アクセス権限とは?あくせすけんげん
アクセス権限とは、データベースやファイルに対して、利用者ごとに「どの操作をしてよいか」を決めた許可のこと。データベースでは、接続する権限・データを検索(参照)する権限・新しく登録する権限・更新する権限・削除する権限などを、表や列の単位で利用者ごとに与える。必要な人に必要な操作だけを許すことで、権限のない人がデータを見たり書き換えたりするのを防ぐ(データの機密保護)。SQL では GRANT 文(権限を与える命令)で付け、REVOKE 文(権限を取り消す命令)で外す。試験では「この利用者・このアプリに、どの権限だけを与えるのが適切か」が問われる。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
1 つのデータベースを、窓口担当・経理・システム管理者・アプリなど立場の違う多くの利用者が共有するようになると、全員が全データを自由に読み書きできる状態では、見てはいけない情報の閲覧や、誤操作・不正による書き換えが防げない。そこで DBMS(データベース管理システム)側で、利用者ごと・操作ごとに許可を管理する仕組みが用意された。
具体例
Google ドライブでファイルを共有するとき、相手ごとに「閲覧者」「閲覧者(コメント可)」「編集者」を選べる。研究室の共有資料なら、後輩には閲覧者、共同で書く同期には編集者を与える。データベースでも同じ考え方で、たとえば利用者情報を検索して表示するだけのアプリが使うアカウントには参照権限だけを与え、登録・更新・削除の権限は与えない。
試験での引っ掛け
「検索して表示するだけ」の機能に、念のため更新や削除の権限まで与える選択肢は誤り。必要最小限の権限だけを与えるのが正解になる(最小権限の原則)。また、アクセス権限の管理で守れるのは機密保護であり、障害が起きたときの復旧(ログを使った回復)や、同時に更新したときの矛盾を防ぐ排他制御とは別の機能。
関連用語
出た過去問
問題文で直接問われたものと、解説の中で触れられたものが含まれます。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問59(IPA)解説で登場
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問41(IPA)解説で登場
SaaS(Software as a Service)を利用するときの企業のセキュリティ管理についての記述のうち,適切なものはどれか。
正解:システムの構築を行わずに済み,アプリケーションソフトウェア開発に必要なセキュリティ要件の定義やシステムログの保存容量の設計が不要である。
要点:SaaSでも利用者にアカウント管理と規程整備の責任が残る
SaaSでは完成したアプリケーションを利用するため、開発時のセキュリティ要件定義やログの保存容量設計といった構築工程の作業は事業者側に委ねられる。一方、利用者側の責任として残るのは、アカウントとアクセス権の管理、社内規程の整備、障害時の業務手順やデータのバックアップである。責任分界点を取り違えないことが要点になる。
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問27(IPA)
DBMSが提供する機能のうち、データ機密保護を実現する手段はどれか。
正解:データに対するユーザのアクセス権限を管理する。
要点:データ機密保護はアクセス権限の管理で実現する
データ機密保護は、権限のない者がデータを参照・更新できないようにすることで実現される。DBMSでは利用者ごとに表や列に対する参照・更新などのアクセス権限を設定して管理する機能がこれに当たる。
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問43(IPA)
利用者情報を格納しているデータベースから利用者情報を検索して表示する機能だけをもつアプリケーションがある。このアプリケーションがデータベースにアクセスするときに…
正解:参照権限
要点:アクセス権限は業務に必要な最小限に絞る
必要最小限の権限だけを与える最小権限の原則に従うべきである。このアプリケーションは検索と表示しか行わないので、レコードを読み取れる参照権限だけで足り、更新や管理者の権限を与えると悪用時の被害が大きくなる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。