システム管理基準とは?しすてむかんりきじゅん
システム管理基準は、経済産業省が公表している、会社などが情報システムを企画・開発・運用・保守するときに「本来こうあるべき」という管理の姿をまとめた実践規範(手本となるやり方)。情報システムへの投資をうまく生かし、トラブルや不正などのリスクを減らすための管理を、システムの一生(企画から保守まで)を通して示している。システム監査(仕組みが正しく動いているかを第三者が確かめること)では、監査人が「この会社の管理は適切か」を判断するときの物差しとして使われる。
最終更新:2026-10-10
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システム監査で「この管理は不十分だ」と指摘するには、比べる相手になる「あるべき姿」が要る。監査人がそれぞれ自分の経験だけで判断していると、担当が替わるたびに結論が変わり、監査される側も何を直せばよいか分からない。そこで国が共通の物差しを用意し、指摘の根拠を監査人個人の感覚ではなく公開された基準に置けるようにした。
具体例
ある会社の情報システム部門が監査を受け、「要件定義(何を作るか決める工程)の結果に利用部門の承認をもらっているか」を確かめられたとする。このとき「承認をもらうのが望ましい管理だ」という判断の根拠になるのがシステム管理基準である。一方、監査人が独立した立場を保つ、証拠を集めて報告書を書くといった監査人自身の振る舞い方は、別の「システム監査基準」が定めている。
試験での引っ掛け
名前が似たシステム監査基準との取り違えが定番。システム監査基準は監査人が守る行動の決まり(監査のやり方)、システム管理基準は監査される側の情報システムがどう管理されているべきか(判断の物差し)である。また、ITサービス運用の手本集であるITIL、ソフトウェア開発の作業や用語をそろえる共通フレーム、会社の業務全体の仕組みである内部統制と並べて「情報システムのライフサイクル全体を対象にした実践規範はどれか」と問われたら、答えはシステム管理基準になる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験 問1(IPA)
組織が経営戦略と情報システム戦略に基づいて情報システムの企画・開発・運用・保守を行うとき、そのライフサイクルの中で効果的な情報システム投資及びリスク低減のための…
正解:システム管理基準
要点:システム管理基準は情報システムの統制、監査基準は監査人の行為規範
システム管理基準は、経済産業省が示す情報システムの企画から保守までのライフサイクル全体を対象とした実践規範で、投資効果を高めリスクを抑えるためのコントロールのあり方を定めている。監査を「する側」の行為規範ではなく、システムを管理・運用する組織側が備えるべき統制の基準である点が特徴。似た名前の基準と混同しやすいので、対象が管理側か監査側かで切り分けるとよい。
出典:平成28年度 秋期 ITパスポート試験 問54(IPA)解説で登場
システム監査人の行動規範を定めたシステム監査基準に関する説明として,適切なものはどれか。
正解:システム監査業務の品質を確保し,有効かつ効率的に監査業務を実施するための基準を定めたものである。
要点:システム監査基準は監査人の行動規範、管理基準は判断の尺度
システム監査基準は、システム監査人が守るべき行動規範と監査の実施方法を示し、監査業務の品質を確保して有効かつ効率的に監査を行えるようにするための基準である。監査で判断のものさしとして用いられる統制側の基準は、システム管理基準として別に定められている。
出典:令和6年度 秋期 ITパスポート試験 問48(IPA)
システム監査で用いる判断尺度の選定方法に関する記述として、最も適切なものはどれか。
正解:システム監査のテーマに応じて、システム管理基準以外の基準を使用してもよい。
要点:判断尺度は監査テーマに応じて柔軟に選定できる
システム監査における判断尺度(監査の物差し)は、監査の目的やテーマに合わせて監査人が選定するものです。システム管理基準は代表的な尺度ですが唯一絶対ではなく、テーマによっては各種のガイドラインや業界基準、社内規程などを組み合わせて用いることができます。全項目を機械的に適用しなければならないという制約もありません。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。