BCP(事業継続計画)とは?びーしーぴー
BCP(事業継続計画)とは、災害・障害・パンデミックなどで事業が中断した際に、重要業務を継続または早期復旧させるための計画。起点はBIA(ビジネスインパクト分析)で、業務停止の影響度から重要業務を選び、RTO(目標復旧時間)とRPO(目標復旧時点)を定める。この二つが決まって初めてIT側の構成が決まり、RPOをゼロに近づけたいなら同期レプリケーション、RTOを分単位にしたいならホットスタンバイやマルチサイト構成、というように可用性コストとの綱引きになる。BCPは文書であり、これを策定・訓練・見直しするPDCA全体はBCMとして区別する。
最終更新:2026-10-06
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可用性への投資は青天井で、二重化・遠隔地待機・同期レプリケーションと積めばいくらでも堅くなるが、全業務に同じ水準を敷けば費用が事業を圧迫する。どこにいくら掛けるかを技術者の勘ではなく業務影響から決める必要がある、という要請からBIAとRTO/RPOという物差しが置かれた。この二つの数値が先に決まらないとIT側の構成が決められないのは、レプリケーション方式もスタンバイ方式も、許容できるデータ喪失と停止時間から逆算される選択だからである。試験で数値の意味と復旧方式の対応が問われるのは、この逆算がそのまま設計判断だからである。
具体例
受注システムでRTO4時間・RPO1時間と決めたなら、遠隔地へ1時間おきに差分バックアップを送り、待機系は普段は停止させておいて必要時に起動するコールドではなく、OSとミドルウェアまで用意しておくウォームスタンバイを選ぶ、といった設計になる。決めたら机上で終わらせず、実際に切替訓練を回して手順書の抜けと切替所要時間を実測し、RTOに収まるかを確認する。復旧できても切り戻しの手順が無い、というのが訓練でよく出る指摘である。
試験での引っ掛け
記述で問われるのはRTOとRPOの取り違えで、RTOは「どれだけ早く再開するか」という時間軸、RPOは「どこまでのデータ喪失を許すか」という時点である。バックアップ取得間隔が効くのはRPO、待機系の構成が効くのはRTO。もう一つ、BCP(計画・文書)とBCM(マネジメント活動)の範囲の違い、防災計画(被害の最小化)との目的の違いも定番。可用性を上げるほど費用が増えるため、BCPは「全業務を守る計画」ではなくBIAに基づいて守らない業務を決める計画である、と言い切れるようにしておく。
関連用語
出た過去問
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問58(IPA)
事業継続計画(BCP)について監査を実施した結果、適切な状況と判断されるものはどれか。
正解:従業員の緊急連絡先リストを作成し、最新版に更新している。
要点:BCPは連絡先の最新化と分散保管、優先順位付けが要
BCPは災害などで通常の体制が崩れた状況を前提とするため、関係者へ確実に連絡が取れることが出発点になる。人事異動や転居で連絡先は変わるので、緊急連絡先リストは作るだけでなく継続的に最新化されている必要がある。重要書類の分散保管、業務の優先順位付け、平時からの周知と訓練も欠かせない要素である。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問62(IPA)
BCPの説明はどれか。
正解:事業の中断・阻害に対応し、事業を復旧し、再開し、あらかじめ定められたレベルに回復するための手順を規定したもの
要点:BCPは中断後に事業を復旧・再開させる手順の計画
BCP(事業継続計画)は、災害や事故などで事業が中断・阻害されたときに、あらかじめ決めた目標時間・目標レベルまで事業を復旧・再開させるための手順を定めた計画である。被害を受けないようにする防災計画とは異なり、被害を受けた後に事業をどう続けるかに主眼がある。
出典:令和元年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問61(IPA)
BCPの説明はどれか。
正解:事業の中断・阻害に対応し、事業を復旧し、再開し、あらかじめ定められたレベルに回復するように組織を導く手順を文書化したもの
要点:BCPは中断した事業を目標水準まで復旧・再開させる手順の文書
BCP(事業継続計画)は、災害や事故などで事業が中断したときに、重要業務をどの水準まで、いつまでに復旧・再開させるかをあらかじめ定め、その手順を文書化したものです。目標復旧時間や目標復旧レベルを定める点が特徴で、平常時の業務改善計画とは目的が異なります。
出典:令和4年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問61(IPA)
BCPの説明はどれか。
正解:事業の中断・阻害に対応し、事業を復旧し、再開し、あらかじめ定められたレベルに回復するように組織を導く手順を文書化したもの
要点:BCPは事業中断から復旧・再開までの手順を定めた計画
BCP(事業継続計画)は、災害や事故などで事業が中断したときに、重要業務を目標時間内に復旧・再開し、あらかじめ定めた水準まで回復させるための手順を文書化したものです。何を優先して守るかを平時に決めておく点が要点です。
出典・参考
公式シラバスの6 サービスマネジメント > 2. サービスマネジメントシステムの計画及び運用 > (19) サービス継続管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。