標準化とは?ひょうじゅんか
標準化とは、作業手順や成果物の形式を、組織で共通の規則にあらかじめ統一すること。ソフトウェア開発では命名規則・コーディング標準・設計書の書式・開発プロセスを規則として定め、担当者が替わっても品質がそろうようにする。作った部品を他のプロジェクトで再利用するための前提条件でもあり、規則がそろっていて初めて部品を組み合わせられる。
最終更新:2026-10-10
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担当者ごとに変数名の付け方や字下げ、エラー処理の書き方が違うと、他人のコードを読み解くだけで時間を取られ、コードレビューの指摘基準もぶれる。部品も、呼び出し方(引数の並び)や異常時の返し方がばらばらでは組み合わせられず、再利用できない。規則は個人の裁量を狭めるが、引き継ぎ・保守・再利用の費用のほうが長期的には大きいため、統一を優先する。
具体例
Googleは言語ごとのコーディング規約を公開しており、例えばPythonの規約では、変数名や関数名を小文字と「_」でつなぐと定めている(total_price と書き、totalPrice とは書かない)。規約があると、コードレビューでは名前の付け方を好みでなく規約の条文で指摘できる。国内では、IPAの共通フレームが要件定義から保守までの作業項目と用語を定め、発注者と開発者の共通言語として使われている。
試験での引っ掛け
デファクトスタンダードとデジュールスタンダードは「どうやって標準になったか」で分ける。市場での普及によって事実上の標準になったものがデファクト、ISOやJISのように標準化団体の審議を経て定めたものがデジュールである。Adobeが作ったPDFのように、デファクトとして広まった後にISO 32000として規格になった例もある。社内で決めるコーディング標準は、どちらの規格とも別の話として扱う。
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問59(IPA)解説で登場
システムに関わるドキュメントが漏えい,改ざん,不正使用されるリスクに対するコントロールを監査する際のチェックポイントはどれか。
正解:ドキュメントの機密性を確保するための対策を講じていること
要点:漏えい・改ざんのリスクには機密性確保策の有無を確認する
設問が挙げているリスクは、漏えい・改ざん・不正使用というドキュメントの機密性と完全性に関わるものです。したがって監査のチェックポイントは、保管場所の施錠やアクセス権限の設定など、機密性を確保する対策が講じられているかどうかになります。更新の遅れや標準化の有無は、正確性や品質に関するチェック項目であり、リスクの内容と対応しません。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問64(IPA)
業務プロセスを可視化する手法としてUMLを採用した場合の活用シーンはどれか。
正解:複数の観点でプロセスを表現するために,目的に応じたモデル図法を使用し,オブジェクトモデリングのために標準化された記述ルールで表現する。
要点:UMLは複数の図法で対象を多面的に表す標準記法である
UMLはオブジェクト指向のモデリングを標準化した記法で、クラス図、ユースケース図、アクティビティ図、シーケンス図などを目的に応じて使い分ける。同じ対象を構造・振る舞いといった複数の観点から表現できる点が特徴である。業務プロセスの可視化では、この多面的な表現力が生かされる。
出典:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問62(IPA)
自社の経営課題である人手不足の解消などを目標とした業務革新を進めるために活用する、RPAの事例はどれか。
正解:業務システムなどのデータ入力、照合のような標準化された定型作業を、事務職員の代わりにソフトウェアで自動的に処理する。
要点:RPAはPC上の定型事務作業をソフトウェアが代行する仕組み
RPAは、人がPC上で行っている定型的な操作をソフトウェアのロボットに代行させる仕組みである。データ入力、システム間の転記、突合せや照合といった手順が決まった事務作業が対象で、物理的な機械を伴わない点が特徴である。物を動かす自動化はファクトリオートメーションや自動倉庫の領域であり、RPAとは区別される。
出典:平成31年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問80(IPA)
インターネットで利用される技術の標準化を図り、技術仕様をRFCとして策定している組織はどれか。
正解:IETF
要点:インターネット技術の仕様RFCを策定するのはIETF
IETFはインターネットで用いられる技術の標準化を担う組織で、その成果はRFCという文書番号で公開される。TCP/IPやHTTPなど、インターネットの基盤となる仕様の多くがこの形で定められている。IEEEはLANなどの規格、ANSIは米国の標準化機関、NISTは米国の標準技術研究所であり、RFCの発行主体ではない。
出典:平成30年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問35(IPA)
携帯電話網で使用される通信規格の名称であり,次の三つの特徴をもつものはどれか。 (1)全ての通信をパケット交換方式で処理する。 (2)複数のアンテナを使用するM…
正解:LTE(Long Term Evolution)
要点:LTEは全パケット交換とMIMOを特徴とする3GPP標準
音声も含めて全てをパケット交換で扱い、複数アンテナで同時に送受信するMIMOを用いて高速化した携帯電話網の規格である。3GPPで標準化され、第3世代から第4世代への橋渡しとなった。
出典・参考
公式シラバスの4 開発技術 > 1. 開発プロセス・手法 > (1) ソフトウェア開発手法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。