生産方式とは?せいさんほうしき
生産方式とは、製品をどのような分担と流れで作るかの型。1人または少人数が複数の工程を受け持って製品を完成まで組み立てるセル生産方式は、多品種少量や仕様変更に柔軟に対応できる。工程を細かく分けて流れ作業で作るライン生産方式は、少品種を大量に作るときの効率に優れる。必要な物を必要なときに必要なだけ作るJIT(ジャストインタイム)やかんばん方式、部品の所要量を計算して発注時期を決めるMRPもあわせて問われる。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
作れば売れた時代は、分業を細かくして大量に流すやり方が最も効率的だった。しかし需要が多様化して製品の寿命が短くなると、作りすぎた在庫が保管費と値下げ損として重くのしかかるようになる。何をどれだけ作るかを需要に合わせて絞り込む方向へ、作り方そのものが移っていった。ITパスポートでは、方式の名前と適する生産量・品種数の対応が問われる。
具体例
トヨタ自動車のジャストインタイムとかんばん方式は、後工程が使った分だけを前工程に作らせることで工程間の在庫を絞る仕組みである。一方でキヤノンは、ライン生産からセル生産への切り替えで、多品種の製品を同じ現場で柔軟に組み立てられるようにした例として知られている。
試験での引っ掛け
セルとラインを逆にしないこと。多品種少量と仕様変更への柔軟さがセル生産、少品種大量の効率がライン生産である。加えて、セル生産は1人が複数工程をこなす多能工の育成が前提であり、分業して同じ作業に習熟する単能工はライン側の考え方になる。JITは在庫を減らすが、供給が途切れると生産全体が止まるという弱点も対で問われる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成21年度 春期 ITパスポート試験 問28(IPA)
ジャストインタイム生産方式を説明したものはどれか。
正解:必要な物を、必要なときに、必要な量だけ生産する方式
要点:JITは必要な物を必要なときに必要な量だけ作り在庫を減らす
ジャストインタイム(JIT)生産方式は、必要な物を必要なときに必要な量だけ生産・供給することで、工程間の中間在庫やムダを徹底的に減らす考え方である。かんばん方式などで後工程が使った分だけ前工程が作る仕組みが代表例である。セル生産、受注生産、見込生産はいずれも別の生産方式を指す。
出典:平成23年度 秋期 ITパスポート試験 問19(IPA)
ベルトコンベア方式による分業型の流れ作業ではなく,一人又は少人数で最初の工程から最後の工程までを担当する多品種少量生産向きの生産方式はどれか。
正解:セル生産方式
要点:セル生産は少人数が全工程を担当し多品種少量に強い
セル生産方式は、1人または少人数の作業者が「セル」と呼ばれる作業区画で、組立の最初から最後までを一貫して担当する方式である。工程の分割やラインの組替えが少なくて済むため、製品の切替えに柔軟に対応でき、多品種少量生産に向く。対照的にライン生産方式は工程を細分化した流れ作業で、少品種大量生産に適する。
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問25(IPA)
工程間の仕掛品や在庫を削減するために、必要なものを必要なときに必要な数量だけ後工程に供給することを目的として、全ての工程が後工程からの指示や要求に従って生産する…
正解:ジャストインタイム生産方式
要点:JITは後工程引取りで必要な分だけ作り在庫を減らす
ジャストインタイム生産方式は、必要なものを必要なときに必要なだけ作ることで、工程間の仕掛品や在庫を最小に抑える方式である。後工程が使った分だけ前工程が補充する後工程引取りの考え方を取り、かんばんなどの指示で運用される。
出典:平成25年度 春期 ITパスポート試験 問15(IPA)解説で登場
PCの生産などに利用されるBTOの説明として、最も適切なものはどれか。
正解:製品を完成品ではなく部品の形で保存しておき、顧客の注文を受けてから、注文内容に応じた製品を組み立てる。
要点:BTOは受注後に部品から組み立てる受注生産方式
BTO(Build To Order)は受注生産方式のことで、あらかじめ部品の状態で在庫しておき、注文が入ってからその仕様どおりに組み立てて出荷する。完成品在庫を抱えずに済み、顧客ごとの構成の違いにも対応できるため、PCの販売などで採用されている。
出典・参考
公式シラバスの2 経営戦略 > 15. エンジニアリングシステム > (2) 代表的なエンジニアリングシステムに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。