条件網羅とは?じょうけんもうら
条件網羅とは、ホワイトボックステスト(プログラムの中身を見てテストケースを作る方法)の網羅の基準の1つで、判定(if など)の中にある個々の条件のそれぞれが、真と偽の両方を少なくとも1回ずつとるようにテストケースを作るもの。網羅基準は、命令網羅(全命令を1回以上通す)、判定条件網羅(分岐網羅:判定全体の結果が真と偽の両方になる)、条件網羅、複数条件網羅(条件の真偽の組合せをすべて試す)と並び、複数条件網羅が最も厳しい。
最終更新:2026-10-10
この語が出る過去問を解く →背景
「年齢が18以上 かつ 同意あり」のように複数の条件が1つの判定にまとまっていると、判定全体の結果だけを試しても、どれか1つの条件の書き間違いが見つからないことがある。判定の中の条件1つ1つに目を向けるために、この基準が使われる。
具体例
擬似言語で「if (年齢 ≧ 18 and 同意あり)」という判定があるとする。条件網羅では、条件1(年齢 ≧ 18)と条件2(同意あり)がそれぞれ真と偽をとればよいので、(真, 偽)と(偽, 真)の2ケースで満たせる。ただしこの2ケースは and の結果がどちらも偽で、判定全体が真になる道を一度も通らない。
試験での引っ掛け
「条件網羅を満たせば判定条件網羅(分岐網羅)も必ず満たす」は誤り。上の例のように、条件網羅を満たしても判定全体が真になる分岐を通らないことがある。必要なケース数の計算では、判定条件網羅(判定全体の真偽)と複数条件網羅(条件の組合せ全部。2条件なら4通り)の取り違えが出やすい。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問49(IPA)
流れ図において,判定条件網羅(分岐網羅)を満たす最少のテストケース数は幾つか。
正解:2
要点:判定条件網羅は各判定の真偽を1回ずつ通れば足りる
判定条件網羅は、それぞれの判定について真と偽の両方の分岐を最低1回ずつ通ればよい基準です。この流れ図には判定が2つあり、両方を真にするデータと、両方を偽にするデータの2件を用意すれば、すべての分岐が実行されます。条件を個別に組み合わせる必要はないので、2件が最少です。
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問49(IPA)
プログラムの流れ図で示される部分に関するテストデータを、判定条件網羅(decision coverage)によって設定した。このテストデータを複数条件網羅(mu…
正解:(A=7, B=0), (A=8, B=2)
要点:複数条件網羅は各条件の真偽の全組合せを満たす
判定条件は「A>6」と「B=0」の二つで、複数条件網羅では両条件の真偽の4通りをすべて満たす必要がある。既存データは(4,1)が偽・偽、(5,0)が偽・真なので、残る真・真と真・偽を補う必要があり、(7,0)と(8,2)がそれに当たる。
出典:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問49(IPA)
単一の入り口をもち、入力項目を用いた複数の判断を含むプログラムのテストケースを設計する。命令網羅と判定条件網羅の関係のうち、適切なものはどれか。
正解:判定条件網羅を満足するならば、命令網羅も満足する。
要点:判定条件網羅は命令網羅より強く、満たせば命令網羅も満たす
判定条件網羅(分岐網羅)は、各判定の真と偽の両方を通るテストを用意する基準である。分岐の両側を通れば、その分岐に属する命令はすべて実行されるので、判定条件網羅を満たせば命令網羅も自動的に満たされる。逆は成り立たず、命令をすべて通っても偽側の分岐を通っていない場合があるため、判定条件網羅のほうが強い基準である。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。