スラッシングとは?すらっしんぐ
スラッシングとは、主記憶が足りずページ(主記憶と補助記憶の間でやり取りする一定の大きさの区画)の入替えばかりが起き、CPUが処理ではなく入出力の完了待ちに時間を費やして、スループット(単位時間あたりの処理量)が急落する状態。多重度(同時に動かすプロセス=実行中のプログラムの数)を上げていくと、ある点を境に性能が折れ曲がるように落ちる現象として現れる。
最終更新:2026-10-09
この語が出る過去問を解く →背景
仮想記憶は、各プロセスが直近に使うページの集まりが主記憶に載っている前提で速く動く。多重度を上げるほど1プロセスに割けるページ枠は減り、その集まりが載らなくなる境目を越えると、プロセスどうしが互いのページを追い出し合う。多重度と性能のグラフが山型になる理由として問われる。
具体例
CPU使用率が下がったのを見て「まだ余裕がある」と判断し、処理を追加投入すると悪化が加速する。実際に動いているのは補助記憶だけで、CPUは読み込みの完了待ちで空いているにすぎないからである。
試験での引っ掛け
CPU使用率の低さを「仕事が足りない」と読むのが最大の罠で、多重度を上げるのは逆効果。正しい対処は多重度を下げるか主記憶を増設することである。置換えアルゴリズムやページサイズの調整では解けず、原因は主記憶の量そのものにある。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問17(IPA)
仮想記憶システムにおいて主記憶の容量が十分でない場合,プログラムの多重度を増加させるとシステムのオーバヘッドが増加し,アプリケーションのプロセッサ使用率が減少す…
正解:スラッシング
要点:スラッシングは実記憶不足でページ入替えに追われる状態
実記憶が不足した状態で多重度を上げると、各プロセスが必要とするページを奪い合ってページの追い出しと読み込みが頻発する。その結果、本来の処理よりページ入替えの処理に時間が費やされ、アプリケーションのプロセッサ使用率が下がる。この現象をスラッシングと呼ぶ。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問16(IPA)解説で登場
メモリリークの説明として、適切なものはどれか。
正解:OSやアプリケーションのバグなどが原因で、動作中に確保した主記憶が解放されないことであり、これが発生すると主記憶中の利用可能な部分が減少する。
要点:メモリリークは確保した主記憶の解放漏れで空きが減る不具合
メモリリークは、動的に確保した主記憶を使い終わった後に解放し忘れる不具合で、プログラムが動き続けるほど利用可能な空きが減っていく。最終的にメモリ不足で性能低下や異常終了を招く。スラッシング、オーバレイ、フラグメンテーションといった類似の主記憶トラブルとの区別が問われやすい。
出典:令和8年度 公開問題 基本情報技術者試験 科目A 問5(IPA)
仮想記憶方式のコンピュータシステムにおいて,処理の多重度を増やしたところ,ページイン,ページアウトが多発して,システムの応答速度が急激に遅くなった。このような現…
正解:スラッシング
要点:スラッシングは多重度過多でページング多発し性能低下
スラッシングは、多重度を上げすぎて各プロセスに割り当てられる実記憶が不足し、ページイン・ページアウトが頻発してCPUが本来の処理よりページ置換えに費やされる状態をいう。結果としてスループット(単位時間当たりの処理量)が急激に低下する。多重度を下げるか実記憶を増設することで解消する。
出典・参考
公式シラバスの2 コンピュータシステム > 1. オペレーティングシステム > (7) 記憶管理に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。