障害の種類(トランザクション障害・システム障害・媒体障害)とは?しょうがいのしゅるいとらんざくしょんしょうがいしすてむしょうがいばいたいしょうがい
障害の種類(トランザクション障害・システム障害・媒体障害)とは、データベースの障害は、何が失われたかの範囲で3つに分ける。個々の処理だけが異常終了するトランザクション障害、主記憶の内容ごとDBMSが停止するシステム障害、ディスク上のデータ自体が壊れる媒体障害である。どこまで失われたかによって、回復に使う材料も所要時間も変わる。
最終更新:2026-10-06
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現実の機械は必ず壊れるのに、データベースは一度確定した更新を失わないと約束しなければならない。全部の障害を同じ手順、すなわちバックアップからの全面復元で直せば話は簡単だが、停止時間が跳ね上がり業務が持たない。そこでログとバックアップという2種類の材料を用意し、被害の範囲に応じて最小限の材料だけで戻す設計になっている。回復手順を選ばせる問題は、この対応関係を覚えているかを見ている。
具体例
PostgreSQLで電源断が起きた場合、再起動時に直近のチェックポイント以降のWALだけを読み直し、確定済みの更新を再現(REDO)し、未確定のものを取り消す(UNDO)。一方でディスクが故障した場合は、ベースバックアップを戻したうえでそこから先のWALを順に適用するポイントインタイムリカバリになり、必要な時間の桁が変わる。
試験での引っ掛け
システム障害で失われるのは主記憶の内容だけでディスクは無事なので、バックアップからの復元は不要である。ここを媒体障害と同じ手順で考えると、回復手順の選択問題で必ず誤答する。ロールフォワードは後の状態へ進める向き、ロールバックは前の状態へ戻す向きで、使うログの種類も更新後ログと更新前ログで逆になる。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問55(IPA)
サービス提供時間帯が毎日6〜20時のシステムにおいて、ある月の停止時間、修復時間及びシステムメンテナンス時間は次のとおりであった。この月の可用性は何%か。ここで…
正解:98.3
要点:可用性はサービス提供時間内の停止時間だけで計算する
サービス提供時間は6時から20時までの14時間で、30日分では14×30=420時間である。可用性の計算に算入するのはサービス提供時間内の停止時間7時間だけで、提供時間外の修復3時間とメンテナンス8時間は対象外となる。よって(420-7)÷420=0.98333…で、98.3%となる。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問30(IPA)
DBMSをシステム障害発生後に再立上げするとき、ロールフォワードすべきトランザクションとロールバックすべきトランザクションの組合せとして、適切なものはどれか。こ…
正解:ロールフォワード: T2, T5/ロールバック: T6
要点:コミット済みは再現、未完了の更新だけを取り消す
再立上げ時は、チェックポイント以降にコミットが完了したトランザクションを更新後ログでロールフォワードし、障害発生時点で未完了だったものをロールバックします。コミット済みで更新を伴うのはチェックポイント後に完了したT2とT5です。未完了のうちT3は参照だけで更新がないため打消しは不要で、更新を伴うT6だけがロールバックの対象になります。チェックポイント前に完了したT1は既にディスクへ反映済みなので、対象外です。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問30(IPA)
媒体障害の回復において,最新のデータベースのバックアップをリストアした後に,トランザクションログを用いて行う操作はどれか。
正解:バックアップ取得後にコミットした全てのトランザクションをロールフォワードする。
要点:媒体障害の回復はリストア後にロールフォワードする
媒体障害の回復ではバックアップをリストアした後、ログの更新後情報を使ってバックアップ以降にコミット済みのトランザクションを再現する。これがロールフォワードで、障害直前の状態まで復元できる。未コミットのものは再現しない。
出典:令和元年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問29(IPA)
データベースに媒体障害が発生したときのデータベースの回復法はどれか。
正解:バックアップコピーでデータベースを復元し、バックアップ取得以降にコミットした全てのトランザクションをロールフォワードする。
要点:媒体障害はバックアップ復元+ロールフォワードで回復する
媒体障害はディスクそのものが壊れ、データベースの内容が失われる障害です。この場合はまずバックアップから復元し、その後ログを使ってバックアップ取得以降にコミット済みのトランザクションを再適用(ロールフォワード)します。ロールバック中心の対処は、トランザクション障害やシステム障害の回復方法です。
出典:令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問27(IPA)
データベースの障害回復処理に関する記述として、適切なものはどれか。
正解:システムが媒体障害以外のハードウェア障害によって停止した場合、チェックポイントの取得以前に終了したトランザクションについての回復作業は不要である。
要点:チェックポイント以前にコミット済みの更新は回復不要
チェックポイントとは、その時点までの更新内容が確実にデータベースへ反映されたことを保証する同期点である。チェックポイント取得より前に完了(コミット)したトランザクションの更新はすでに反映済みなので、ハードウェア障害からの再起動時に改めて回復(ロールフォワード)する必要はない。媒体障害以外の障害ではバックアップからのリストアも不要である。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。