EMV(期待金額価値)とは?いーえむぶい
EMV(期待金額価値)とは、起こりうる結果それぞれの金額に発生確率を掛けて合計した値。EMV=Σ(発生確率×金額影響)で、脅威は負、好機は正の符号で扱う。個別のリスクを1つの金額に直せるため、対策を打つ案と打たない案、あるいは代替案どうしを同じ尺度で比較できる。デシジョンツリー分析と組み合わせて、定量的リスク分析の中で使われる。
最終更新:2026-10-06
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リスクを「大・中・小」で語っている限り、対策にいくらまで掛けてよいのかが決まらない。確率と影響額を掛けて金額に直せば対策費用と直接比較でき、「300万円の対策で500万円分の期待損失を減らせる」という形で意思決定を説明できる。PMにとっては、コンティンジェンシー予備費をいくら積むかをスポンサに認めてもらうための根拠になる。
具体例
成功確率70%で利益5,000万円、失敗確率30%で損失2,000万円の案なら、EMV=0.7×5,000+0.3×(−2,000)=2,900万円。同じ計算を代替案にも行い、EMVの大きいほうを選ぶ。デシジョンツリーでは末端の枝から手前へ向かって集約していく。
試験での引っ掛け
確率の合計が1になっているか、損失を負の値で入れているかを必ず確認する。この2つが計算問題の失点の大半。またEMVは期待値であって、そのプロジェクトで実際に起きる金額ではない。一回限りのプロジェクトでは、期待値が良くても最悪ケースが許容できなければ選べない。
関連用語
出た過去問
出典:平成28年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問12(IPA)
プロジェクトにどのツールを導入するかを,EMV(期待金額価値)を用いて検討する。デシジョンツリーが次の図のとき,ツールAを導入するEMVがツールBを導入するEM…
正解:200
要点:EMVは各結果の金額×確率の総和から費用を差し引いて比較する
ツールBのEMVは 0.6×120+0.4×60−60 = 36万円。ツールAのEMVは 0.6×X+0.4×90−120 = 0.6X−84万円。0.6X−84 > 36 を解くと 0.6X > 120、すなわち X > 200 となる。期待金額価値は「各結果の金額×発生確率の総和」から費用を引いて求める。
出典:平成30年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問9(IPA)
プロジェクトにどのツールを導入するかを、EMV(期待金額価値)を用いて検討する。デシジョンツリーが次の図のとき、ツールAを導入するEMVがツールBを導入するEM…
正解:200
要点:EMVは金額×確率の合計から費用を引いて選択肢を比較する
ツールBのEMVは 0.6×120+0.4×60−60 = 36万円である。ツールAのEMVは 0.6×X+0.4×90−120 = 0.6X−84万円。0.6X−84>36 を解くと X>200 となる。EMVは各結果の金額に発生確率を掛けて合計し、そこから費用を差し引いて求める。
出典:令和2年度 10月試験 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問10(IPA)
プロジェクトにどのツールを導入するかを、EMV(期待金額価値)を用いて検討する。デシジョンツリーが次の図のとき、ツールAを導入するEMVがツールBを導入するEM…
正解:200
要点:EMVは各結果に確率を掛けて合計し費用を差し引いて比較する
EMVは各枝の結果に発生確率を掛けて合計し、そこから費用を差し引いて求める。ツールBは0.6×120+0.4×60−60=36万円である。ツールAは0.6×X+0.4×90−120=0.6X−84なので、これが36を上回る条件は0.6X>120、すなわちX>200となる。
出典:令和5年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問11(IPA)
リスクマネジメントに使用するEMV(期待金額価値)の算出に用いる式はどれか。
正解:リスク事象発生時の影響金額 × リスク事象の発生確率
要点:EMVは影響金額と発生確率の積で表す期待値
EMV(期待金額価値)は、リスクが顕在化したときの金額的な影響に、その事象が起こる確率を掛けて求める。複数のリスクや選択肢を同じ土俵で比較し、期待値の観点から対応を決めるために用いる。損失には負、機会には正の符号を付けて扱う。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。