ベン図とは?べんず
ベン図とは、いくつかの集まりの関係を、円の重なりで表した図。円が重なった部分が「両方に当てはまるもの(積集合、AかつB)」、円をすべて合わせた部分が「どちらかに当てはまるもの(和集合、AまたはB)」を表す。検索条件の組み立てや対象者の絞り込みを目で確かめるときに使う。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
「40歳以上で、かつ、東京都在住ではない会員」のような条件は、言葉のままでは「かつ」「または」「〜でない」がどこにかかるのかが読み手ごとにずれる。図にして塗りつぶせば解釈が一つに決まる。言葉のあいまいさを絵で消すための道具である。
具体例
顧客名簿から「メール配信に同意していて、かつ、直近1年に購入がある人」を抜き出すとき、二つの円の重なりだけを塗ればその集団になる。Amazonの通販サイトで価格帯とブランドの両方で絞り込むと件数が減っていくのも、積集合をとっているからである。
試験での引っ掛け
ITパスポートでは、塗りつぶした図を見て条件式を選ばせる問題が出る。「かつ(AND)」は重なった部分だけ、「または(OR)」は合わせた全体で、絞り込むつもりでORを選ぶと逆に件数が増える。円の外側まで塗ってある図は「〜でない(NOT)」が入っている合図で、これを見落とすと答えが逆になる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問71(IPA)
次のベン図の黒色で塗りつぶした部分の検索条件はどれか。
正解:(not A) and B and C
要点:重なり部分はand、いずれかはor。条件の結び方で範囲が変わる
塗られているのはBとCが重なる領域のうち、Aとは重なっていない部分だけである。「BにもCにも属する」はB and C、「Aには属さない」はnot Aで表され、両方を同時に満たす必要があるのでandで結ぶ。orで結ぶとAの外側全体まで含まれてしまい、図の範囲より広くなる。
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験 問62(IPA)解説で登場
二つの集合AとBについて、常に成立する関係を記述したものはどれか。ここで、(X∩Y)は、XとYの両方に属する部分(積集合)、(X∪Y)は、X又はYの少なくとも一…
正解:(A∩B)は、(A∪B)の部分集合である。
要点:積集合A∩Bは常に和集合A∪Bの部分集合
積集合A∩Bは、AとBの両方に属する要素だけを集めたものなので、その要素はいずれもAまたはBの少なくとも一方に属している。したがってA∩Bは必ずA∪Bに含まれ、部分集合となる。逆にA∪BがAに含まれるとは限らず、また積集合が「Aでない集合」に含まれることもない。ベン図で重なり部分と全体を思い浮かべると確実である。
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験 問98(IPA)
〔中問D・テクノロジ〕性能、価格、デザインを重視する人の集合を、それぞれ、集合“性能”、集合“価格”、集合“デザイン”として、図2のベン図で表す。次の命令の条件…
正解:C, D, F
要点:orは和集合、andは共通部分。ベン図で重なりを確かめる
この条件は、性能または価格の少なくとも一方を重視し、かつデザインも重視する人を表す。ベン図では、まずデザインの円の内側に限定したうえで、性能または価格の円と重なっている部分を選べばよい。すなわち性能とデザインの重なり、3つすべての重なり、価格とデザインの重なりの3領域が該当し、デザインだけの領域は含まれない。
出典:平成29年度 秋期 ITパスポート試験 問98(IPA)
次のベン図の網掛けした部分の検索条件はどれか。
正解:(not A) and (B or C)
要点:「かつ」はand、「または」はor。除外はnotとandで表す
網掛けはBまたはCに含まれる領域のうち、Aに重なる部分を除いたものである。BまたはCという和の条件と、Aに含まれないという条件の両方を同時に満たす必要があるため、(not A) and (B or C) と表せる。orで結ぶとAの外側全体まで含まれてしまい、図と一致しない。
出典・参考
公式シラバスの7 基礎理論 > 33. 離散数学 > (2) 集合に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。