JISとは?じす
JISとは、産業標準化法に基づいて国が定める日本の国家規格(Japanese Industrial Standards、日本産業規格)。JISC(日本産業標準調査会)の審議を経て、所管する大臣が制定する。規格番号の先頭の英字が分野を表し、情報処理はX、マネジメントシステムはQである。国際規格と内容をそろえて作られるものが多く、ISO/IEC 27001に対応するJIS Q 27001のように、国際規格を日本語に翻訳して取り込む。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
国内で寸法や品質の基準がばらばらだと、部品の互換性が保てず、取引のたびに仕様を一から決め直すことになる。そこで国が工業製品の基準を一本化したのが始まりで、長く日本工業規格と呼ばれてきた。データやサービス、マネジメントの仕組みまで対象が広がったことから、2019年7月の法改正で名前が日本産業規格に改められた。
具体例
基本情報の過去問で引用される情報セキュリティの用語の定義はJIS Q 27000、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)の要求事項はJIS Q 27001、リスクアセスメントの考え方はJIS Q 31000が出どころになっている。
試験での引っ掛け
「日本工業規格」は2019年までの旧名称で、現在の正式名称は日本産業規格である。JISは国の規格であって、民間の業界団体が決めた基準ではない。また、文字コードの「JISコード」「シフトJIS」は、JISで定めた文字の符号化の方式を指す語で、規格そのもの(JIS)とは指す範囲が違う。国際規格と同じ内容のJISは番号が違っても中身は対応している(JIS Q 27001とISO/IEC 27001)ことも押さえる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問56(IPA)
JIS Q 20000-1は,サービスマネジメントシステム(SMS)及びサービスのあらゆる場面でPDCA方法論の適用を要求している。SMSの計画(Plan)に含…
正解:権限,責任及びプロセスにおける役割についての枠組みの作成
要点:計画は枠組みづくり、導入運用はDo、レビューはCheck
PDCAのPlanは、目的と要求事項を満たすために必要な仕組みを設計・確立する段階である。権限や責任、プロセスにおける役割の枠組みを定めることは、この計画段階に含まれる。資金や予算を使った導入・運用はDo、マネジメントレビューはCheck、改善の実施はActに対応する。
出典:平成30年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問58(IPA)
JIS Q 27001:2014(情報セキュリティマネジメントシステム-要求事項)に基づいてISMS内部監査を行った結果として判明した状況のうち,監査人が指摘事…
正解:リスクアセスメントを実施した後に,リスク受容基準を決めた。
要点:リスク受容基準はアセスメントの前に定めておく
ISMSではリスク受容基準を含むリスク基準をあらかじめ定め、その基準に照らしてリスクアセスメントを行うことが求められる。順序が逆でアセスメント後に受容基準を決めると、評価結果に合わせて基準を作ることになり客観性が失われるため、指摘事項となる。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問43(IPA)解説で登場
リスクアセスメントを構成するプロセスの組合せはどれか。
正解:リスク特定、リスク分析、リスク評価
要点:リスクアセスメント=リスク特定→リスク分析→リスク評価の3工程
JIS Q 31000などの定義では、リスクアセスメントはリスク特定・リスク分析・リスク評価の3つのプロセスから成る。まずどんなリスクがあるかを洗い出し、次に発生可能性と影響度からリスクの大きさを見積もり、最後に基準と照らして対応の要否や優先順位を判断する。リスク対応やリスク受容はアセスメントの後に続く別工程である。
出典:平成30年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問39(IPA)
JIS Q 27000:2014(情報セキュリティマネジメントシステム-用語)における真正性及び信頼性に対する定義a〜dの組みのうち,適切なものはどれか。 〔定…
正解:真正性:b, 信頼性:a
要点:真正性=名乗りどおり、信頼性=意図と結果が一貫
真正性は、利用者や機器などの主体が名乗ったとおりの存在であることを保証する特性である。信頼性は、意図した動作とその結果が食い違わず一貫していることを指す。可用性や機密性とは別の概念として区別して覚える。
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問39(IPA)
JIS Q 27000:2014(情報セキュリティマネジメントシステム-用語)において、“エンティティは、それが主張するとおりのものであるという特性”と定義され…
正解:真正性
要点:真正性はエンティティが主張どおり本物であるという特性
真正性(authenticity)は、利用者やシステムなどのエンティティが、自ら主張するとおりの本人・本物であるという特性である。認証によって確保され、なりすましを防ぐことにつながる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。