概念データモデルとは?がいねんデータモデル
概念データモデルとは、特定のDBMSや実装方式に依存せず、対象業務に存在する実体・関連・属性の構造だけを表したモデル。E-R図やUMLのクラス図で描き、表・列・索引といった実装の都合を持ち込まないことが定義上の要件になる。データ中心アプローチでは、業務要件を確定させる最初の合意物として扱われる。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
処理手順から設計を起こすと、機能ごとに似たファイルが増え、同じ事実が別々の場所で管理される。業務が変われば手順は変わるが、扱う実体とその関係は比較的変わらない——この観測から、まず変わりにくいデータ構造を確定させ、処理はその上に載せるという順序が採られるようになった。実装から切り離した層を独立に置くのは、DBMSの選定や性能設計の都合が業務の意味を歪めるのを防ぐためである。
具体例
受注業務なら「顧客は複数の受注を持ち、受注は複数の受注明細を持ち、受注明細は一つの商品を指す」という関係を、表定義や列の型を決める前に確定させる。応用情報のシラバスでは概念・論理・物理の三段階とバックマン線図が並記されており、どの段階でどこまで決めるかの切り分けが問われる。
試験での引っ掛け
実装に依存しないことが決め手なので、正規化の適用や主キー・外部キーの決定を含めた時点で論理データモデル、索引や格納方式まで踏み込めば物理データモデルの領域になる。三段階の名前と担当範囲を一つずつずらした選択肢が定番である。
関連用語
出た過去問
出典:令和3年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問29(IPA)
商品の注文を記録するクラス(顧客,商品,注文,注文明細)の構造を概念データモデルで表現する。a〜dに入れるべきクラス名の組合せはどれか。ここで、顧客は何度も注文…
正解:a=顧客, b=注文, c=注文明細, d=商品
要点:注文は顧客と商品を注文明細で結ぶ1対多・多対1の構造
1人の顧客は何度も注文するので顧客対注文は1対多、1件の注文には複数の商品が含まれ注文明細に分解されるので注文対注文明細も1対多、そして各注文明細は1種類の商品に対応するので注文明細対商品は多対1となる。図の多重度1対多、1対多、多対1の並びにこの順で当てはめればよい。
出典:令和6年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問29(IPA)
次のオブジェクト図(インスタンスを表す図)に対応する概念データモデルはどれか。ここで、オブジェクト図及び概念データモデルの表記にはUMLを用いる。
正解:地域 1 - * 仕入先 1 - * 仕入 * - 1 部品
要点:多重度はインスタンスの結び付き方(1対多か多対1か)で判断する
オブジェクト図では、1つの地域に複数の仕入先(大阪に25と37)がぶら下がり、1つの仕入先が複数の仕入(11に#01〜#03)をもつ。一方、各仕入は必ず1つの部品に対応し、同じ部品が複数の仕入から参照されている。したがって地域1対多仕入先、仕入先1対多仕入、仕入多対1部品という多重度の組合せが正しい。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 2. データベース設計 > (2) データベースの設計に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。