ふりかえり(レトロスペクティブ)とは?ふりかえり
ふりかえり(レトロスペクティブ)とは、反復(スプリント)の終わりにチームが自分たちの進め方を点検し、次の反復で試す改善を1〜2件だけ決める場。扱うのは作った成果物ではなく、プロセスと協働の仕方である。原因を個人の努力不足ではなく仕組みの側に置いて話すことが前提で、決めた改善は次の反復で実行し、その次のふりかえりで効果を確かめる。
最終更新:2026-10-06
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改善の必要は誰もが感じているのに、日々の作業に押されて話し合う時間は最後に削られる。しかも問題を持ち出すと担当者の落ち度を責める空気になりやすく、言い出しにくい。反復の終わりという決まった位置に場を固定し、扱う対象をプロセスへ限ることで、改善を予定に組み込み、かつ責任追及と切り離したのがふりかえりである。応用情報ではアジャイル開発の実践として、スクラムの各イベントと対応させて問われる。
具体例
進め方としてはKPT(Keep・Problem・Try)が広く使われ、続けること・困っていること・次に試すことの3欄に付箋を貼って整理する。「レビュー待ちで2日止まった」という事実が挙がったら、原因を担当者の怠慢ではなく「レビュー依頼が特定の1人に集中する仕組み」と捉え、次の反復では2名体制と当日中の着手を試す、という決め方になる。
試験での引っ掛け
成果物を関係者に見せて受入れの判断をもらうスプリントレビューと取り違えやすいが、あちらは対象が成果物で利害関係者が参加し、こちらは対象がプロセスでチーム内の場である。プロジェクト終結時に教訓を文書として残す活動とも違い、次の反復に間に合う小さな改善を選ぶ点が特徴になる。案を大量に出して1件も定着しないのが典型的な失敗である。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成30年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問48(IPA)
アジャイル開発のプラクティスの一つである“ふりかえり(レトロスペクティブ)”を行う適切なタイミングはどれか。
正解:“イテレーション”の各回の最後
要点:ふりかえりはイテレーション末にプロセスを改善する場
ふりかえり(レトロスペクティブ)は、イテレーション(スプリント)が終わるたびに、そのイテレーションでのやり方を振り返り、次の回に向けた改善策をチームで決める活動である。毎日行う朝会が進捗と障害の共有であるのに対し、ふりかえりはプロセス自体の改善を目的とする点が異なる。
出典:令和4年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問50(IPA)
スクラムのスプリントにおいて、(1)〜(3)のプラクティスを採用して開発を行い、スプリントレビューの後にKPT手法でスプリントレトロスペクティブを行った。“KP…
正解:次のスプリントからは、スタンドアップミーティングにタイムキーパーを置き、終了5分前を知らせるようにする。
要点:KPTのTは次に試す改善策を挙げる欄
KPTはKeep(今後も続けること)、Problem(問題点)、Try(次に試すこと)の3つで振り返る手法です。Tには、明らかになった問題を踏まえて次のスプリントで新たに実施する改善策を挙げます。タイムキーパーを置くという具体的な改善案がこれに当たります。
出典:令和5年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問48(IPA)
スクラムでは、一定の期間で区切ったスプリントを繰り返して開発を進める。各スプリントで実施するスクラムイベントの順序のうち、適切なものはどれか。 〔スクラムイベン…
正解:1→4→3→2
要点:スプリントは計画で始まり、レビューの後の振り返りで終わる
スプリントは、何を作るかを決めるスプリントプランニングで始まる。期間中は毎日デイリースクラムで進捗と障害を共有し、終盤にスプリントレビューで成果物を関係者に示して検査する。最後にスプリントレトロスペクティブでプロセス自体を振り返り、次のスプリントの改善につなげる。
出典:令和7年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問50(IPA)解説で登場
スクラムにおいて繰り返し実行するイベントのうち,ステークホルダに作業の結果をプレゼンテーションして,プロダクトゴールに対する進捗について話し合い,必要に応じてス…
正解:スプリントレビュー
要点:スプリントレビューは成果を示し進捗確認とスコープ調整を行う場
スプリントレビューは、スプリントの終わりに開発チームが完成したインクリメントをステークホルダに示し、フィードバックを得る場である。プロダクトゴールに対する進捗を確認し、今後何を作るかを話し合ってプロダクトバックログを調整する。作業の進め方を振り返るのはレトロスペクティブで、別のイベントである。
出典・参考
公式シラバスの4 開発技術 > 1. 開発プロセス・手法 > (1) ソフトウェア開発手法に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。