フェールソフトとは?ふぇーるそふと
フェールソフトとは、障害の起きた部分を切り離して能力を縮退させ、落ちた状態のままシステム全体の稼働を続ける設計方針。全面停止か性能低下かの二択で後者を選ぶ考え方で、縮退運転・フォールバック運転とも呼ぶ。どの機能を落としてよく、どの機能は必ず残すかを事前に決めておくことが、この方針の実体になる。
最終更新:2026-10-06
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24時間稼働のオンライン業務では、全面停止による損失が性能低下の損失より桁違いに大きい。一方であらゆる部位に冗長構成を持たせるのは費用が見合わない。そこで落としてよい機能を先に決め、安く継続性を買うという妥協が成り立つ。システムアーキテクトでは可用性要件と費用のトレードオフの典型例で、縮退時に残す業務の選定理由が論述の得点源になる。
具体例
4台構成のうち1台が故障したら残り3台で処理能力を落として運転を続ける、というのが基本形。決済分野では、通信障害で与信照会に届かないときに一定金額までは端末側の判断で承認するフロアリミットの運用があり、業務を止めずに損失を限定する形になっている。
試験での引っ掛け
フェールセーフとは向きが逆で、止めるか続けるかが分かれ目になる。フォールトトレラントとも異なり、こちらは冗長構成によって性能を落とさずに継続することを指し、フェールソフトは低下を許容する点で水準が違う。フェールオーバは待機系へ切り替える動作そのものの呼び名で、方針の名前ではない。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:令和3年度 春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問23(IPA)解説で登場
フォールトトレランスに関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:フォールトトレランスの実現方法として、システム全体の二重化がある。
要点:フォールトトレランスは冗長化により故障時も機能を維持する
フォールトトレランスは、構成要素に故障が生じてもシステム全体としては機能を維持し続ける性質であり、その代表的な実現手段が装置やシステム全体の二重化などの冗長化である。故障時に安全側へ倒すフェールセーフや、機能を縮退させて継続するフェールソフトも、故障への対処という点でこの考え方の枠内で扱われる。
出典:令和6年度 春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問23(IPA)
システムに異常が起きた際の対応方法の一つであるフェールソフトとして、適切な動作はどれか。
正解:性能が低下しても、処理を継続する。
要点:性能を落としてでも稼働を続けるのがフェールソフト
フェールソフトは、障害が起きた部分を切り離すなどして機能や性能を落としながらも、システム全体を止めずに処理を続ける考え方である。停止による損失が大きい場合に、縮退運転(フォールバック)によって重要な機能だけでも維持することをねらう。
出典・参考
高度試験 午前I(高度午前I 相当)のシラバスの2 コンピュータシステム > 1. システムの構成 > (7) 信頼性設計に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。