減価償却とは?げんかしょうきゃく
減価償却とは、建物や機械、サーバなど長期にわたって使う固定資産の取得原価を、使用できる期間(耐用年数)にわたって分割し、各期の費用として配分する会計処理。毎期同じ額を計上するのが定額法、未償却残高に一定率を掛けるため初期ほど計上額が大きくなるのが定率法である。時の経過で価値が減らない土地は対象外になる。同じ資産でも定率法を選ぶと初年度の償却費が定額法より大きくなり、その年の利益は小さく出る。
最終更新:2026-10-09
この語が出る過去問を解く →背景
60万円のサーバを買った期に全額を費用にしてしまうと、その期だけ大きく利益が落ち、翌年以降は無料で使っているように見えてしまう。実際には数年にわたって稼ぎに貢献しているのだから、費用も同じ期間へ割り振らなければ、期ごとの成績を並べて比べられない。収益とそれを生んだ費用を同じ期間に対応させるという考え方から、この処理が定められている。税務上は資産の種類ごとに耐用年数が決められている。
具体例
取得価額60万円・耐用年数4年のサーバを定額法で償却すると、毎期15万円ずつ計上する。同じ資産を償却率0.5の定率法で扱えば、1期目は30万円、2期目は残り30万円の半分で15万円、3期目は7.5万円と、初期に厚く後半は薄くなる。
試験での引っ掛け
定率法で一定率を掛ける先を取り違えやすい。取得価額ではなく未償却残高(帳簿価額)に掛けるため、計上額は年を追って小さくなる。また減価償却費は現金の支出を伴わない費用であり、キャッシュフロー(お金の出入り)を問う設問ではこの性質が狙われる。定額法・定率法のどちらを選んでも耐用年数全体で費用にする総額は同じで、違うのは各期への配分の仕方(定率法は初期に多く、後期ほど少ない)である。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問78(IPA)
当期の建物の減価償却費を計算すると,何千円になるか。ここで,建物の取得価額は10,000千円,前期までの減価償却累計額は3,000千円であり,償却方法は定額法,…
正解:500
要点:定額法の償却費=(取得価額-残存価額)÷耐用年数
定額法では、取得価額から残存価額を引いた金額を耐用年数で等分し、毎期同額を費用計上します。ここでは残存価額が0円なので、10,000千円を耐用年数20年で割り、1年あたり500千円となります。前期までの減価償却累計額3,000千円は毎期の償却額には影響せず、当期分の計算には使いません。
出典:令和4年度 公開問題 基本情報技術者試験 科目A 問58(IPA)
令和2年4月に30万円で購入したPCを3年後に1万円で売却するとき、固定資産売却損は何万円か。ここで、耐用年数は4年、減価償却は定額法、定額法の償却率は0.25…
正解:6.5
要点:売却損=帳簿価額−売却額。定額法は毎年同額を償却
定額法では毎年、取得価額×償却率だけ償却する。30万円×0.250=7.5万円が年間の償却額で、3年間で22.5万円を償却する。したがって3年後の帳簿価額は30−22.5=7.5万円である。これを1万円で売却するので、売却損は7.5−1=6.5万円となる。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。