ディープラーニングとは?でぃーぷらーにんぐ
ディープラーニングとは、脳の神経回路を模したニューラルネットワークを何層にも重ね、大量のデータから判断の手がかり(特徴量)を機械自身に獲得させる機械学習の手法。「AならばBである」というルールを人が書き下す方式とは、知識の入手経路が根本から違う。基本情報では、ニューラルネットワークを使うという構造面の説明を選ばせる問題と、示された事例が学習によるものかどうかを見分けさせる問題の2通りで出る。
最終更新:2026-10-09
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かつては、何に着目して判断するかを人が設計して与える必要があり、画像や音声のように手がかりを言葉で書き下せない対象では精度が頭打ちになっていた。層を深く重ねた構造、大量のデータ、並列演算に強いGPU(Graphics Processing Unit:もとは画像処理用で、多数の計算を同時に進めるのが得意なプロセッサ)の3つが揃ったことで、この手がかりを機械の側が獲得できるようになった。基本情報では、ストラテジ系のAI用語としてだけでなく、小数の計算(浮動小数点演算)を受け持つ回路を多数並べて同時に動かすGPUの特徴(令和8年度公開問題 科目A 問3)や、教師あり学習・教師なし学習・強化学習の区別(平成31年度春期午前問4)と地続きの範囲として出題される。
具体例
平成29年度秋期午前問74では、車載機器の性能向上のうちディープラーニングを用いているものが問われ、正解は「システムが大量の画像を取得し処理することによって、歩行者と車をより確実に見分けることができるようになった」だった。大量のデータを取り込んだ結果として識別の精度が上がっている、という筋が通っているかどうかで見分ける。
試験での引っ掛け
見分ける要点は、判断のルールを人が与えたか、データから学習したかである。ディープラーニングはルールを人が与えない側にある。平成29年度秋期午前問74の誤答は、そのまま「学習していないもの」の見本になっている。加速度センサが衝突を検知してエアバッグを膨らませるのは決められた閾値(あらかじめ決めた境目の値)の判定、自動でアイドリングストップするのはあらかじめ決めた条件による制御、通信で地図を更新するのは単なるデータの入れ替えで、いずれも認識や判断が学習で変わってはいない。もう一つの型は方式の取り違えで、平成30年度春期午前問3では「AならばBであるというルールを人間があらかじめ設定して、論理式で表現したルールに基づく推論の結果として解を求める」(人が書いたルールで推論するルールベース推論)や、「判断ルールを作成できる医療診断などの分野に限定される」(専門家の知識をルールにして判断させるエキスパートシステム)が誤答に並ぶ。
関連用語
出た過去問
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問74(IPA)
車載機器の性能の向上に関する記述のうち、ディープラーニングを用いているものはどれか。
正解:システムが大量の画像を取得し処理することによって、歩行者と車をより確実に見分けることができるようになった。
要点:ディープラーニングは大量データの学習で認識精度を高める
ディープラーニングは、多層のニューラルネットワークに大量のデータを学習させ、特徴の捉え方そのものを自動で獲得する手法である。大量の画像を学習して歩行者と車を高い精度で見分けられるようになる例は、まさにこの技術の適用にあたる。センサの閾値判定や通信によるデータ更新は、機械学習とは無関係である。
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問3(IPA)
AIにおけるディープラーニングの特徴はどれか。
正解:人間の脳神経回路を模倣して、認識などの知能を実現する方法であり、ニューラルネットワークを用いて、人間と同じような認識ができるようにするものである。
要点:ディープラーニングは多層ニューラルネットで特徴を自動学習する
ディープラーニングは、人間の脳の神経回路をまねたニューラルネットワークを多層に重ね、大量のデータから特徴そのものを自動的に学習させる手法である。人が判断ルールを書き下すのではなく、層を深くすることで画像認識や音声認識といった認識処理を高い精度で行える点が特徴となる。ルールベースの推論やエキスパートシステムとは、知識の獲得方法が根本的に異なる。
出典・参考
公式シラバスの1 基礎理論 > 3. 情報に関する理論 > (8) AI(Artificial Intelligence:人工知能)に関する技術に掲載されている用語です。
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。