不確実性下の意思決定基準(マクシミン・マクシマックス・ラプラス)とは?ふかくじつせいかのいしけっていきじゅん
不確実性下の意思決定基準(マクシミン・マクシマックス・ラプラス)とは、確率が置けない状況では、計算ではなく「最悪をどう扱うか」という態度を先に選ぶしかない。マクシミンは各案の最悪値どうしを比べる悲観的な態度、マクシマックスは最良値どうしを比べる楽観的な態度、ラプラスは全状態を等確率とみなして期待値で比べる態度にあたる。同じ利得表でも態度が違えば結論が変わる。
最終更新:2026-10-06
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期待値で選ぶという方法は、各状態の起こる確率が分かっていて初めて使える。新市場の需要や競合の出方のように過去のデータが無い事象では、確率そのものを置けない。それでも意思決定はしなければならないので、確率の代わりに「最悪をどう扱うか」という態度を先に決め、その態度に応じて機械的に選ぶ約束事を用意したのがこれらの基準である。どれが正しいかではなく、どの態度を採ったかを説明できることが要点になる。
具体例
需要が高・中・低となる新サービスで、大規模投資案の利益が(80, 20, −60)、小規模案が(30, 25, 5)百万円だとする。マクシミンでは最悪値5の小規模案、マクシマックスでは最良値80の大規模案、ラプラスでは平均13.3対20で小規模案が選ばれる。同じ利得表から3通りの結論が出る。
試験での引っ掛け
確率が与えられている場合は期待金額価値(EMV)で判断するのが原則で、これらは確率が不明なときの技法である。マクシミンで比べるのは各案の最悪値であって、利得表全体の最小値ではない点を読み違えやすい。ミニマックス後悔基準は機会損失の表を作り直してから最大値を比べるので、同じ表をそのまま使う3基準とは手順が違う。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問76(IPA)
いずれも時価100円の株式A~Dのうち,一つの株式に投資したい。経済の成長を高,中,低の三つに区分したときのそれぞれの株式の予想値上がり幅は,表のとおりである。…
正解:A
要点:マクシミン原理は各案の最悪値を比べて最も良いものを選ぶ
マクシミン原理は、各案について最悪の場合の結果を求め、その中で最も良いものを選ぶ考え方である。各株式の最小の値上がり幅を見ると10円、5円、5円、−10円となり、最小値が最も大きいのは10円の株式Aである。
出典:令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問75(IPA)
いずれも時価100円の株式A〜Dのうち、一つの株式に投資したい。経済の成長を高、中、低の三つに区分したときのそれぞれの株式の予想値上がり幅は、表のとおりである。…
正解:A
要点:マクシミン原理は最悪の結果が最も良い案を選ぶ
マクシミン原理は、各選択肢について最悪の結果を洗い出し、その中で最も良いものを選ぶ悲観的な意思決定基準である。各株式の最小値はAが10円、Bが5円、Cが5円、Dが-10円なので、最大となるのはAの10円である。したがってAに投資することになる。
出典:令和7年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問64(IPA)
投資の意思決定手法の一つであるPBP法に関する記述として、適切なものはどれか。
正解:投資金額の回収期間の長さによって投資を評価する手法である。
要点:PBP法は回収期間の短さで評価し、時間的価値と回収後を考慮しない
PBP法(回収期間法)は、投資額を累積キャッシュフローで回収し終えるまでの期間を計算し、その期間が短い案件ほど有利と判断する手法である。計算が簡単で分かりやすい反面、貨幣の時間的価値を割り引かず、回収後に生じるキャッシュフローも評価に含めないという短所がある。よってウが正解。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。