分析的手続とは?ぶんせきてきてつづき
分析的手続とは、財務データや業務データの相互関係、期間比較、比率分析などから期待される値を立て、実績との乖離が大きい箇所を見つけ出す技法。母集団全体の傾向から異常の兆候を捉えられるため、詳細な検証を投入する対象を絞り込む段階で用いられる。
最終更新:2026-10-06
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限られた期間と要員ですべてを精査することはできないため、どこを深く見るかの当たりを付ける必要がある。数値どうしの関係は、誤りや不正があると崩れやすい。乖離そのものが結論になるのではなく、「なぜこの数値がこうなっているのか」を尋ねる入口として機能する点に、この手続の位置づけがある。
具体例
事業所別の売掛金回転期間を前年同期と比較し、不自然に長期化している事業所を抽出する。抽出した事業所については、債権の明細と入金消込の記録を個別に確かめる対象として個別監査計画に組み込む。
試験での引っ掛け
乖離が見つかったこと自体は誤りや不正の証明ではなく、原因を確かめる追加手続を経てはじめて結論になる。異常の兆候をつかむ力は強いが、個別の取引が適正であることを直接立証する力は弱い技法である。
関連用語
出た過去問
出典:令和5年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問9(IPA)解説で登場
債権管理システムから出力された債権残高の集計処理結果を用いて、経理部門が事後的に実施できる、債権残高に関する異常の有無の検証に有効な方法はどれか。
正解:スプレッドシートを用いた売掛債権回転期間の前年同期比較チェック
要点:事後の残高異常検知には比率の期間比較が有効
設問は「事後的に」「集計結果を用いて」異常を見つける方法を問うている。売掛債権回転期間を前年同期と比べる分析的手続なら、残高全体の妥当性を大づかみに検証でき、個別データを追わずに異常の兆候をつかめる。他の選択肢はいずれも処理時点で働く予防的な統制であり、事後の検証にはならない。
出典・参考
解説は資格暗記が独自に作成しています。過去問の出典は各問題に記載のとおりです。