売上総利益(粗利益)とは?うりあげそうりえき(あらりえき)
売上総利益(粗利益)とは、売上高から売上原価を差し引いた利益で、粗利益ともいう。損益計算書で最初に現れる利益で、ここから販売費及び一般管理費を引くと営業利益になる。基本情報で実際に手を動かすのは売上原価の側で、同じ受払いの記録からでも払い出す順序の決め方(先入先出法・移動平均法・総平均法など)によって売上原価が変わり、その結果として売上総利益も変わる。
最終更新:2026-10-09
この語が出る過去問を解く →背景
仕入れた金額がそのまま費用になるのではなく、費用になるのはその期に売れた分だけで、売れ残りは棚卸資産として次の期へ繰り越される。どの単価の在庫から売れたことにするかを決めなければ金額が定まらないため、棚卸資産の評価方法を先に選んでおく必要がある。基本情報では、この評価方法を問題文で指定したうえで売上原価か期末在庫額を計算させる出題が繰り返され、粗利益額のほうは、重点管理すべき商品を絞り込むABC分析で並べ替えの基準としても出てくる。
具体例
平成30年度秋期午前問77では、前月繰越100個(単価200円)、5日仕入50個(215円)、15日売上70個、20日仕入100個(223円)、25日売上60個という受払表から、先入先出法による当月度の売上原価が問われた。15日の70個は繰越の200円分から出るので70×200=14,000円、25日の60個は残った200円の30個と215円の30個から出るので30×200+30×215=12,450円、合計26,450円になる。売上高が与えられれば、ここから差し引いた残りが売上総利益である。
試験での引っ掛け
同じ設問の誤答には、別の評価方法で計算した値が並んでいる。移動平均法なら15日の70個が平均単価205円で14,350円、25日の60個が平均単価215円で12,900円となり合計27,250円、総平均法なら月全体の平均単価212.2円×130個で27,586円になる。問題文が指定した評価方法を読み飛ばすと、計算そのものは正しくても誤答の選択肢にぴたりと当たる。もう一つ、平成30年度春期午前問78では同じ先入先出法で問われるのが売上原価ではなく当月末の在庫の評価額で、古い単価から先に払い出すぶん新しい単価の在庫が期末に残る、という向きを取り違えやすい。何を答えるのかで数字が入れ替わる。ABC分析(平成30年度春期午前問75)で並べ替えに使う「粗利益金額」も、率ではなく金額の大きい順である点に注意する。
関連用語
出た過去問
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問75(IPA)
ABC分析手法の説明はどれか。
正解:販売金額、粗利益金額などが高い商品から順番に並べ、その累計比率によって商品を幾つかの階層に分け、高い階層に属する商品の販売量の拡大を図る。
要点:ABC分析は累計比率で重点管理すべき商品を絞り込む
ABC分析は、販売金額や粗利益額の大きい順に商品を並べ、その累計比率をもとにA・B・Cのランクに分類する手法である。上位のA群が売上の大部分を占めることが多いため、重点管理の対象を絞り込むのに使う。
出典・参考
公式シラバスの9 企業と法務 > 3. 会計・財務 > (1) 企業活動と会計に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。