共通鍵暗号/公開鍵暗号とは?
共通鍵暗号/公開鍵暗号とは、共通鍵暗号は暗号化と復号に同じ鍵を使う方式で、処理が高速な反面、通信相手ごとに鍵を安全に配る必要がある。公開鍵暗号は公開鍵と秘密鍵の対を使うため鍵配送問題を解けるが、演算が重く大量データには向かない。実際のTLSやIPsecは鍵交換だけを公開鍵方式で行い、本文は共通鍵方式で暗号化する併用構成を採る。
基本情報技術者試験の過去問では7回出題されています(2016年度〜2019年度)。
きょうつうかぎあんごうこうかいかぎあんごう
共通鍵暗号/公開鍵暗号の意味
共通鍵暗号は暗号化と復号に同じ鍵を使う方式で、処理が高速な反面、通信相手ごとに鍵を安全に配る必要がある。公開鍵暗号は公開鍵と秘密鍵の対を使うため鍵配送問題を解けるが、演算が重く大量データには向かない。実際のTLSやIPsecは鍵交換だけを公開鍵方式で行い、本文は共通鍵方式で暗号化する併用構成を採る。
共通鍵暗号/公開鍵暗号の具体例
TLSでは楕円曲線ディフィー・ヘルマン鍵交換でセション鍵を生成し、以降の通信をAES-GCMで暗号化する。n人が相互に通信する場合、共通鍵方式では n(n-1)/2 個の鍵が必要だが、公開鍵方式なら各自が鍵対を1つ持てば済む。この鍵数の差が併用構成を採る理由になる。
共通鍵暗号/公開鍵暗号は試験でどう引っ掛けられる?
「公開鍵で暗号化」と「秘密鍵で署名」を取り違えやすい。機密性を守るときは受信者の公開鍵で暗号化して受信者の秘密鍵で復号し、署名は送信者の秘密鍵で作って送信者の公開鍵で検証する。目的によって使う鍵が逆になる。
共通鍵暗号/公開鍵暗号と関連する用語
共通鍵暗号/公開鍵暗号が出た過去問
公開鍵暗号を利用した電子商取引において,認証局(CA)の役割はどれか。
正解:取引当事者の公開鍵に対するディジタル証明書を発行する。
要点:認証局は公開鍵の正当性を証明書として保証する
認証局(CA)は、公開鍵の持ち主が本人であることを確認したうえで、その公開鍵に自らのディジタル署名を付けたディジタル証明書を発行する。利用者はCAの署名を検証することで、受け取った公開鍵が本物であると確認できる。秘密鍵そのものはCAに預けるものではない点を押さえたい。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問39(IPA)非常に大きな数の素因数分解が困難なことを利用した公開鍵暗号方式はどれか。
正解:RSA
要点:RSAの安全性の根拠は巨大な数の素因数分解の困難さ
RSAは、巨大な2つの素数の積を素因数分解するのが計算量的に困難であることを安全性の根拠とする公開鍵暗号方式である。暗号化と署名の両方に使える。離散対数問題に基づくDHやDSA、共通鍵暗号のAESとは根拠となる数学的問題が異なる。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問38(IPA)共通鍵暗号の鍵を見つけ出そうとする,ブルートフォース攻撃に該当するものはどれか。
正解:一組みの平文と暗号文が与えられたとき,全ての鍵候補を一つずつ試して鍵を見つけ出す。
要点:ブルートフォースは鍵候補の総当たり、対策は鍵長を長くする
ブルートフォース攻撃は総当たり攻撃とも呼ばれ、あり得る鍵をすべて順に試して正しい鍵を探す方法です。暗号方式の数学的な弱点を使わず、鍵空間の大きさだけが防御力になります。したがって鍵長を十分に長くすることが基本的な対策です。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問38(IPA)公開鍵暗号方式の暗号アルゴリズムはどれか。
正解:RSA
要点:RSAは公開鍵暗号、AESは共通鍵、SHA-256はハッシュ
RSAは大きな整数の素因数分解が困難であることを安全性の根拠とする公開鍵暗号方式で、暗号化と復号に別々の鍵を使います。共通鍵暗号は暗号化と復号に同じ鍵を使う方式、ハッシュ関数は元に戻せない要約値を作る関数であり、いずれも公開鍵暗号ではありません。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問40(IPA)共通鍵暗号方式の特徴はどれか。
正解:同じ程度の暗号強度をもつ鍵長を選んだ場合,公開鍵暗号方式と比較して,暗号化や復号に必要な時間が短い。
要点:共通鍵暗号は公開鍵暗号より処理が高速だが鍵配送が課題
共通鍵暗号は換字や転置を組み合わせた比較的単純な演算で構成されるのに対し、公開鍵暗号は大きな整数のべき乗剰余など重い計算を伴う。そのため同等の強度で比べると、共通鍵方式のほうが暗号化・復号を高速に処理できる。
出典:平成30年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問38(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。