CRYPTREC・電子政府推奨暗号リストとは?クリプトレック
CRYPTRECは総務省と経済産業省が中心となって暗号技術の安全性を評価し続けるプロジェクトで、その成果としてまとめられるのが電子政府推奨暗号リスト(CRYPTREC暗号リスト)。政府機関が使ってよい暗号方式の基準となり、民間でも方式を選ぶ拠りどころにされる。
最終更新:2026-10-06
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暗号方式の安全性は、個々の組織が自力で判断できるものではない。数学的な解析の進展や計算機の性能向上によって、昨日まで安全だった方式が現実的な時間で破られるようになる(危殆化)。国として同じ基準で使える方式を示し、状況の変化に応じて改訂し続ける仕組みが必要になった。管理側にとっては、「なぜこの暗号を使っているのか」を自分の判断ではなく公的な基準で説明できる根拠にあたる。
具体例
AESやSHA-256、RSA署名などが推奨リストに掲載されている一方、かつて広く使われたSHA-1やDESのように安全性が低下した方式は、運用監視の位置づけへ移されたり掲載から外れたりしている。公共システムの調達仕様で「CRYPTREC暗号リストに掲載された方式を用いること」と指定されることがある。
試験での引っ掛け
リストは固定ではなく改訂される。一度載れば恒久的に安全、という読み方が誤り。もう一つ、CRYPTRECが評価するのは暗号アルゴリズムであって、製品や実装の安全性を認証する制度ではない。IT製品の評価はJISEC、暗号モジュールの試験はJCMVPと、担当する制度が別に分かれている点も境界になる。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問3(IPA)解説で登場
JPCERT/CCの説明はどれか。
正解:特定の政府機関や企業から独立した組織であり、国内のコンピュータセキュリティインシデントに関する報告の受付、対応の支援、発生状況の把握、手口の分析、再発防止策の検討や助言を行っている。
要点:JPCERT/CCは中立の立場でインシデント対応を調整する
JPCERT/CC(JPCERTコーディネーションセンター)は、特定の政府機関や企業に属さない中立的な立場で活動する一般社団法人で、国内のセキュリティインシデント報告を受け付け、関係者間の調整や再発防止の助言を行う。国内のCSIRTを束ねる調整役(コーディネーションセンター)である点が名称にも表れている。政府の司令塔であるNISCや、暗号評価を行うCRYPTRECとは役割が異なる。
出典:平成29年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問4(IPA)
CRYPTRECの役割として,適切なものはどれか。
正解:電子政府での利用を推奨する暗号技術の安全性を評価,監視する。
要点:CRYPTRECは電子政府推奨暗号の安全性を評価・監視する
CRYPTREC(Cryptography Research and Evaluation Committees)は、電子政府で利用を推奨する暗号技術を評価・選定し、その安全性を継続的に監視する国のプロジェクトである。成果は電子政府推奨暗号リストとして公表されている。
出典:平成31年度 春期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問3(IPA)
CRYPTRECの役割として、適切なものはどれか。
正解:電子政府での利用を推奨する暗号技術の安全性を評価、監視する。
要点:CRYPTRECは電子政府推奨暗号の安全性を評価・監視する
CRYPTRECは、電子政府で利用を推奨する暗号技術を評価し、その安全性を継続的に監視する国のプロジェクトである。評価結果は電子政府推奨暗号リストとして公表され、危殆化の兆候があれば運用監視暗号リストへの移動などの見直しが行われる。暗号の輸出審査や製品認証、攻撃監視といった業務は担っていない。
出典:令和4年度 公開問題 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 問7(IPA)
CRYPTRECの役割として、適切なものはどれか。
正解:電子政府での利用を推奨する暗号技術の安全性を評価、監視する。
要点:CRYPTRECは電子政府推奨暗号を評価・監視する
CRYPTRECは電子政府における調達で利用を推奨する暗号技術を評価し、その安全性を継続的に監視する国のプロジェクトである。暗号アルゴリズムは計算機性能の向上や解読手法の進展で徐々に危殆化するため、一度選定して終わりではなく監視を続ける点が要点となる。成果は電子政府推奨暗号リストとして公表される。
出典・参考
公式シラバスの1 技術要素 > 2 情報セキュリティ管理 > 情報セキュリティ組織・機関に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。