業務要件とは?ぎょうむようけん
業務要件とは、システムを作る前に、システム化の対象となる業務の内容・流れ・ルール・制約を明らかにしたもの。「どんな仕事をどう進めたいか」を決める段階で、その業務を実現するためにシステムが備える機能(機能要件)や、速さ・止まらなさなどの品質(非機能要件)はこの後に決まる。業務要件を定義するときは、現状の業務を分析し、利用部門の担当者も検討に加わる。完成したシステムを受け入れるかどうかも、この業務要件を基準に判断する。
最終更新:2026-10-10
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機能の一覧だけを業者に渡して作らせると、画面は動くのに実際の仕事の流れに合わない、という食い違いが受入れの場で初めて見つかる。先に業務そのものの姿を利用部門の言葉で書き出し、そこからシステムに求めることを導く順序が取られるようになった。
具体例
スーパーの店舗発注をシステム化するなら、「店長が閉店前に翌日分の発注を確定し、本部が翌朝まとめて仕入先へ送る」が業務要件、「品目ごとに発注数を入力して本部へ送信できる」が機能要件、「全店が同時に送っても数秒で受け付ける」が非機能要件にあたる。
試験での引っ掛け
業務要件はシステムの機能や性能ではなく、業務の内容・ルールを決めるもの。また受入れの判断は業務要件に基づいて取得者(発注した側)が行うもので、開発者が作る詳細設計書を基準にするという選択肢は誤り。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成22年度 春期 ITパスポート試験 問18(IPA)
業務要件の定義に関する記述として、適切なものはどれか。
正解:利用者のニーズを考慮して、システム化対象業務の業務手順や関連する組織における責任、権限などを定義する。
要点:業務要件定義は業務手順と責任・権限を決める
業務要件定義は、システムを作る前に、対象となる業務をどう進めるかを利用者の視点で定める工程である。業務の手順や取り扱う情報に加え、誰がどの範囲まで責任と権限をもつかといった組織面まで含めて明確にする。ソフトウェアの動作や処理内容といった実装寄りの内容は、後続の工程で定義する。
出典:平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問37(IPA)解説で登場
利用者がベンダに委託したソフトウェア開発において、利用者側が実際の運用と同様の条件でソフトウェアを使用し、正常に稼働することを確認するテストとして、適切なものは…
正解:受入れテスト
要点:受入れテストは利用者が実運用条件で確認し検収するテスト
受入れテストは、納品されたソフトウェアを発注した利用者側が、実際の業務に近い条件で操作し、業務要件を満たして正常に稼働するかを確認するテストである。合格をもって検収となる。単体・結合・システムの各テストは開発側が段階的に行うもので、実施主体が異なる。
出典:平成24年度 春期 ITパスポート試験 問8(IPA)
システム開発における業務要件を定義する目的として、適切なものはどれか。
正解:システム化の範囲と機能を具体化し、利害関係者間で合意すること
要点:業務要件定義の目的はシステム化範囲を具体化し関係者で合意すること
業務要件定義は、新しい業務をどう行うかを整理し、システムで実現する範囲と機能を具体化して、利用部門・開発部門など利害関係者の間で合意を形成する工程である。ここで合意が取れていないと後工程で認識の食い違いによる手戻りが起きるため、合意の形成そのものが目的として重要になる。
出典:平成24年度 春期 ITパスポート試験 問43(IPA)解説で登場
ソフトウェア開発におけるシステム要件定義において、業務上の要件が満たされていることを確認するのに適切な者は誰か。
正解:利用部門の部門長
要点:業務要件の妥当性を確認するのは利用部門の責任者
システム要件が業務上のニーズを満たしているかを判断できるのは、その業務を実際に担い、責任を負う立場の人である。利用部門の部門長は業務内容を把握し、要件の妥当性について組織として合意する権限を持つため、確認者として適切である。開発者や運用担当、監査人は業務要件の妥当性を判断する立場ではない。
出典:平成24年度 春期 ITパスポート試験 問93(IPA)解説で登場
【中問C:提案依頼書(以下、RFPという)の作成に関する記述を読んで答えよ】商事会社のP社は、事務所が複数のビルに点在している。そこで、業務効率の向上を目的とし…
正解:P社にとって最適な予約システムの提案を受けるために、予約業務に必要な要件を、正確に伝えるために作成する文書
要点:RFPは調達要件を正確に伝えて提案を引き出す文書
RFP(提案依頼書)は、発注側が調達したいシステムの目的・業務要件・前提条件・提案してほしい事項などを整理し、提案者に正確に伝えるための文書である。要件が正確に伝わるほど、比較可能で実態に合った提案を引き出せる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。