キャッシュメモリとは?きゃっしゅめもり
キャッシュメモリとは、CPUと主記憶(作業中のプログラムやデータを置いておくメモリ)の間にある速度差を埋めるために、CPUのすぐ近くへ置く小容量で非常に高速な記憶装置。一度読んだ命令やデータを保持しておき、次に同じ内容を使うときは主記憶まで取りに行かずに済ませる。目的の内容がキャッシュにあった割合をヒット率といい、これが高いほど平均のアクセス時間が短くなる。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
CPUの処理速度の向上に主記憶の読み書き速度が追いつかず、CPUがデータの到着を待つ時間が性能を決めてしまう状態になった。主記憶をすべて高速な部品にすれば解決するが、価格が跳ね上がって現実的でない。プログラムは同じ場所を繰り返し使う傾向があるため、よく使う一部だけを速い場所に置けば効果が出る、という性質を利用している。
具体例
キャッシュのアクセス時間が10ナノ秒(ナノ秒は10億分の1秒)、主記憶が70ナノ秒、ヒット率が90%のとき、平均のアクセス時間は10×0.9+70×0.1=16ナノ秒となり、毎回主記憶へ取りに行く70ナノ秒より大幅に速くなる。インテルやアップルのCPUでは、この仕組みを、CPUに近い順にL1からL3まで何段も重ねた構成にしている。
試験での引っ掛け
記憶装置を速い順に並べる問題が頻出で、レジスタ(CPUの中にあるごく小さな記憶場所)→キャッシュメモリ→主記憶→補助記憶(SSDやハードディスク)の順に遅く、容量は逆に大きくなる。またキャッシュは容量を増やせば増やすほど速くなるものではなく、効くかどうかはヒット率で決まる。ブラウザが表示済みの画像をためておく「キャッシュ」は発想は同じだが、別の階層の話である。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成22年度 春期 ITパスポート試験 問66(IPA)
PCのキャッシュメモリを説明したものはどれか。
正解:CPUコアと主記憶の間にあって、データを高速に読み書きするためのメモリ
要点:キャッシュはCPUと主記憶の速度差を埋める
キャッシュメモリは、CPUと主記憶の速度差を埋めるためにその間に置かれる高速で小容量のメモリである。よく使うデータや命令を保持しておき、CPUが主記憶にアクセスする回数を減らすことで全体の処理速度を上げる。仮想記憶やミラーリングとは目的も仕組みも異なる。
出典:平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問53(IPA)解説で登場
PCのディスプレイに表示する文字や図形などのデータを格納する専用のメモリはどれか。
正解:グラフィックスメモリ
要点:画面表示用データを保持する専用メモリがグラフィックスメモリ
グラフィックスメモリ(VRAM)は、画面に表示する内容を保持するための専用メモリで、解像度や表示色数に応じた容量が必要になる。DVD-Videoは映像を記録した光ディスクの規格、ROMは書換えを前提としない読出し専用メモリ、キャッシュメモリはCPUと主記憶の速度差を埋める高速メモリで、いずれも表示データの保持を担うものではない。
出典:平成26年度 春期 ITパスポート試験 問65(IPA)
CPUのキャッシュメモリに関する記述のうち、適切なものはどれか。
正解:1次キャッシュは最初にアクセスされ、2次キャッシュは1次キャッシュにデータがないときにアクセスされる。
要点:キャッシュは1次から順に参照し無ければ下位へ
キャッシュメモリは主記憶より高速な記憶をCPUとの間に置き、アクセスを速める仕組みである。多段構成では、CPUに近い1次キャッシュが最初に参照され、そこに目的のデータが無ければ次に2次キャッシュ、それでも無ければ主記憶へと順に探しにいく。一般に1次のほうが小容量で高速である。
出典・参考
公式シラバスの8 コンピュータシステム > 41. メモリ > (3) 記憶階層に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。