生産性指標(開発生産性)とは?
生産性指標(開発生産性)とは、単位工数あたりに生み出せる規模を表す値で、規模を工数で割って求める。過去の実績値を蓄積しておくことで、規模から工数を換算する見積りが可能になる。言語、開発方式、要員のスキル、非機能要件の厳しさによって値が変わるため、条件をそろえて使う。
プロジェクトマネージャ試験の過去問では15回出題されています(2016年度〜2025年度)。
せいさんせいしひょうかいはつせいさんせい
生産性指標(開発生産性)の意味
単位工数あたりに生み出せる規模を表す値で、規模を工数で割って求める。過去の実績値を蓄積しておくことで、規模から工数を換算する見積りが可能になる。言語、開発方式、要員のスキル、非機能要件の厳しさによって値が変わるため、条件をそろえて使う。
生産性指標(開発生産性)の具体例
自社の実績で業務系Javaの生産性が1人月あたり12ファンクションポイントだった。新規案件の規模を1,080ファンクションポイントと算出し、90人月と換算したうえで、初適用のフレームワークを使う分を1.2倍して108人月と補正した。
生産性指標(開発生産性)は試験でどう引っ掛けられる?
他社や書籍の平均値をそのまま自社の換算に使う点。生産性は規模の計測基準や工程範囲の定義に強く依存するため、どこからどこまでの工程を含む値かをそろえないと、換算した工数が大きくずれる。
生産性指標(開発生産性)と関連する用語
生産性指標(開発生産性)が出た過去問
プロジェクトの進捗管理をEVM(Earned Value Management)で行っている。コストが超過せず,納期にも遅れないと予測されるプロジェクトの状況を…
正解:現在時点で,アーンドバリュー(EV・太線)が最も上,その下にプランドバリュー(PV・細線),実コスト(AC・点線)が最も下という順に並ぶグラフ(EV>PV>AC)。
要点:EV≧PVなら進捗良好、EV≧ACならコスト良好と判断する
EVMではEV(出来高)がPV(計画値)以上ならスケジュールは遅れておらず、EVがAC(実コスト)以上ならコストは超過していない。したがってEV>PVかつEV>ACとなる状態、すなわちEVが最も上でACが最も下という関係のグラフが、納期にもコストにも問題がない状況を表す。
出典:平成28年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問8(IPA)COCOMOにはシステム開発の工数を見積もる式の一つに MM=3.0×(KDSI)^1.12 がある。開発規模(KDSI)と開発生産性(KDSI/MM)の関係を…
正解:開発規模の増加とともに開発生産性が急激に低下した後,ほぼ横ばいで推移する右下がりの曲線。
要点:COCOMOは指数が1超なので規模が増すほど生産性は低下する
開発生産性は KDSI ÷ MM = KDSI ÷ (3.0×KDSI^1.12) = (1/3)×KDSI^(−0.12) となる。指数が負なので生産性は規模の増加とともに単調に低下し、べき乗の性質から小規模側で急に落ちてその後は緩やかな横ばいに近づく形になる。規模が大きくなるほど1行当たりの効率が落ちるという規模の不経済を表している。
出典:平成28年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問11(IPA)アジャイル型開発プロジェクトの管理に用いるベロシティの説明はどれか。
正解:チームの生産性の測定単位であり,定められた期間で製造,妥当性確認,及び受入れが行われた成果物の量を示すものである。
要点:ベロシティは1イテレーションで完了できる作業量を示す実績値
ベロシティは、アジャイル開発でチームが1回のイテレーションにどれだけの作業を完了できるかを表す生産性の測定単位である。完了とみなすのは実装だけでなく妥当性確認や受入れまで済んだ成果物であり、過去の実績値を平均して今後の計画に用いる。
出典:平成29年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問11(IPA)工程別の生産性が次のとおりのとき,全体の生産性を表す式はどれか。 〔工程別の生産性〕 設計工程:Xステップ/人月 製造工程:Yステップ/人月 試験工程:Zステッ…
正解:1 / (1/X + 1/Y + 1/Z)
要点:直列工程の全体生産性は各工程の逆数の和の逆数になる
各工程は直列に実施されるので、規模Sステップに対する総工数は S/X+S/Y+S/Z となる。全体の生産性は規模を総工数で割った値なので、Sが約分されて 1/(1/X+1/Y+1/Z) となる。生産性のように「単位当たりの量」を直列に合成するときは調和平均型の式になる、と覚えるとよい。
出典:平成29年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問14(IPA)COCOMOには、システム開発の工数を見積もる式の一つに 開発工数=3.0×(開発規模)^1.12 がある。開発規模と開発生産性(開発規模/開発工数)の関係を表…
正解:エ(図参照)
要点:工数式の指数が1超なら生産性は規模とともに逓減する
開発生産性は 開発規模÷開発工数 = 規模÷(3.0×規模^1.12) = (1/3)×規模^(−0.12) となる。指数が負なので生産性は規模の増加とともに単調に減少し、べき乗の形から減少の勢いは次第に鈍って横ばいに近づく。規模が大きいほど1行当たりの効率が落ちる、規模の不経済を表す式である。
出典:平成30年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 am2 問8(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。