オブジェクト指向(継承・委譲・多相性)とは?
オブジェクト指向(継承・委譲・多相性)とは、データ(属性)と処理(メソッド)をひとまとめにした「オブジェクト」を単位にプログラムを構成する考え方。既存クラスの性質を引き継ぐ「継承」、あるオブジェクトが自分の代わりに別のオブジェクトへ処理を任せる「委譲」、同じ呼び出しでも対象によって異なる処理が実行される「多相性(ポリモーフィズム、オーバーライドによって実現)」が代表的な特徴。
基本情報技術者試験の過去問では10回出題されています(2016年度〜2025年度)。
おぶじぇくとしこう
オブジェクト指向(継承・委譲・多相性)の意味
データ(属性)と処理(メソッド)をひとまとめにした「オブジェクト」を単位にプログラムを構成する考え方。既存クラスの性質を引き継ぐ「継承」、あるオブジェクトが自分の代わりに別のオブジェクトへ処理を任せる「委譲」、同じ呼び出しでも対象によって異なる処理が実行される「多相性(ポリモーフィズム、オーバーライドによって実現)」が代表的な特徴。
オブジェクト指向(継承・委譲・多相性)の具体例
「動物」クラスを継承した「犬」クラスと「猫」クラスがそれぞれ異なる「鳴く」処理をオーバーライドで実装し、同じ「鳴け」という呼び出しでも異なる鳴き声が出力される。
オブジェクト指向(継承・委譲・多相性)は試験でどう引っ掛けられる?
「継承」はクラス階層による性質の引き継ぎ、「委譲」は別オブジェクトへ処理そのものを移譲する点が異なる。委譲は継承よりも結合を緩くできる設計手段として問われる。
オブジェクト指向(継承・委譲・多相性)と関連する用語
オブジェクト指向(継承・委譲・多相性)が出た過去問
業務プロセスを可視化する手法としてUMLを採用した場合の活用シーンはどれか。
正解:複数の観点でプロセスを表現するために,目的に応じたモデル図法を使用し,オブジェクトモデリングのために標準化された記述ルールで表現する。
要点:UMLは複数の図法で対象を多面的に表す標準記法である
UMLはオブジェクト指向のモデリングを標準化した記法で、クラス図、ユースケース図、アクティビティ図、シーケンス図などを目的に応じて使い分ける。同じ対象を構造・振る舞いといった複数の観点から表現できる点が特徴である。業務プロセスの可視化では、この多面的な表現力が生かされる。
出典:平成28年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問64(IPA)オブジェクト指向におけるカプセル化を説明したものはどれか。
正解:データとそれを操作する手続を一つのオブジェクトにして,データと手続の詳細をオブジェクトの外部から隠蔽すること
要点:カプセル化はデータと操作をまとめ内部実装を隠す
カプセル化は、データとそれを操作する手続を一つのオブジェクトにまとめ、内部の実装を外部から見えないようにする仕組みである。外部は公開された操作を通じてのみアクセスできるため、内部構造を変えても利用側に影響が及びにくい。抽象化や継承、汎化とは別の概念である。
出典:平成28年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問47(IPA)オブジェクト指向プログラミングにおける、多相性を実現するためのオーバーライドの説明はどれか。
正解:スーパークラスで定義されたメソッドをサブクラスで再定義すること
要点:オーバーライドはスーパークラスのメソッドをサブクラスで再定義
オーバーライドは、スーパークラスで定義済みのメソッドを、同じ名前・同じ引数のままサブクラス側で定義し直すことをいう。これにより同じメソッド呼出しでも実際のオブジェクトの型に応じて振る舞いが変わり、多相性(ポリモーフィズム)が実現される。引数違いで同名メソッドを並べるオーバーロードとの区別が頻出である。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問7(IPA)オブジェクト指向分析を用いてモデリングしたとき、クラスとオブジェクトの関係になる組みはどれか。
正解:公園、代々木公園
要点:クラスは分類、オブジェクトはその具体的な実体(インスタンス)
クラスは共通の性質を持つものの分類(型)であり、オブジェクト(インスタンス)はその分類に属する具体的な個体である。公園という分類に対して代々木公園はその一つの実体なので、クラスとオブジェクトの関係になる。全体と部分の関係や、同じ階層の並列な概念とは区別する必要がある。
出典:平成29年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問47(IPA)オブジェクト指向の基本概念の組合せとして,適切なものはどれか。
正解:抽象化,カプセル化,継承,クラス
要点:オブジェクト指向の柱は抽象化・カプセル化・継承・クラス
オブジェクト指向は、共通の性質を抜き出す抽象化、データと操作を1つにまとめて内部を隠すカプセル化、既存のクラスの性質を引き継ぐ継承、そしてオブジェクトの雛形であるクラスを基本概念とします。正規化は関係データベースの、構造化は手続き型設計の考え方であり、オブジェクト指向の基本概念には含まれません。
出典:平成29年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問48(IPA)
最終更新:2026-08-25/解説は資格暗記が独自に作成しています。 過去問の出典は各問題に記載のとおりです。