PID制御とは?ぴーあいでぃーせいぎょ
PID制御とは、目標値と実際の値との差(偏差)をもとに、比例(P:Proportional、いまの差の大きさ)・積分(I:Integral、過去の差の積み重ね)・微分(D:Derivative、差が変わる勢い)の3つの働きを足し合わせて、機器への出力を決めるフィードバック制御(結果を測って、ずれを打ち消すように入力を直し続ける制御)の方式。P だけでは目標の少し手前で止まるずれ(定常偏差)が残り、I がそれを消し、D が行きすぎを抑える。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
モーターやヒーターを「目標に向けて速く、しかし行きすぎずに」動かす必要は、エアコン・ロボット・自動運転など組込みシステム(機器に組み込まれて動くコンピュータ)の至る所にある。PID 制御は計算が単純で調整しやすいため、決まった計算式で動く古典的な制御の代表として使われ続けている。
具体例
オープンソースのドローン飛行制御ソフト Betaflight では、機体の傾きを目標の角度に保つために PID 制御を使い、利用者が P・I・D それぞれの係数(ゲイン)を設定画面で調整する。P を上げると反応が速くなるが、上げすぎると機体が小刻みに震え、D を加えるとその揺れが収まる。
試験での引っ掛け
AI(機械学習)との取り違えが出る。PID 制御はあらかじめ決めた計算式で偏差を処理するだけで、データから学習も推論もしない。また各項の役割の入れ替えが定番で、「定常偏差を消すのは積分(I)」「行きすぎや揺れを抑えるのは微分(D)」が正しい対応。
出た過去問
出典:令和8年度 公開問題 基本情報技術者試験 科目A 問18(IPA)
AIの事例として,適切でないものはどれか。
正解:制御量を目標値側へフィードバックすることによって両者を比較し,その差によって両者を一致させるような修正動作を行うPID制御のモーターコントローラー
要点:AIは学習や推論を伴う。固定式のPID制御は該当しない
AIは、データから規則性を学習して判断や推論を行う点に特徴がある。PID制御は目標値との偏差をあらかじめ決めた計算式で処理して修正動作を行う古典的な制御方式であり、学習も推論も伴わないためAIの事例とは言えない。他の3つは学習や推論に基づく判断を行っている。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。