるE-R図が表現するものは何か。
正解:対象世界を構成する実体(人、物、場所、事象など)と実体間の関連
要点:E-R図は実体(エンティティ)と関連(リレーションシップ)を表す
E-R図は、対象業務に登場する実体(エンティティ)と、実体同士の関連(リレーションシップ)を図示するもので、関係データベースの論理設計で用いられる。1対1・1対多・多対多といった対応関係を表現でき、表の構成を導く土台になる。
出典:平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問53(IPA)データベースを設計するときに、データの関連を整理して表現することを目的として使われるものはどれか。
正解:E-R図
要点:E-R図は実体と関連でデータ構造を表すDB設計の図
E-R図は、対象世界をエンティティ(実体)とリレーションシップ(関連)で表し、両者の対応関係の多重度まで含めて図示するもので、データベースの概念設計で用いられる。アローダイアグラムは作業の順序と日程、ガントチャートは進捗の管理、フローチャートは処理の手順を表す図であり、データ間の関連の整理には使わない。
出典:平成28年度 春期 ITパスポート試験 問84(IPA)E-R図に関する記述として,適切なものはどれか。
正解:データベースの設計に当たって,データ間の関係を表記する。
要点:E-R図は実体と関連を表すデータベース設計の記法
E-R図は、実体(エンティティ)と実体間の関連(リレーションシップ)、およびそれぞれの属性を図示する記法で、データベースの概念設計でデータ構造を整理するために用いられる。アルゴリズムの表記や工程管理の図とは目的が異なる。
出典:平成29年度 春期 ITパスポート試験 問87(IPA)E-R図で表現するものはどれか。
正解:エンティティ同士の関係
要点:E-R図はエンティティ間の関連を表すデータ設計の図
E-R図は、管理対象となる実体(エンティティ)と、その間に成り立つ関連(リレーションシップ)を図で表す記法である。データベースの論理設計で用いられ、何と何がどのような対応関係にあるかを整理する。処理の流れやデータの物理配置を表す図ではない。
出典:令和1年度 春期 ITパスポート試験 問91(IPA)E-R図を使用してデータモデリングを行う理由として、適切なものはどれか。
正解:顧客や製品といった業務の管理対象間の関係を図示し、その業務上の意味を明らかにする。
要点:E-R図は管理対象と対象間の関連を図示するデータ構造のモデル
E-R図は、業務が扱う対象(エンティティ)と、その間の関連(リレーションシップ)を図で表す手法である。顧客と製品、受注と明細といった管理対象どうしがどう結び付くのかを可視化し、業務上の意味づけを明確にすることが目的となる。処理の流れではなくデータの構造に着目する点が特徴で、後のデータベース論理設計の土台になる。
出典:令和3年度 秋期 ITパスポート試験 問1(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。