組織構造(職能別組織・事業部制組織・マトリックス組織)とは?
組織構造(職能別組織・事業部制組織・マトリックス組織)とは、権限と責任の分け方の型。職能別組織は開発・営業など仕事の種類で分け、専門性が高まる代わりに全体最適の判断が遅い。事業部制組織は製品・地域ごとに損益責任まで持たせ、意思決定は速いが機能が重複する。マトリックス組織は両軸を掛け合わせる。応用情報では特徴と短所の対応付けが問われる。
ITパスポートの過去問では11回出題されています(2009年度〜2026年度)。
そしきこうぞう
組織構造(職能別組織・事業部制組織・マトリックス組織)の意味
権限と責任の分け方の型。職能別組織は開発・営業など仕事の種類で分け、専門性が高まる代わりに全体最適の判断が遅い。事業部制組織は製品・地域ごとに損益責任まで持たせ、意思決定は速いが機能が重複する。マトリックス組織は両軸を掛け合わせる。応用情報では特徴と短所の対応付けが問われる。
組織構造(職能別組織・事業部制組織・マトリックス組織)の具体例
全国展開する小売業が、情報システム部を本社の職能別組織に置くと各事業部の要望が滞留する。そこで事業部ごとにIT担当を置き、標準・調達は本社CIO配下に残すマトリックス型にすると、現場対応の速さと全社標準の両立が図れる。
組織構造(職能別組織・事業部制組織・マトリックス組織)は試験でどう引っ掛けられる?
マトリックス組織の短所を「専門性が育たない」とするのは誤り。本質的な短所は指揮命令系統が二重になり、担当者が板挟みになること。専門性が育ちにくいのはむしろ事業部制の側の課題。事業部制とカンパニー制の混同も定番で、事業部制は資本を分けず本社が資金を配分するのに対し、カンパニー制は擬似的に資本金や貸借対照表まで割り当てる。
組織構造(職能別組織・事業部制組織・マトリックス組織)と関連する用語
組織構造(職能別組織・事業部制組織・マトリックス組織)が出た過去問
2人又はそれ以上の上司から指揮命令を受けるが、プロジェクトの目的別管理と職能部門の職能的責任との調和を図る組織構造はどれか。
正解:マトリックス組織
要点:マトリックス組織は職能とプロジェクトの二系統で指揮される
マトリックス組織は、職能部門による縦の系統とプロジェクトや製品による横の系統を組み合わせた構造で、構成員は二つの系統の上司から指揮を受ける。専門性の蓄積とプロジェクト目的の達成を両立できる反面、命令系統が二重になるため指示の対立や責任の所在の曖昧さが生じやすい。
出典:平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問9(IPA)BPRを説明したものはどれか。
正解:企業の業務効率や生産性を改善するために、既存の組織やビジネスルールを全面的に見直して、再構築すること
要点:BPRは組織やルールを前提とせず業務プロセスを抜本再構築
BPR(Business Process Reengineering)は、既存の組織構造や業務ルールを前提とせず、業務プロセスを根本から見直して抜本的に再構築し、コストや品質、スピードを劇的に改善しようとする手法である。情報システムの再構築が主眼ではなく、あくまで業務のあり方そのものを作り直す点が要点である。バリューチェーン分析やBSCとは目的が異なる。
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問20(IPA)経営組織のうち、事業部制組織の説明はどれか。
正解:製品や市場ごとに社内組織を分割し、利益責任単位として権限と目標が与えられる。
要点:事業部制は製品・市場別に分け利益責任を負わせる組織
事業部制組織は、製品別・地域別・市場別などに社内を分け、それぞれの事業部が生産から販売まで一貫した権限をもち、利益責任単位(プロフィットセンタ)として業績を問われる形態である。職能で分けるのは職能別組織、二つの指揮系統に所属するのはマトリックス組織である。
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問29(IPA)図によって表される企業の組織形態はどれか。
正解:事業部制組織
要点:事業部制は事業ごとに機能を重複して持ち独立採算で運営する
事業部制組織は、製品や地域などの単位で事業部を設け、それぞれが研究開発・生産・販売といった機能を自前で持って独立採算的に運営する形態である。図では事業ごとに同じ機能部門が重複して置かれており、これは事業部制の典型的な特徴である。機能を全社で一本化する職能別組織とは対照的で、意思決定は速いが機能の重複によるコスト増が生じやすい。
出典:平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問21(IPA)規模が小さい企業、単一事業の企業、市場の変化が少なく安定した顧客を持つ企業などに最適な組織構造はどれか。
正解:職能別組織
要点:単一事業で安定した環境に適するのが職能別組織
職能別組織は、製造・営業・経理といった機能ごとに部門を編成する形態で、専門性を高めやすく重複が少ない。反面、環境変化への対応や部門間調整には時間がかかる。したがって、事業が単一で市場変化が小さく安定した企業に適した構造といえる。
出典:平成24年度 春期 ITパスポート試験 問18(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。