COCOMOとは?ここも
COCOMOとは、開発規模から開発工数を推定する見積りモデル。基本式は 工数=a×(規模)^b で、規模はKDSI(千行単位のソースステップ数)、指数bは1より大きい。つまり規模が2倍になると工数は2倍を超えて増える(規模の不経済)。さらにコストドライバと呼ぶ補正係数で、製品の信頼性要求・要員の能力・開発環境といった特性を反映させる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
見積りが経験と勘に頼っていた時代は、根拠を示せないので値切られ、外れても学習が残らなかった。過去の実績を回帰分析して式に落とせば、前提を明示したうえで数字を出せるし、外れたときにどの前提が違ったのかを検証できる。規模の不経済が式に組み込まれている点も重要で、「人を増やせば比例して早くなる」という素朴な期待を数字で否定する根拠になる。
具体例
バリー・ベームが1981年に、TRW社の63件のプロジェクト実績をもとに発表したモデル。MM=3.0×(KDSI)^1.12 のとき、規模が2倍になると工数は2^1.12≒2.17倍、つまり2倍より17%多く掛かる計算になる。
試験での引っ掛け
生産性(規模÷工数)は 規模^(1−b)/a となり、指数が負なので規模が大きいほど緩やかに下がる右下がりの曲線になる。「生産性は一定」「規模が大きいほど生産性が上がる」と読ませるグラフ問題が定番。またKDSIはソース行数の尺度で、機能量で測るファンクションポイント法とは別物。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問11(IPA)
COCOMOにはシステム開発の工数を見積もる式の一つに MM=3.0×(KDSI)^1.12 がある。開発規模(KDSI)と開発生産性(KDSI/MM)の関係を…
正解:開発規模の増加とともに開発生産性が急激に低下した後,ほぼ横ばいで推移する右下がりの曲線。
要点:COCOMOは指数が1超なので規模が増すほど生産性は低下する
開発生産性は KDSI ÷ MM = KDSI ÷ (3.0×KDSI^1.12) = (1/3)×KDSI^(−0.12) となる。指数が負なので生産性は規模の増加とともに単調に低下し、べき乗の性質から小規模側で急に落ちてその後は緩やかな横ばいに近づく形になる。規模が大きくなるほど1行当たりの効率が落ちるという規模の不経済を表している。
出典:平成30年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問8(IPA)
COCOMOには、システム開発の工数を見積もる式の一つに 開発工数=3.0×(開発規模)^1.12 がある。開発規模と開発生産性(開発規模/開発工数)の関係を表…
正解:エ(図参照)
要点:工数式の指数が1超なら生産性は規模とともに逓減する
開発生産性は 開発規模÷開発工数 = 規模÷(3.0×規模^1.12) = (1/3)×規模^(−0.12) となる。指数が負なので生産性は規模の増加とともに単調に減少し、べき乗の形から減少の勢いは次第に鈍って横ばいに近づく。規模が大きいほど1行当たりの効率が落ちる、規模の不経済を表す式である。
出典:令和2年度 10月試験 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(IPA)
COCOMOには、システム開発の工数を見積もる式の一つとして次式がある。 開発工数=3.0×(開発規模)^1.12 この式を基に、開発規模と開発生産性(開発規模…
正解:開発規模の増加とともに開発生産性が急激に下降した後、緩やかに下降し続けるグラフ
要点:工数が規模の1.12乗なら生産性は規模とともに単調に低下する
生産性は開発規模を開発工数で割った値なので、この式では規模Sに対して生産性はS/(3.0×S^1.12)=(1/3)×S^(−0.12)となる。指数が負であるため生産性は規模が大きくなるほど単調に低下し、規模が小さい領域で急激に落ちた後は緩やかな減少に転じる形になる。規模の拡大に伴い生産性が下がるという、いわゆる規模の不経済を表している。
出典:令和4年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問10(IPA)
COCOMOには、システム開発の工数を見積もる式の一つとして次式がある。 開発工数=3.0×(開発規模)^1.12 この式を基に、開発規模と開発生産性(開発規模…
正解:開発規模が増えるにつれて開発生産性が急激に下降した後、緩やかに下降し続けるグラフ(右肩下がりで徐々に傾きが緩やかになる曲線)
要点:工数が規模の1.12乗なら生産性は規模とともに単調に低下する
生産性は開発規模を開発工数で割った値なので、この式では規模Sに対して生産性はS/(3.0×S^1.12)=(1/3)×S^(−0.12)となる。指数が負なので生産性は規模の増加とともに単調に減少し、規模が小さい領域で急激に落ちた後は緩やかな減少に転じる、上に凸の右肩下がりの曲線になる。規模が大きくなるほど生産性が下がるという規模の不経済を表している。
出典:令和7年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(IPA)
COCOMOには、システム開発の工数を見積もる式の一つとして次式がある。 開発工数=3.0×(開発規模)^1.12 この式を基に、開発規模と開発生産性(開発規模…
正解:エ(グラフ参照)
要点:工数の指数が1超なら規模が増すほど生産性は下がる
生産性は開発規模÷開発工数なので、この式では規模の1.12乗で割ることになり、規模の−0.12乗に比例する。すなわち規模が大きくなるほど生産性は下がるが、指数の絶対値が小さいため、初めに急に落ちた後は下がり方が次第に緩やかになる。この形状を表すグラフが正解となる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。