受託業務に係る内部統制の保証とは?じゅたくぎょうむにかかるないぶとうせいのほしょう
受託業務に係る内部統制の保証とは、業務を受託している会社の内部統制の整備・運用状況について、受託会社監査人が検証し報告する枠組み。委託会社が個別に立入監査を行う負担を減らし、多数の委託会社が同一の報告書を利用できる。整備状況のみを対象とする類型と、一定期間の運用状況の有効性まで対象とする類型がある。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
情報システムの運用・保守やデータ処理を外部へ委ねる形が一般化した結果、委託会社の統制の一部が自社の外側に置かれるようになった。責任は委託会社に残るのに統制の現物は手元にない——この食い違いを埋めるため、受託側で一度検証して結果を共有する仕組みが整えられた。監査人としては、外部委託先の統制をどの証拠で評価したかを説明できることが要点になる。
具体例
給与計算を受託する事業者が統制の記述書と経営者確認書を作成し、受託会社監査人が保証報告書を発行して委託各社へ配布する。委託会社のシステム監査人は、報告書に記載された相補的な利用企業統制が自社で実際に運用されているかを併せて確かめる。
試験での引っ掛け
報告書を入手しても委託会社側の責任は消えない。報告書は相補的な利用企業統制の実施を前提としており、その部分は委託会社が自ら整備・運用する。整備状況のみを対象とする類型では、期間を通じた運用の有効性までは保証されない点も問われる。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問6(IPA)
日本公認会計士協会の監査・保証実務委員会実務指針第86号“受託業務に係る内部統制の保証報告書”に基づいて作成される文書と作成者の適切な組合せはどれか。ここで,受…
正解:保証報告書:監査人 システムに関する記述書:被監査会社(受託会社) 受託会社確認書:被監査会社(受託会社)
要点:保証報告書は監査人、記述書と確認書は受託会社自身が作成する
受託業務に係る内部統制の保証業務では、役割分担が明確に分かれている。保証報告書は独立した立場で意見を表明する監査人が作成し、統制の設計と運用を説明するシステムに関する記述書、およびその記述の正確性を裏付ける確認書は、対象となる受託会社自身が作成する。除外方式では再受託会社の統制は対象範囲から外れるため、再受託会社が確認書を作る関係にはならない。
出典:平成31年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問4(IPA)
財務処理に係るクラウドサービスを委託している場合に委託元会社が入手することのある,日本公認会計士協会の監査・保証実務委員会実務指針第86号"受託業務に係る内部統…
正解:保証報告書:監査人 / システムに関する記述書:被監査会社(受託会社) / 受託会社確認書:被監査会社(受託会社)
要点:保証報告書は監査人、記述書と確認書は受託会社自身が作成する
受託業務に係る内部統制の保証業務では、独立した立場の監査人が保証報告書を作成し、統制の設計と運用を説明するシステムに関する記述書、およびその記述が正確である旨を表明する確認書は、対象となる受託会社自身が作成する。除外方式では再受託部分を保証範囲から外すため、再受託会社が確認書を作る関係にはならない。
出典:令和3年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問7(IPA)
財務報告に関連する業務についてクラウドサービスを委託している場合、日本公認会計士協会の監査・保証実務委員会保証業務実務指針3402“受託業務に係る内部統制の保証…
正解:保証報告書:受託会社監査人、システムに関する記述書:受託会社、受託会社確認書:受託会社
要点:記述書と確認書は受託会社、保証報告書は受託会社監査人が作成する
保証業務実務指針3402の枠組みでは、受託会社が自らの内部統制の状況を「システムに関する記述書」としてまとめ、その記述が適正で統制が有効に整備・運用されている旨を「受託会社確認書」で表明する。これを受託会社監査人が検証し、結論を「保証報告書」として発行する。除外方式では再委託部分を記述書の範囲から外すため、確認書の作成者は再受託会社ではなく受託会社のままである。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。