問題管理とは?もんだいかんり
問題管理とは、インシデントの根本原因を突き止め、それを取り除くことで再発を防ぐサービスマネジメントのプロセス。原因は判明したが恒久対策が未了の状態は「既知の誤り」として記録し、回避策とともに参照できるようにする。まだ起きていない障害の芽を傾向分析から見つけて先回りする、予防的な活動も含まれる。
最終更新:2026-10-09
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復旧を急ぐ現場は、再起動やデータの手作業修正でサービスを戻したところで手が止まりがちになる。原因が残っているので同じ障害が何度も再発し、そのたびに復旧作業へ人手を取られ続ける。復旧を担うプロセスと、原因を断つプロセスを分けて別々に回す形にすれば、目の前の停止対応に引きずられずに恒久対策へ人を割ける。この分離が仕組みの要点である。
具体例
ITIL の考え方を実装した ServiceNow のようなツールでは、インシデントの記録とは別に問題のレコードを作り、複数のインシデントをそこへ紐づける。「毎週月曜の朝に応答が遅い」という記録が5件たまった時点で1件の問題として起票し、調べた結果バッチ処理の時間帯が重なっていた、という原因にたどり着く流れになる。
試験での引っ掛け
インシデント管理との目的の違いが最頻出。インシデント管理はサービスの早期復旧が目的で、原因が分からなくても回避策で戻してよい。問題管理は原因の除去が目的で、時間をかけてよい。障害発生の直後の場面で「まず原因究明」を選ぶと誤りになる。判明した恒久対策の実施そのものは、変更管理の手続きに乗せる点も押さえる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問56(IPA)解説で登場
ITサービスマネジメントにおけるインシデントの記録と問題の記録の関係についての記述のうち,適切なものはどれか。
正解:問題の記録には,問題の記録の発端となったインシデントの相互参照情報を含める。
要点:問題の記録は発端のインシデントへ相互参照を残す
インシデント管理はサービスの早期復旧を、問題管理は根本原因の究明と再発防止を担う。両者は別のプロセスだが記録は結び付けられ、問題の記録には発端となったインシデントへの相互参照を残す。これにより、同種のインシデントの再発を根本対応の成果として追跡できるようになる。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問57(IPA)解説で登場
ITサービスマネジメントの活動のうち,インシデント及びサービス要求管理として行うものはどれか。
正解:利用者からの障害報告を受けて,既知の誤りに該当するかどうかを照合する。
要点:インシデント管理は既知の誤りと照合し早期復旧を図る
インシデント及びサービス要求管理は、利用者から報告された障害や依頼を受け付け、サービスをできるだけ早く復旧させることを目的とします。報告内容を既知の誤り(既知のエラー)と照合し、記録済みの回避策があればすぐ適用するのは、この活動の典型です。原因の根本追究は問題管理、しきい値監視は容量管理、変更の影響調査は変更管理の役割です。
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問55(IPA)
ITサービスマネジメントにおける問題管理で実施する活動のうち、事前予防的な活動はどれか。
正解:インシデントの発生傾向を分析して、将来のインシデントを予防する方策を提案する。
要点:傾向分析による予防策の提案が事前予防的な問題管理
問題管理には、発生した問題の根本原因を除去する事後対応的な活動と、まだ表面化していない問題を先に手当てする事前予防的な活動がある。インシデントの発生傾向を分析して将来の発生を防ぐ方策を提案するのは後者に当たる。
出典・参考
公式シラバスの6 サービスマネジメント > 2. サービスマネジメントシステムの計画及び運用 > (17) 問題管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。