サンプリング(試査)とは?さんぷりんぐ(しさ)
サンプリング(試査)とは、母集団(全取引・全レコードなど)から一部を抽出して検証し、その結果から母集団全体について心証を得る監査技法。全件を調べる精査に対し、限られた時間と要員で一定水準の保証を得るために用いる。標本数を確率論で決める統計的サンプリングと、監査人の判断で選ぶ非統計的サンプリングに分かれる。
最終更新:2026-10-06
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情報システムが扱う件数は、人手で全件を確かめられる規模をとうに超えている。精査を原則にすれば監査そのものが実施不能になるため、一部から全体を推定する統計の枠組みを持ち込み、「どれだけ調べれば足りるか」を監査人の度胸ではなく計算で答えられるようにした。応用情報では精査との使い分けと、統計的か否かの判定基準が問われる。
具体例
1年分の受注伝票を全件確かめる代わりに、許容できる誤りの割合と必要な信頼度から標本数を算出し、乱数で無作為抽出した伝票について入力の正確性と承認の有無を確かめる。監査ソフトウェアを使えば、金額の大きい取引だけ全件、残りは無作為抽出、という組合せも取れる。
試験での引っ掛け
母集団を全件検証するのが精査、一部を抽出するのが試査(サンプリング)で、この対比を逆に置いた選択肢が定番。統計的サンプリングかどうかは標本数の多さでは決まらず、無作為に抽出し結果を確率論に基づいて母集団へ推定するかどうかが分岐点である。監査人の経験で選ぶ方法は、件数が多くても非統計的サンプリングにとどまる。
関連用語
出た過去問
出典:平成30年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問58(IPA)
システム監査における,サンプリング(試査)に関する用語の説明のうち,適切なものはどれか。
正解:許容逸脱率とは,受け入れることができる所定の内部統制からの逸脱率であり,監査人がサンプルの件数を決めるときに用いられる指標である。
要点:許容逸脱率は受入れ可能な逸脱の割合でサンプル件数を左右する。
許容逸脱率とは、監査人が内部統制の有効性を認めるうえで受け入れられる、統制からの逸脱の割合である。この率を低く設定するほど必要なサンプル件数は多くなるため、サンプルサイズを決める際の指標として用いられる。試査は母集団の一部を抽出して全体を推し量る手法であり、その前提を理解しておく必要がある。
出典:令和元年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問75(IPA)
ワークサンプリング法の説明はどれか。
正解:観測回数・観測時刻を設定し、実地観測によって観測された要素作業数の比率などから、統計的理論に基づいて作業時間を見積もる。
要点:ワークサンプリングは瞬間観測の比率から作業時間を統計推定する
ワークサンプリング法は、あらかじめ決めた時刻に瞬間的な観測を多数回行い、各作業が観測された回数の比率から作業時間の構成を統計的に推定する手法です。連続観測が不要なため、一人で複数の対象を効率よく調べられます。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問22(IPA)
音声を標本化周波数10 kHz、量子化ビット数16ビットで4秒間サンプリングして音声データを取得した。この音声データを、圧縮率1/4のADPCMを用いて圧縮した…
正解:20
要点:音声データ量=標本化周波数×量子化ビット数×時間÷8
1秒あたり10,000回の標本化で1標本16ビットなので、毎秒160,000ビット=20,000バイトになります。4秒間では80,000バイト、すなわち80kバイトです。これを圧縮率4分の1のADPCMで圧縮すると20kバイトになります。標本化周波数×量子化ビット数×秒数をビットで求め、8で割ってバイトに直す手順を守るのがポイントです。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問4(IPA)
サンプリング周波数40kHz、量子化ビット数16ビットでA/D変換したモノラル音声の1秒間のデータ量は、何kバイトとなるか。ここで、1kバイトは1,000バイト…
正解:80
要点:音声のデータ量=標本化周波数×量子化ビット数÷8
1秒間のデータ量は、サンプリング周波数×量子化ビット数×チャネル数で求める。モノラルなので1チャネルとして、40,000回/秒×16ビット=640,000ビット/秒となる。これを8で割ってバイトに直すと80,000バイト、すなわち80kバイトである。
出典:平成31年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問22(IPA)
音声を標本化周波数10kHz、量子化ビット数16ビットで4秒間サンプリングして音声データを取得した。この音声データを、圧縮率1/4のADPCMを用いて圧縮した場…
正解:20
要点:音声データ量=標本化周波数×量子化ビット数×時間÷8(バイト)
標本化周波数10kHz、量子化16ビットなので1秒あたり10,000×16=160,000ビット、4秒では640,000ビット=80,000バイト=80kバイトになる。これをADPCMで1/4に圧縮するので80÷4=20kバイトである。
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 1. マルチメディア技術 > (2) 音声処理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。