応答時間とは?おうとうじかん
応答時間とは、利用者が要求を出し終えてから最初の応答が返り始めるまでの時間。処理時間と待ち時間に分解でき、待ち行列理論では利用率ρが1に近づくほど待ち時間が急増するため、資源に余裕がない状態では負荷のわずかな増加で跳ね上がる。対話型システムの体感速度を表す指標として使う。
最終更新:2026-10-06
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性能要件を「速いこと」と書いてしまうと、後から遅いと言われても反論も合意もできない。要求を出してから返り始めるまで、という測る区間を先に決めて数字にしたのが応答時間である。さらに平均値だけでは、まれに数秒待たされる利用者の不満を説明できないため、実務では90パーセンタイルのように分布で示す。応用情報では、対象処理・負荷条件・測定位置まで含めて要件化することが問われる。
具体例
メルカリで検索ボタンを押してから結果の1件目が描画され始めるまでが応答時間にあたる。Webサーバの多重度を上げれば1秒あたりに捌ける検索件数は伸びるが、順番待ちの列が長くなるぶん1件あたりの待ちは増える。量を稼ぐ調整が体感を悪くすることがある、という形で両者は衝突する。
試験での引っ掛け
測定の終点をどこに置くかで、ターンアラウンドタイムと分かれる。こちらは最初の応答が返り始めた時点で止め、向こうは全結果を受け取り終わるまで数えるため、バッチ処理の評価に使うのは後者になる。もう一つはスループットとの向きの違いで、多重度を上げると処理量は増えるのに応答時間は悪化する——改善の方向が逆を向く。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:令和2年度 10月試験 応用情報技術者試験 午前 問57(IPA)
サービスマネジメントの容量・能力管理における、オンラインシステムの容量・能力の利用の監視についての注意事項のうち、適切なものはどれか。
正解:応答時間やCPU使用率などの複数の測定項目を定常的に監視する。
要点:容量・能力管理は複数指標を平常時から継続監視する
容量・能力管理では、性能が悪化する前に傾向をつかむことが目的なので、応答時間やCPU使用率、メモリ使用率、回線使用率といった複数の指標を平常時から継続して監視する。単一の指標や事後の記録だけでは、需要増加の兆候を早期に捉えられない。
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問32(IPA)
設置場所が異なるクライアントとサーバ間で、次の条件で通信を行う場合の応答時間は何秒か。ここで、クライアントの送信処理の始まりから受信処理の終了までを応答時間とし…
正解:5.8
要点:応答時間=データ量÷(回線速度×伝送効率)+処理時間
実効的な伝送速度は8Mビット/秒×60%=4.8Mビット/秒である。上りは1Mバイト=8Mビットなので8÷4.8=約1.67秒、下りは2Mバイト=16Mビットなので16÷4.8=約3.33秒で、伝送時間の合計は5.0秒となる。これにクライアントとサーバの処理時間0.4秒+0.4秒を加えて5.8秒。
出典:令和元年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問14(IPA)
キャパシティプランニングの目的の一つに関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解:システムの現在の応答時間を調査し、長期的に監視することによって、将来を含めて応答時間を維持することである。
要点:キャパシティプランニングは将来にわたり性能を維持する計画活動
キャパシティプランニングは、将来の業務量の増加を予測し、必要な資源をあらかじめ計画して、性能水準を継続的に維持することを目的とします。現状の応答時間を測って長期的に監視し、将来にわたって維持するという記述がこれに当たります。目先のボトルネック除去やチューニングは、性能管理の別の活動です。
出典:平成31年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問14(IPA)
キャッシュサーバを利用した検索処理の平均応答時間は、キャッシュサーバでヒットした場合には0.2秒、ヒットしない場合には2.2秒である。現在の平均検索応答時間は、…
正解:1.6
要点:平均応答時間=ヒット時×ヒット率+ミス時×(1-ヒット率)
現在のヒット率をhとすると0.2h+2.2(1-h)=1.0となり、2.2-2h=1.0からh=0.6が得られる。3年後はこれが半分の0.3になるので、平均応答時間は0.2×0.3+2.2×0.7=0.06+1.54=1.6秒である。
出典・参考
公式シラバスの2 コンピュータシステム > 2. システムの評価指標 > (1) システムの性能特性と評価に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。