オブジェクト指向とは?おぶじぇくとしこう
オブジェクト指向とは、データと、そのデータを扱う処理をひとまとまりの「オブジェクト」として部品化し、部品の組み合わせでシステムを作る考え方。部品の中身を隠して決まった窓口だけで使わせるので、変更の影響がその部品の中で止まりやすく、作った部品を別の場面で使い回しやすい。ITパスポートでは、開発の進め方の一つとして名前と考え方を押さえれば足りる。
最終更新:2026-10-10
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処理の流れを中心に組み立てる作り方では、同じデータを扱う処理があちこちに散らばり、仕様が変わるたびに直す場所を探し回ることになる。データとその扱い方を1か所に閉じ込めれば、変更の影響がその部品の中で止まる、という保守のしやすさを狙って広まった。作った部品を別の場面で流用できるので開発期間の短縮にもつながり、試験では構造化手法と並べた開発手法の比較として問われる。
具体例
「社員」を1つの部品と考え、氏名や給与といったデータと、給与を計算する処理をまとめて持たせる。正社員と契約社員では計算の仕方が違うので、社員の性質を引き継いだうえで計算部分だけを書き換える。設計図は、システムの設計を図で表す世界共通の書き方であるUML(Unified Modeling Language)で描かれることが多く、JavaやPythonなど主要な言語がこの考え方を備えている。
試験での引っ掛け
データと処理を分けて扱う構造化手法との違いが問われる。オブジェクト指向はデータと処理を1つの部品にまとめ、構造化手法は処理の流れを中心に組み立てる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問47(IPA)
オブジェクト指向設計の特徴はどれか。
正解:オブジェクトに外部からメッセージを送れば機能するので、利用に際してその内部構造や動作原理の詳細を知る必要はない。
要点:オブジェクトは内部を隠しメッセージ経由で利用できる
オブジェクト指向では、データとそれを操作する手続きを一つのオブジェクトにまとめ、内部の実装を外部から隠す(カプセル化)。利用する側は決められたメッセージを送るだけでよく、内部構造を知る必要がない。この性質により、部品としての再利用や大規模開発への適用がしやすくなる。
出典:平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問45(IPA)
ソフトウェア開発で利用する手法に関する記述a〜cと名称の適切な組合せはどれか。 a 業務の処理手順に着目して、システム分析を実施する。 b 対象とする業務をデー…
正解:a:プロセス中心アプローチ b:データ中心アプローチ c:オブジェクト指向
要点:手順重視・データ重視・一体化でアプローチを区別する
プロセス中心アプローチは業務の処理手順を軸に分析し、データ中心アプローチはデータとその関連を軸にモデル化する。オブジェクト指向はデータとそれを扱う処理を一体の部品(オブジェクト)としてまとめ、組み合わせて開発する。aは手順、bはデータの関連、cは一体化なので順に対応する。
出典:平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問54(IPA)
Java言語に関する記述として、適切なものはどれか。
正解:コンピュータの機種やOSに依存しないソフトウェアが開発できる、オブジェクト指向型の言語である。
要点:Javaは環境に依存しにくいオブジェクト指向言語
Javaはオブジェクト指向のプログラミング言語で、ソースコードを中間コード(バイトコード)に変換し、各環境の実行環境(JVM)上で動かす。このため機種やOSが違っても同じプログラムを動かしやすいという特徴をもつ。
出典:平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問45(IPA)
次のa〜dのうち、オブジェクト指向の基本概念として適切なものだけを全て挙げたものはどれか。a:クラス b:継承 c:データの正規化 d:ホワイトボックステスト
正解:a, b
要点:オブジェクト指向の基本はクラス・継承・カプセル化・多相性
オブジェクト指向は、データとその操作をひとまとめにしたオブジェクトを単位に設計する考え方で、その型を定義するクラス、上位クラスの性質を引き継ぐ継承、内部を隠すカプセル化、同じ呼び出しに型ごとに応じる多相性が基本概念である。正規化は関係データベース設計、ホワイトボックステストはテスト技法であり分野が異なる。
出典・参考
公式シラバスの4 開発技術 > 26. 開発プロセス・手法 > (1) 主なソフトウェア開発手法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。