期待値計算(EMV)とは?
期待値計算(EMV)とは、不確実な状況下で複数の選択肢を比較検討する際に、それぞれの結果として得られる金額に、その結果が起こる確率を掛け合わせて合計した値(期待値)を算出する手法。感覚的な判断ではなく、確率と金額を掛け合わせた数値にもとづいて意思決定を行うことで、リスクを含む選択肢を客観的・定量的に比較できるようにするOR(オペレーションズリサーチ)の基本的な考え方である。
応用情報技術者試験の過去問では5回出題されています(2017年度〜2025年度)。
いーえむぶい
期待値計算(EMV)の意味
不確実な状況下で複数の選択肢を比較検討する際に、それぞれの結果として得られる金額に、その結果が起こる確率を掛け合わせて合計した値(期待値)を算出する手法。感覚的な判断ではなく、確率と金額を掛け合わせた数値にもとづいて意思決定を行うことで、リスクを含む選択肢を客観的・定量的に比較できるようにするOR(オペレーションズリサーチ)の基本的な考え方である。
期待値計算(EMV)の具体例
新商品の販売計画で「成功時に1000万円の利益、確率60%」「失敗時に200万円の損失、確率40%」と見積もった場合、期待値は1000万円×0.6-200万円×0.4=520万円と計算し、投資判断の材料とする。
期待値計算(EMV)は試験でどう引っ掛けられる?
期待値がプラスであっても、実際には大きな損失が発生する確率も存在するため、期待値だけでリスクの大きさそのものを判断してはならない点に注意が必要。
期待値計算(EMV)と関連する用語
期待値計算(EMV)が出た過去問
PMBOKガイド 第5版によれば,定量的リスク分析で実施することはどれか。
正解:特定したリスクがプロジェクト目標全体に与える影響を数量的に分析する。
要点:定量的リスク分析はリスクの影響を数値として算出する
定量的リスク分析は、特定済みのリスクがコストや期間などプロジェクト目標全体に与える影響を数値として算出するプロセスである。期待金額価値分析やモンテカルロシミュレーションなどを用い、目標達成の確率を数量的に示す。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問53(IPA)PMBOKガイド第6版によれば、リスクの定量的分析で実施することはどれか。
正解:プロジェクトの個別の特定した個別リスクと、プロジェクト目標全体における他の不確実性要因が複合した影響を数量的に分析する。
要点:定量的分析はリスクの複合影響を数値で評価する
リスクの定量的分析では、特定した個別リスクや他の不確実性要因がプロジェクト目標(コスト・スケジュールなど)へ与える影響を、数値として合成して評価する。モンテカルロシミュレーションや感度分析、期待金額価値分析などが代表的な技法である。発生確率と影響度で優先順位を付けるだけの定性的分析とは区別する。
出典:令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問53(IPA)工場の生産能力を増強する方法として、新規システムを開発する案と既存システムを改修する案とを検討している。次の条件で、期待金額価値の高い案を採用するとき、採用すべ…
正解:既存システムの改修/期待金額価値46億円
要点:期待金額価値は確率で重み付けした収入から投資額を引いて比較する
期待金額価値は、各シナリオの収入に発生確率を掛けて合計し、投資額を引いて求める。新規開発は180×0.7+50×0.3=141億円の期待収入から投資100億円を引いて41億円。既存改修は120×0.7+40×0.3=96億円から投資50億円を引いて46億円となる。46億円のほうが高いので既存システムの改修を採用し、期待金額価値は46億円である。
出典:令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問54(IPA)自動生産システムの増強に関する次のデシジョンツリーにおいて、新規にシステムを開発する場合の期待金額価値(EMV)は何億円か。
正解:14
要点:期待金額価値は各分岐の結果×確率の総和
期待金額価値は、各分岐の結果に確率を掛けて合計した値である。新規開発では需要が大きい場合の30億円が確率60%、需要が小さい場合のマイナス10億円が確率40%なので、0.6×30+0.4×(−10)=18−4=14億円となる。
出典:令和7年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問54(IPA)3Dセキュア2.0(EMV 3-Dセキュア)は、オンラインショッピングにおけるクレジットカード決済時に、不正取引を防止するための本人認証サービスである。3Dセキ…
正解:利用者の過去の取引履歴や決済に用いているデバイスの情報から不正利用や高リスクと判断される場合に、カード会社が追加の本人認証を行う。
要点:3Dセキュア2.0はリスクが高い取引だけ追加認証を求める
3Dセキュア2.0の最大の特徴はリスクベース認証を採用した点である。カード会社は取引履歴や端末情報などの多数の属性を受け取ってリスクを評価し、リスクが低いと判断した取引では追加認証を省いて決済を通す。逆に不正の疑いが高い取引に限りワンタイムパスワードなどの追加認証を求めるので、安全性と利便性を両立できる。
出典:令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問35(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。