製造物責任法(PL法)・消費者契約法とは?せいぞうぶつせきにんほう・しょうひしゃけいやくほう
PL法は、製造物の欠陥によって生命・身体・財産に損害が生じたとき、製造業者の過失を問わずに賠償責任を負わせる法律である。消費者契約法は、事業者と消費者の情報量・交渉力の差を前提に、不実告知や不退去などの不当な勧誘で結ばれた契約を消費者側から取り消せるとする。責任の根拠を、前者は物の欠陥に、後者は契約の結び方に置く。
最終更新:2026-10-06
この語が出る過去問を解く →背景
製造物の事故で、被害者が工場の製造工程や設計判断の過失まで立証するのは事実上不可能である。従来の民法の不法行為責任では、証拠を持たない側に立証責任が残るため救済が届かなかった。この不均衡を、責任の根拠を「過失」から「欠陥」へ移すことで解消したのがPL法で、応用情報では組込みソフトウェアの不具合が製造物の欠陥に当たるかという形で問われる。
具体例
シラバスは「欠陥があるプログラムを組み込んだハードウェアの使用による損害」を適用場面として挙げており、給湯器やゲーム機のように制御プログラムを内蔵した機器が対象になる。消費者契約法の側は消費者庁が所管し、全国の消費生活センターに集まる相談が、取消しの根拠となる不当勧誘の類型を追加する改正の材料になっている。
試験での引っ掛け
守る対象と着眼点が交差する。PL法は物の欠陥に着目した無過失責任で、被害者が消費者でなくても使える一方、対象は製造・加工された動産に限られ、ソフトウェア単体・不動産・サービスは外れる。消費者契約法は契約の締結過程に着目した取消権で、当事者の一方が消費者である契約にしか働かず、事業者間の取引には適用されない。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問80(IPA)
ソフトウェアやデータに瑕疵がある場合に,製造物責任法の対象となるものはどれか。
正解:ROM化したソフトウェアを内蔵した組込み機器
要点:PL法の対象は動産であり組込み機器は含むがソフト単体は含まない
製造物責任法の対象は「製造又は加工された動産」であり、無体物であるソフトウェア単体は含まれない。ただしソフトウェアが機器に組み込まれ一体となっている場合は、その機器という製造物の欠陥として責任が問われ得る。
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問80(IPA)
ソフトウェアやデータに瑕疵がある場合に、製造物責任法の対象となるものはどれか。
正解:ROM化したソフトウェアを内蔵した組込み機器
要点:製造物責任法の対象は動産。ソフト単体は対象外
製造物責任法の対象となる製造物は、製造または加工された動産である。ソフトウェアやデータそれ自体は無体物なので対象外だが、ソフトウェアをROMに書き込んで組み込んだ機器は有体物である動産なので、その欠陥によって被害が生じれば同法の対象となる。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問78(IPA)
製造物責任法(PL法)において、製造物責任を問われる事例はどれか。
正解:機器に組み込まれているROMに記録されたプログラムに瑕疵があったので、その機器の使用者に大けがをさせた。
要点:PL法は製造物の欠陥による人身・財産被害を対象とする
製造物責任法は、製造物の欠陥によって生命・身体・財産に被害が生じた場合の製造業者の賠償責任を定める。対象は動産であり、ソフトウェア単体は製造物に当たらないが、機器に組み込まれたプログラムの欠陥で機器に欠陥が生じ、使用者が負傷した場合は機器の製造物責任が問われる。
出典:令和4年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問80(IPA)
ソフトウェアやデータに欠陥がある場合に、製造物責任法の対象となるものはどれか。
正解:ROM化したソフトウェアを内蔵した組込み機器
要点:PL法の対象は動産であり、ソフト単体は含まれない
製造物責任法(PL法)の対象は「製造又は加工された動産」であり、形のないソフトウェアやデータそのものは製造物に当たりません。ただし、ソフトウェアを組み込んだ機器は動産なので、その欠陥によって被害が生じれば同法の対象になります。
出典・参考
公式シラバスの9 企業と法務 > 4. その他の法律・ガイドライン・技術者倫理 > (5) その他の法律・基準などに掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。