共通フレーム(SLCP)とは?きょうつうふれーむ
略語の意味
SLCP=Software Life Cycle Process
ソフトウェアを企画してから作り、使い、廃棄するまでの作業を一つ一つ決めて、発注する側と作る側が同じ言葉で話せるようにした共通の物差し
- Software
- ソフトウェア
- Life
- 一生
- Cycle
- 周期・ひと回り
- Process
- 作業の手順
共通フレーム(SLCP)とは、システムやソフトウェアの企画・要件定義・開発・運用・保守・廃棄までの工程と作業項目を、発注側と受注側が共通に使える用語と単位で定義した指針。IPAが「共通フレーム」として整備しており、取引の場で「どの工程で誰が何をするか」の認識をそろえるために使われる。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
同じ「設計」という言葉でも、発注側と開発ベンダーで指す範囲が違えば、後になって「その作業はどちらの担当か」でもめる。作業を1つずつ定義した共通のものさしがあれば、提案依頼書や契約書に作業範囲をずれなく書ける。ソフトウェア開発とその取引を適正化する、つまり見積りと責任範囲を比べられるようにすることが狙い。
具体例
官公庁が1つのシステムを複数のベンダーへ分割発注する際、提案依頼書(RFP)の作業範囲を共通フレームの工程区分に沿って書くことで、ベンダーごとの担当の切れ目に抜けや重なりが出ないようにする。
試験での引っ掛け
共通フレームは工程と用語をそろえる枠組みであって、ウォーターフォールやアジャイルといった特定の開発手法を指定するものではない。またすべての工程を必ず実施せよという規則でもなく、案件に応じて必要な作業を選んで使う。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成22年度 春期 ITパスポート試験 問37(IPA)
ソフトウェア開発とその取引の適正化に向けて、それらのベースとなる作業項目を一つ一つ定義し、標準化したものはどれか。
正解:SLCP
要点:SLCPは開発・取引の共通作業項目を標準化した枠組み
SLCP(ソフトウェアライフサイクルプロセス)は、企画から要件定義、開発、運用、保守、廃棄に至る一連の作業項目を洗い出して定義した共通の枠組みである。発注側と受注側が同じ用語と作業単位で話せるようにすることで、取引の曖昧さをなくし適正化を図る狙いがある。日本ではSLCP-JCFとして共通フレームが整備されている。
出典:平成23年度 秋期 ITパスポート試験 問29(IPA)解説で登場
企画プロセス,要件定義プロセス,開発プロセス,保守プロセスと続くソフトウェアライフサイクルにおいて,企画プロセスの段階で行う作業として,適切なものはどれか。
正解:経営上のニーズと課題の確認
要点:企画プロセスは経営ニーズと課題の確認から始まる
共通フレームでは、企画プロセスは経営上のニーズや課題を確認し、それを解決するためのシステム化の構想と計画を立てる段階と位置付けられる。何を作るかを詳細に決める前に「なぜ作るのか」を明らかにする工程である。機能要件や非機能要件の定義は要件定義プロセス、システム方式やソフトウェア方式の設計は開発プロセスの作業にあたる。
出典:平成24年度 春期 ITパスポート試験 問32(IPA)解説で登場
システム開発においてソフトウェア詳細設計の次に行う作業はどれか。
正解:プログラミング
要点:詳細設計の次はプログラミング。設計は上流から段階的に詳細化する
共通フレームの開発プロセスは、システム要件定義→システム方式設計→ソフトウェア要件定義→ソフトウェア方式設計→ソフトウェア詳細設計→プログラミング(コーディング)→テストの順に進む。詳細設計でモジュール内部の処理まで決めたあとは、それをコードに落とすプログラミングが続く。
出典:平成25年度 春期 ITパスポート試験 問40(IPA)
システム開発における共通フレームの目的として、適切なものはどれか。
正解:事業者間などで用語やその意味する内容が異なっていることを想定し、相互の理解を助けるための共通の物差しを提供する。
要点:共通フレームは発注者と受注者の共通の物差し
共通フレーム(SLCP-JCF)は、企画から開発・運用・保守に至る作業項目や用語を体系的に定義したもので、発注側と受注側で言葉の意味がずれることによる認識違いを防ぐ「共通の物差し」を提供することを目的としている。作業の実施方法を強制する規格ではない点にも注意したい。
出典・参考
公式シラバスの4 開発技術 > 26. 開発プロセス・手法 > (4) 開発プロセスに関するフレームワークに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。