プロトタイピングとは?ぷろとたいぴんぐ
プロトタイピングとは、本格的な開発に入る前に画面や操作の流れを再現した試作品を作り、利用者に実際に触ってもらいながら要件を固めていく開発モデル。文書だけでは完成形を思い描けない利用部門との認識のずれを、直す費用がまだ小さい早い段階で洗い出す狙いを持つ。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
仕様書を読んで承認したはずの利用部門から、完成後に「思っていたものと違う」と言われる手戻りが繰り返されてきた。文章と実際の画面では伝わる情報量が違い、触ってみて初めて足りない点に気づくからである。ならば先に動くものを見せて確かめようという発想で生まれた。ITパスポートではウォーターフォールモデル・スパイラルモデルと並べ、どの特徴がどのモデルかを選ばせる形で出る。
具体例
小売チェーンが店舗のレジ端末を刷新するとき、まず操作画面だけが動くモックアップを作り、店員に会計・返品・取り消しを試させる。ボタンの並びが実際の手の動きに合っていないと分かれば、設計に入る前に直せる。
試験での引っ掛け
少しずつ完成品を作り込むアジャイル開発の反復とは目的が違い、ここでの試作品は要件を確かめるための道具で、そのまま製品になるとは限らない。また試作を繰り返すほど工数はかさむので、回数と範囲を決めずに始めてよいとする記述は誤り。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問34(IPA)
システム開発を上流工程から下流工程まで順番に進めるとき、システムの利用者によるテストの段階で大幅な手戻りが生じることがある。それを防ぐために、早い段階で試作ソフ…
正解:プロトタイピング
要点:プロトタイピングは試作品で要求を早期に確定させる
プロトタイピングは、開発の早い段階で画面などの試作品を作って利用者に確認してもらい、要求のずれをその場で洗い出す手法である。文書だけでは伝わりにくい使い勝手を早期に合意できるため、後工程での大幅な手戻りを防げる。
出典:平成27年度 秋期 ITパスポート試験 問38(IPA)
システム開発の初期の段階で,ユーザと開発者との仕様の認識の違いなどを確認するために,システムの機能の一部やユーザインタフェースなどを試作し,ユーザや開発者がこれ…
正解:プロトタイピング
要点:プロトタイピングは試作品で認識の食い違いを早期に潰す
プロトタイピングは、開発の早い段階で画面や主要機能の試作品を作り、利用者に実際に触れてもらって評価を受ける手法である。文書だけでは伝わりにくい認識の食い違いを早期に洗い出せるため、要求が固まりきらない場合に有効となる。
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験 問32(IPA)解説で登場
ソフトウェア開発モデルの一つであるウォータフォールモデルの記述として、適切なものはどれか。
正解:システム開発の工程を段階的に分割し、前工程の成果物に基づいて後工程の作業を順次進めていく手法である。
要点:ウォータフォールは工程を順に進め手戻りを前提としない
ウォータフォールモデルは、要件定義・設計・製造・テストといった工程を順に区切り、前の工程の成果物を確定させてから次へ進める開発手法である。工程ごとに成果物と進捗が明確で管理しやすい反面、後の工程で要件の誤りが判明すると手戻りが大きくなる。試作品で要求を固めるプロトタイピングや、反復して作り込むスパイラルモデルとの違いを押さえたい。
出典:平成27年度 春期 ITパスポート試験 問35(IPA)
システム要件定義の段階で、検討したシステム要件の技術的な実現性を確認するために有効な作業として、適切なものはどれか。
正解:プロトタイピングの実施
要点:技術的な実現性の確認にはプロトタイピングが有効
プロトタイピングは、動く試作品を早い段階で作って確かめる手法で、要件が技術的に実現できるか、性能は足りるかといった不確実な点を実際に検証できる。要件定義の段階で技術リスクを洗い出せるため、後工程での大きな手戻りを防げる。業務モデルの作成や要求事項の収集は要件を整理する作業、ファンクションポイントは規模見積りの手法であり、実現性の確認には直接つながらない。
出典:平成28年度 秋期 ITパスポート試験 問46(IPA)
ソフトウェア開発モデルには,ウォータフォールモデル,スパイラルモデル,プロトタイピングモデル,RADなどがある。ウォータフォールモデルの特徴の説明として,最も適…
正解:開発工程ごとの実施すべき作業が全て完了してから次の工程に進む。
要点:ウォータフォールは工程完了後に次工程へ進む
ウォータフォールモデルは、要件定義・設計・実装・テストといった工程を順に進め、前の工程の成果物を確定させてから次へ進む開発モデルである。工程の区切りが明確で管理しやすい半面、後戻りの負担が大きい。反復や試作を前提とする他のモデルとはこの点が異なる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。