送信ドメイン認証(SPF・DKIM・DMARC)とは?そうしんどめいんにんしょう
送信ドメイン認証(SPF・DKIM・DMARC)とは、メールの差出人ドメインが本物かを受信側が確かめる技術の総称で、判定の手掛かりが3つで異なる。SPFは送信元のIPアドレス、DKIMは電子署名、DMARCはその2つの結果と利用者に見えるFromの一致を見る。失敗したメールの扱い(何もしない・隔離・拒否)をドメイン側が宣言できるのはDMARCだけである。
最終更新:2026-10-06
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SMTPは差出人欄を送信側が自由に書ける前提で設計されており、プロトコル自体には成りすましを止める仕組みがない。当初は受信側が本文の特徴から迷惑メールらしさを推定していたが、取引先を装う請求書偽装のような少数精鋭の攻撃は取りこぼす。そこで発想を逆にし、送信側がDNSに「自分のドメインの正規の送り方はこれだ」と公開して受信側に検証させる方式が広まった。自社ドメインの評判を守る、送信側の防御でもある。
具体例
GoogleとYahoo!は2024年から大量送信者にDMARCの設定を求める要件を公表しており、通知メールを送る企業側の対応が必須になった。実務では、SendGridやAmazon SESのような配信サービスの送信元もSPFに含め、DKIMの鍵をDNSへ登録したうえで、DMARCはまずp=noneの監視から始め、レポートで正規の送信元の漏れを潰してから隔離・拒否へ段階的に強める。
試験での引っ掛け
SPFが検査するのはエンベロープの送信者であり、利用者が画面で目にするヘッダのFromとは別物である。メーリングリストなどで転送されるとSPFは落ちやすい。このずれを埋めるためにDMARCが両者の整合(アライメント)を要求する点が要点で、転送でSPFが失敗してもDKIMが通れば救われる関係にある。3つとも本文を暗号化する仕組みではない。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問37(IPA)
ISP"A"管理下のネットワークから別のISP"B"管理下の宛先にSMTPで電子メールを送信する。電子メール送信者がSMTP-AUTHを利用していない場合、スパ…
正解:ISP"A"管理下の動的IPアドレスからISP"A"のメールサーバを経由せずに直接送信される電子メール
要点:OP25Bは動的IPからの直接25番ポート送信を遮断する
OP25B(Outbound Port 25 Blocking)は、ISPが自網内の動的IPアドレスから外部の25番ポートへ向かう通信を遮断する対策です。ウイルスに感染した利用者のPCなどが、ISPのメールサーバを経由せずに外部へ直接大量送信するのを止める狙いがあります。自ISPのメールサーバを経由する正規の送信や、固定IPアドレスからの送信は遮断されません。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問43(IPA)
受信した電子メールの送信元ドメインが詐称されていないことを検証する仕組みであるSPF(Sender Policy Framework)の特徴はどれか。
正解:受信側のメールサーバが、受信メールの送信元IPアドレスと、送信元ドメインのDNSに登録されているメールサーバのIPアドレスとを照合する。
要点:SPFはDNSに公開した送信サーバ一覧とIPを照合する
SPFでは、ドメインの管理者があらかじめDNSに「このドメインからのメールを送出してよいサーバのIPアドレス」を公開しておきます。受信側のメールサーバは、届いたメールの送信元IPアドレスと、エンベロープの送信元ドメインについてDNSから取得した一覧とを突き合わせ、一致しなければ詐称と判断します。ディジタル署名を用いるDKIMや、ブラックリスト照会とは仕組みが異なります。
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問44(IPA)
スパムメール対策として,サブミッションポート(ポート番号587)を導入する目的はどれか。
正解:SMTP-AUTHを使用して,メール送信者を認証する。
要点:サブミッションポートはSMTP-AUTHで送信者を認証する
サブミッションポートは、利用者がメールを投稿するための専用ポートである。ここではSMTP-AUTHによる送信者認証を必須にできるため、認証を通らない不正なメール送信を拒否でき、スパムの踏み台化を防げる。
出典:令和4年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問44(IPA)
SPF(Sender Policy Framework)の仕組みはどれか。
正解:電子メールを受信するサーバが、電子メールの送信元のドメイン情報と、電子メールを送信したサーバのIPアドレスから、送信元ドメインの詐称がないことを確認する。
要点:SPFはDNS公開のIPアドレスで送信元ドメインを検証する
SPFは、ドメイン所有者がそのドメインからメールを送出してよいサーバのIPアドレスをDNSのTXTレコードに公開しておく仕組みです。受信側は、送信元ドメインのSPFレコードと実際に接続してきたサーバのIPアドレスを照合し、一致しなければ詐称と判断できます。
出典:令和5年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問44(IPA)
DKIM(DomainKeys Identified Mail)に関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:送信側のメールサーバで電子メールにデジタル署名を付与し、受信側のメールサーバでそのデジタル署名を検証して送信元ドメインの認証を行う。
要点:DKIMはメールへの電子署名で送信ドメインを認証する
DKIMは、送信側のメールサーバが電子メールに秘密鍵でデジタル署名を付与し、受信側がDNSに公開された公開鍵で署名を検証する送信ドメイン認証技術である。署名が検証できれば、そのドメインから送られ、かつ改ざんされていないことを確認できる。IPアドレスを照合するSPFや、認証失敗時の扱いを定めるDMARCとは仕組みが異なる。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 5. セキュリティ実装技術 > (2) 認証・認可技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。