並列処理とは?へいれつしょり
並列処理とは、1つの仕事を複数の処理装置へ分けて同時に進め、全体の所要時間を短くする処理形態。CPUの中に演算の中核(コア)を複数持つマルチコアプロセッサや、複数台のコンピュータで分担する構成で実現する。集中処理・分散処理が「どこで処理するか」による分類であるのに対し、並列処理は「同時に処理するか」による分類である点が問われる。
最終更新:2026-10-10
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処理を速くする方法として、まず1つの装置そのものを速くする道が追われたが、動作の周波数を上げるほど発熱と消費電力が跳ね上がり、頭打ちになった。そこで速さではなく数で稼ぐ方向、つまり同時に動く処理装置を増やす構成へ移った。ただし分けられない部分が残ると、装置を倍にしても時間は半分にはならない。この性質があるため、どう分担させるかの設計そのものが問われる。
具体例
手元のPCに載るインテルのCoreシリーズやAppleのMシリーズのプロセッサは複数のコアを持ち、動画の書き出しのように分割できる処理をコアで分担して時間を縮めている。気象庁が天気予報の計算に使うスーパーコンピュータも、膨大な計算を多数の演算装置で同時に進めている。
試験での引っ掛け
分散処理との取り違えに注意する。分散処理は処理を複数のコンピュータへ分けて配置する形態、並列処理は同時に走らせて時間を縮める考え方で、重なることはあっても分類の観点が違う。また処理装置を倍にしても所要時間は半分にならない。分けられない部分と、結果をまとめる手間が必ず残るためである。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 ITパスポート試験 問94(IPA)
並列処理の説明として,適切なものはどれか。
正解:一連の処理を同時に実行できる処理単位に分け,複数のCPUで実行すること
要点:並列処理は複数CPUで実際に同時実行する
並列処理は、処理を同時に実行できる単位に分割し、複数のCPUやコアに割り当てて同時に走らせる方式である。1つのCPUの時間を細かく分けて切り替える方式は時分割処理(マルチタスク)であり、見かけ上の同時実行にとどまる点が異なる。
出典:令和3年度 秋期 ITパスポート試験 問82(IPA)
ネットワークに接続した複数のコンピュータで並列処理を行うことによって、仮想的に高い処理能力をもつコンピュータとして利用する方式はどれか。
要点:グリッドは多数の計算機を束ねて高性能に見せる方式
グリッドコンピューティングは、ネットワークで結んだ多数のコンピュータに処理を分担させ、全体として一台の高性能な計算機のように使う方式である。個々の性能が高くなくても台数を集めることで大規模な計算をこなせる点が特徴となる。
出典:令和7年度 秋期 ITパスポート試験 問67(IPA)解説で登場
3次元画像処理の高速化や、動画をなめらかにするなどの機能をもつ、描画処理のためのハードウェアはどれか。
正解:GPU
要点:GPUは描画処理を並列に高速実行する専用装置
GPUは画像描画に特化した処理装置で、多数の演算ユニットによる並列処理により3次元グラフィックスの計算や動画の再生を高速に行います。行列演算に強いことから、近年はAIの学習処理にも広く使われています。
出典・参考
公式シラバスの8 コンピュータシステム > 43. システムの構成 > (1) 処理形態に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。