共通フレーム(SLCP)とは?
共通フレーム(SLCP)とは、システムやソフトウェアの企画・要件定義・開発・運用・保守・廃棄に至る一連の工程(ライフサイクル)を、業界内で共通の用語と作業範囲に統一して定義した指針のこと。日本では経済産業省が「共通フレーム」として整備しており、発注者と開発ベンダーの間で「どの工程で誰が何をするか」の認識をそろえる目的で使われる。契約時に成果物や責任範囲があいまいだと、後になって「その作業はどちらの担当か」でトラブルになりやすいが、共通フレームに沿って役割分担を明記しておくことでこうした行き違いを防げる。特に大規模なシステム開発の発注・調達の場面で参照される。
ITパスポートの過去問では14回出題されています(2009年度〜2021年度)。
きょうつうふれーむ
共通フレーム(SLCP)の意味
システムやソフトウェアの企画・要件定義・開発・運用・保守・廃棄に至る一連の工程(ライフサイクル)を、業界内で共通の用語と作業範囲に統一して定義した指針のこと。日本では経済産業省が「共通フレーム」として整備しており、発注者と開発ベンダーの間で「どの工程で誰が何をするか」の認識をそろえる目的で使われる。契約時に成果物や責任範囲があいまいだと、後になって「その作業はどちらの担当か」でトラブルになりやすいが、共通フレームに沿って役割分担を明記しておくことでこうした行き違いを防げる。特に大規模なシステム開発の発注・調達の場面で参照される。
共通フレーム(SLCP)の具体例
官公庁がシステム開発を複数のベンダーに発注する際、共通フレームの工程区分に沿って提案依頼書(RFP)や契約書の作業範囲を記述し、ベンダー間で作業分担のずれが生じないようにする。
共通フレーム(SLCP)は試験でどう引っ掛けられる?
共通フレームは特定の開発手法(ウォーターフォールやアジャイルなど)を指定するものではなく、あくまで工程と用語を共通化するための「枠組み」である点に注意。
共通フレーム(SLCP)と関連する用語
共通フレーム(SLCP)が出た過去問
ソフトウェアライフサイクルプロセスにおいて、システム化計画の立案で行うべき作業はどれか。
正解:導入の費用対効果の予測
要点:システム化計画では投資対効果を見積もり実現方法を具体化
システム化計画の立案は、企画プロセスのうちシステム化構想を受けて実現方法を具体化する段階で、対象範囲やスケジュール、体制とともに、投資に見合う効果が得られるかを見積もる。経営上の課題確認はその前のシステム化構想の段階、要件の定義や調達先の評価基準づくりはその後の工程にあたる。
出典:平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問25(IPA)ソフトウェア開発とその取引の適正化に向けて、それらのベースとなる作業項目を一つ一つ定義し、標準化したものはどれか。
正解:SLCP
要点:SLCPは開発・取引の共通作業項目を標準化した枠組み
SLCP(ソフトウェアライフサイクルプロセス)は、企画から要件定義、開発、運用、保守、廃棄に至る一連の作業項目を洗い出して定義した共通の枠組みである。発注側と受注側が同じ用語と作業単位で話せるようにすることで、取引の曖昧さをなくし適正化を図る狙いがある。日本ではSLCP-JCFとして共通フレームが整備されている。
出典:平成22年度 春期 ITパスポート試験 問37(IPA)企画プロセス,要件定義プロセス,開発プロセス,保守プロセスと続くソフトウェアライフサイクルにおいて,企画プロセスの段階で行う作業として,適切なものはどれか。
正解:経営上のニーズと課題の確認
要点:企画プロセスは経営ニーズと課題の確認から始まる
共通フレームでは、企画プロセスは経営上のニーズや課題を確認し、それを解決するためのシステム化の構想と計画を立てる段階と位置付けられる。何を作るかを詳細に決める前に「なぜ作るのか」を明らかにする工程である。機能要件や非機能要件の定義は要件定義プロセス、システム方式やソフトウェア方式の設計は開発プロセスの作業にあたる。
出典:平成23年度 秋期 ITパスポート試験 問29(IPA)システム開発においてソフトウェア詳細設計の次に行う作業はどれか。
正解:プログラミング
要点:詳細設計の次はプログラミング。設計は上流から段階的に詳細化する
共通フレームの開発プロセスは、システム要件定義→システム方式設計→ソフトウェア要件定義→ソフトウェア方式設計→ソフトウェア詳細設計→プログラミング(コーディング)→テストの順に進む。詳細設計でモジュール内部の処理まで決めたあとは、それをコードに落とすプログラミングが続く。
出典:平成24年度 春期 ITパスポート試験 問32(IPA)ITサービスマネジメントにおける管理サイクルを表すものはどれか。
正解:PDCA
要点:継続的なサービス改善の管理サイクルはPDCA
ITサービスマネジメントでは、計画(Plan)、実行(Do)、点検(Check)、改善(Act)を繰り返して、サービス品質を継続的に高めていく。この管理サイクルがPDCAである。ITILはベストプラクティスをまとめた枠組み、SLAはサービス水準の合意文書、SLCPはソフトウェアライフサイクルの共通枠組みであり、いずれも管理サイクルそのものを表す語ではない。
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問30(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。