多階層キャッシュ(L1・L2・L3)とは?たかいそうきゃっしゅ
多階層キャッシュ(L1・L2・L3)とは、容量と速度が異なるキャッシュメモリをCPUと主記憶の間に段階的に置く構成。L1はコア専用で数十KB・数サイクル、L2はコア専用または少数コア共有で数百KB、L3は全コア共有で数十MBといった配置で、上位でミスしたときだけ下位を見るため平均アクセス時間は各段のヒット率で決まる。支援士では、共有キャッシュの応答時間の差を手掛かりに秘密を読み取るサイドチャネル攻撃の土台として問われる。
最終更新:2026-10-06
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CPUの速度に主記憶が追いつかず、その差を埋めるために小さく速い記憶を近くに置いたのがキャッシュで、1段では容量と速度を両立できないため多段になった。ところが「当たると速く、外れると遅い」という性質は、同じコアやL3を共有する別プロセスからも時間差として観測できる。この時間差から暗号鍵の処理を推測するキャッシュタイミング攻撃や、投機実行と組み合わせたSpectre・Meltdownが、性能のための仕組みを秘密漏えいの経路に変えた。
具体例
L1ヒット4サイクル・L2ヒット12サイクル・L3ヒット40サイクル・主記憶200サイクルなら、L1で9割当たるだけで平均は大きく縮む。Intel CoreやAMD Ryzenは命令用とデータ用にL1を分け(ハーバード型)、L3を全コアで共有する。クラウドでは別テナントの仮想マシンが同じL3を共有しうるため、AWSやAzureはSpectre系の対策をハイパーバイザ側で適用した。
試験での引っ掛け
上位の内容を下位が必ず持つ包含(インクルーシブ)方式と重複を持たない排他(エクスクルーシブ)方式で実効容量が変わる。平均アクセス時間の計算では、下位のヒット率が「上位でミスした場合の条件付き確率」である点を落としやすい。またキャッシュへの攻撃は暗号アルゴリズムの欠陥ではなく実装の時間差を突くもので、鍵長を伸ばしても防げない。
関連用語
出典・参考
公式シラバスの3 技術要素 > 2. データ通信と制御 > (3) ネットワーク接続に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。