判定条件網羅とは?はんていじょうけんもうら
判定条件網羅(分岐網羅)は、プログラムの中のすべての判定(if や繰返しの条件)について、結果が「真」になる経路と「偽」になる経路を、それぞれ少なくとも 1 回は通るようにテストケースを作る基準。プログラムの中身を見てテストを作るホワイトボックステストの網羅基準の一つで、すべての命令を少なくとも 1 回実行するだけの命令網羅より一段強い。判定条件網羅を満たせば、各分岐の先にある命令はすべて実行されるので命令網羅も満たすが、逆は成り立たない。試験では、流れ図を見て判定条件網羅を満たす最少のテストケース数を数える問題がよく出る。
最終更新:2026-10-10
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すべての命令を 1 回ずつ実行するだけ(命令網羅)では、「else 側に何も書いていない if」の偽の経路が一度も試されない。条件が成り立たなかった場合の誤りを見逃さないために、分岐の両側を必ず通すという一段強い基準が使われる。
具体例
ネット通販の送料計算で「購入額が 3,000 円以上なら送料 0 円」という判定が 1 つだけある処理なら、3,000 円(真の側)と 2,999 円(偽の側)の 2 ケースで判定条件網羅を満たす。判定が 2 つ縦に並んでいる流れ図でも、1 ケースで 2 つの判定の真を、もう 1 ケースで 2 つの偽を通せれば、最少は 2 ケースになる。
試験での引っ掛け
条件網羅(判定の中の個々の条件ごとに真と偽を試す)と取り違えさせる。「学生 かつ 平日」のような AND の判定で、(学生=真・平日=偽)と(学生=偽・平日=真)の 2 ケースは、各条件の真偽はそろうので条件網羅を満たすが、判定の結果はどちらも偽で真の経路を通らないため、判定条件網羅は満たさない。また、命令網羅を満たしても判定条件網羅を満たすとは限らない(向きが逆の選択肢に注意)。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問49(IPA)
流れ図において,判定条件網羅(分岐網羅)を満たす最少のテストケース数は幾つか。
正解:2
要点:判定条件網羅は各判定の真偽を1回ずつ通れば足りる
判定条件網羅は、それぞれの判定について真と偽の両方の分岐を最低1回ずつ通ればよい基準です。この流れ図には判定が2つあり、両方を真にするデータと、両方を偽にするデータの2件を用意すれば、すべての分岐が実行されます。条件を個別に組み合わせる必要はないので、2件が最少です。
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問49(IPA)
プログラムの流れ図で示される部分に関するテストデータを、判定条件網羅(decision coverage)によって設定した。このテストデータを複数条件網羅(mu…
正解:(A=7, B=0), (A=8, B=2)
要点:複数条件網羅は各条件の真偽の全組合せを満たす
判定条件は「A>6」と「B=0」の二つで、複数条件網羅では両条件の真偽の4通りをすべて満たす必要がある。既存データは(4,1)が偽・偽、(5,0)が偽・真なので、残る真・真と真・偽を補う必要があり、(7,0)と(8,2)がそれに当たる。
出典:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問49(IPA)
単一の入り口をもち、入力項目を用いた複数の判断を含むプログラムのテストケースを設計する。命令網羅と判定条件網羅の関係のうち、適切なものはどれか。
正解:判定条件網羅を満足するならば、命令網羅も満足する。
要点:判定条件網羅は命令網羅より強く、満たせば命令網羅も満たす
判定条件網羅(分岐網羅)は、各判定の真と偽の両方を通るテストを用意する基準である。分岐の両側を通れば、その分岐に属する命令はすべて実行されるので、判定条件網羅を満たせば命令網羅も自動的に満たされる。逆は成り立たず、命令をすべて通っても偽側の分岐を通っていない場合があるため、判定条件網羅のほうが強い基準である。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。